1~14集(全)
馬伯庸原作の「顕微鏡下的大明」のドラマ化で、主演が張若昀というので楽しみにしていました。
原作は作者が明代の民間の記録から掘り出した6つの事件を扱った一種のノンフィクションだということです。その6つが
学霸必须死 ——徽州丝绸案始末
笔与灰的抉择 ——婺源龙脉保卫战
谁动了我的祖庙——杨干院律政风云
天下透明 ——大明第一档案库的前世今生
胥吏的盛宴 ——彭县小吏舞弊案
正统年间的四条冤魂
で、今回ドラマ化されたのは最初のお話ということになります。
今回のドラマは馬伯庸自身が脚本も手掛けているそうですが、まあいかにも馬伯庸らしいストーリと言えそうです。原作読んでないんで確かなことではないですが、主人公の帥家黙たちはモデルはあるもののドラマのためのキャラじゃないんでしょうか?
その主人公の帥家黙は、幼時に両親が火事でなくなったが、両親の顔も、確かに見ているはずのその日の記憶もなくしている。残っているのは父が忘れるなと言い残した「三千五百三十」という数字。
彼には神がかった算術の才能と記憶力があるが、他人とうまくかかわれないというアスペルガー症候群を思わせる設定のキャラ。彼と行動を共にして周囲とやりとりしているのが、一緒に育ってきた親友の豊宝玉。彼ら二人の面倒を見ているのが宝玉の姉碧玉。最初にはこの三人と対抗する立ち位置で登場した状師程仁清たちが一般市民。
それに対するのが金安府の役人たち各種。
ほんとに悪辣なのから、ただ度胸がないだけとかぼんくらなだけとかいろいろ揃ってますが、まあ多士済々。
ドラマの多くは、この若いのから老人、下っ端から知県、金安府の知府、朝廷の巡察使とかがそろって何やらごそごそもめていたり、帥家黙たちの訴えが原因で引き起こされた事態をどううやむやにするか悪だくみしてたりという場面。そうでなければ、なかなか進まない「お裁き」シーンですが、どっちにしても一癖あるおじさんそろい。好みw
帥家黙が見つけ出したのは金安府に属する8つの県のうち、仁華県だけが本来なら8つの県が平等に負担する「人丁絲絹税」を百年以上も毎年三千五百三十両も負担しているという事実。「人丁絲絹税」をどうして仁華県だけが負担しているのか?原因追究のために調査をして、平等に負担すべきだと衙門に訴え出る。
ここから、帥家黙と豊宝玉の二人は役人たちの壁に阻まれ、悪戦苦闘することになる。いち仁華県ではどうにもならない・・・とどんどん上の役所を相手にすることになります。そしてこの謎を追うことで、帥家黙の両親の死の真相も解き明かすことに結びついていく中華ミステリらしい展開。
とはいっても、帥家黙たちが役人たちと争うのは「税」で、しかも過酷な税に対して民衆が武器を手に蜂起するというような方向で進むわけではないので、少々タッチの変わったドラマとなっています。
ドラマの主人公は帥家黙となっていますが、彼の活躍を見る時間より走り回っている豊宝玉やとうとうとまくしたてている程仁清の姿を見ている時間の方が長いかもしれない。
「顕微鏡下的大明」という題名からも分かるように、明という時代を庶民たちの視点から描いたドラマと言うことです。馬伯庸のドラマらしく時代考証はきっちりされているはず。一番、納得したのは移動する設定の時の距離感がきちんと描写されていることです。馬を飛ばしても5日はかかるとかいうとしっかりその5日間が感じ取られる。よくある北京と江南がすぐ隣?みたいなことになってなかっただけでもうれしいわけで・・・💦
ドラマはたった十四集だったし、原作はまだ五つも話が残っているし、第一季とかいてあるし・・・と第二季を期待したいところですが、張若昀ってば・・・慶余年、雪中悍刀行に確か警察栄誉も第二季っていってなかったっけ😭
しかし、ネコはかわいかったw
カゲの主役だね🐈🐈🐈
演 員 角色
张若昀 飾 帅家默
王 阳 飾 程仁清
戚 薇 飾 丰碧玉
吴 刚 飾 范渊
高亚麟 飾 黄凝道
费启鸣 飾 丰宝玉
侯岩松 飾 方懋珍
翟小兴 飾 毛攀凤
房子斌 飾 宋仁
王同辉 飾 刘景
汤梦佳 飾 陈小枝
尹铸胜 飾 李世达
张 帆 飾 邓思齐
钱 漪 飾 任意
晗 青 飾 鹿飞龙
康 杰 飾 马文才
李 博 飾 帅敦诚
刘希媛 飾 柳月娥
出品人 龚宇、徐康、毛攀锋
制作人 戴莹、徐康
监 制 王晓晖
原 著 马伯庸
导 演 潘安子
编 剧 马伯庸(总编剧)、周荣扬、黄鹤一鸣
艺术指导 李斌(礼仪设计)
美术设计 韩忠(美术指导)、马晓飞(美术总监)
动作指导 吕建中
造型设计 刘博(造型指导)
服装设计 傅良(服装统筹)