1~38集(大結局)
6月に配信されていた中で「夢華録」と並んで評価の高かったドラマ。古装劇ではないので、今一つスローペースでしたが、ここへきて一気に大結局まで見終わりました。
主役が張若昀と白鹿、見習い警官となった4人の若者のドラマということですが、実際に見ているともっと大勢が主役といってもいいような群像劇のしつらえでした。
舞台になるのは地方都市の派出所。といっても、日本の派出所、交番よりはもっと人員配置も職務内容も多くて、地方の警察署に近い感じです。
いつも人員不足を嘆いている八里河派出所に配属された4人の新人、受け入れる側からいうとそれぞれやっかいなキャラ。ところが、彼らを一対一で指導する師父4人も、そのほかの先輩警官たちも、新人たちの家族もそれぞれ課題やらストレスやらを山ほど抱えているやっかいなキャラぞろい。
そんな八里河派出所で4人が正式に警官として配属されるまでの一年間が描かれたドラマです。
オープニングの軽喜劇的な動画と音楽、冒頭のハイテンションな展開に派出所を舞台にした人情喜劇的なものかと思いましたが、そういう要素はごく一部でした。
ドラマの前半は住民たちのトラブル、派出所に持ち込まれる理不尽な要求の数々がたて続き、警察はこんなに苦労してるんだよというアピールかと思いました。次第にそれらの案件と警官たちのプライベートがリエゾンし、やがて凶悪な事件に粘り強く取り組むことになります。
新人たちがそれぞれの家族や師父とぶつかり、事件現場で経験を積みながら成長していく。同時に大人たちも若者たちとぶつかる中で変わっていきます。むしろベテランたちの方に主役感が強く感じられます。
決して甘く、楽しい展開ではありません。
派出所に持ち込まれる大小の事件、ちょっとしたもめごとが実は大きな事件の発端だったり、余計な一言が大問題になったりとするのはこの手のドラマではお約束でしょうか。あ~これ、絶対後で怒鳴り込まれるぞ~と思ったところはもれなく怒鳴り込まれてました。
特筆したいのは、親世代の夫婦間の愛情とか家族愛は描かれていても、若者たちの間で全く恋愛話がおこらなかったことでしょうか。私的には高く評価したいw
新人4人が、張若昀の李大為、白鹿の夏洁、徐開騁の楊樹、曹璐の趙継偉。
李大為は陽気な母親と二人暮らし、元気いっぱいで時に暴走気味。行方知れずの遊び人の父親が突然姿を見せる。夏洁の父親はこの八里河派出所の警官だったが殉職、そのために彼女の母親は娘を特別扱いしろと理不尽な要求を上役たちにわめきたてるモンペと化し、彼女の悩みの種となっている。北京大学法学部で修士のエリート楊樹はそもそもこの派出所に配属されたところから納得しきれていない。農村出身の曹璐は監視カメラのお守りに回され、現場に出て手柄を立てたいと焦っている。
彼らが自分たちのトラブルと警察に持ち込まれるトラブル、犯罪に直面して頑張るのですが、悪いけど、私的にはこちらのベテラン3人の方が主役でした。若者たちとは人生の厚みが違います。
王景春演じる八里河派出所の所長王守一。冒頭では、いい加減なキャラかと思いましたが、見事な上司でした。
李大為の師父陳新城は寧理。楊樹の師父が趙陽の曹建軍。どちらも家庭と警察官としての間でストレスを抱えています。
他にもなじみのある王宏、李解、斉奎、劉儀偉、劉冠麟らが登場。中でも劉義偉の顔を見たのは何年ぶりでしょうか?
劉冠麟が演じた不気味な容疑者も必見です。
警察署を舞台にしたミステリ要素もあれば、お仕事ドラマ要素、社会問題、家族や家庭、友情の要素もバランスよく取り込まれています。コミカルなところも、泣かせるところも、考えさせられるも、ぞっとするような展開もあって、こちらのバランスも悪くなかったです。
ということで、いよいよ視聴意欲掻き立てられるドラマが払底してしまいました。どうすりゃいいでしょ?
とにかくしばらくは読書優先ですかね~ま、それも悪くないかもw
演 員 角色
张若昀 飾 李大为
白 鹿 飾 夏洁
王景春 飾 王守一
宁 理 飾 陈新城
徐开骋 飾 杨树
赵 阳 飾 曹建军
曹 璐 飾 赵继伟
王同辉 飾 程浩
李晓川 飾 张志杰
齐 襄 飾 叶苇
齐 奎 飾 高潮
李诚儒 飾 李易生
许 娣 飾 李母
吴玉芳 飾 夏洁大姨
刘威葳 飾 吴大夫
刘仪伟 飾 孙有光
王 鑫 飾 卓大夫
霍 青 飾 曾所长
郭 虹 飾 夏母
刘冠麟 飾 岳威
李龙君 飾 孙前程
王 宏 飾 宋局长
马 岩 飾 罗队长
出品人 薛继军、龚宇
制作人 夏晓辉、戴莹
监 制 庄殿君、王晓晖
导 演 丁黑、鲍成志、符策欣
编 剧 赵冬苓、谭嘉言
美术设计 丁国力
造型设计 任曼丽
服装设计 晁霞