江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

雲襄伝 その4

29~36集(大結局)

 

 見終わっちゃいました。めちゃくちゃ私好みの展開してました。

 

 「敵と思えば、味方」「味方と思えば、敵」というような展開はわりによく見かけますし、正直今更驚きもしません。

 ところがこのドラマ、もう一つレベルが上。虚々実々のせめぎあいが続く中、「昨日の敵は今日の友」「今日の友は明日の敵」「でも、あさっては?」みたいに人間関係がちっとも安定しません。登場人物たちもそれぞれが背負って登場してきた背景や名前までもが「ほんとはあんた、誰?」みたいにあてにはできない。

 かといって、話が分かりにくいというわけでも、ストーリの構成がぐじゃぐじゃしてしまってるわけでもない。最後の最後まで、ドラマの続きがどうなるのか、誰がキーを握っているのかを楽しみながら、見終わることができました。

 

 もう一つは、無駄にけたたましいだけのキャラとかが出てこない。いいにつけ悪いにつけ、それぞれの人格がきちんと形成されていて単純ではなかった。馮建宇の演じる冠元杰などというキャラ、めっちゃお気に入りです。この人、「刺客列伝」第2季の佐奕の中の人ですが、こじれたキャラ演技がパワーアップしていました。

 

 恋愛方面でも五組のカップルが登場して、それぞれに安易ではないドラマを繰り広げています。彼らの恋を妨げるのが意地の悪いライバルであったり、物わかりの悪い親族であったりしないのが、私にはポイントが高い。大きい声では言わないけど、そういうのもううんざりしてるのですよ・・・ってさんざん言ってるw

 

 今回視聴分は、雲台と敵対してきた凌雲という組織、皇位簒奪を企てる皇帝の弟などが登場して、江湖の商人たちの争いから話が大きく広がりました。それでもやっぱりお金や糧食なんかが大きな争点で、わ~と軍勢がぶつかり合うという風ではありませんでした。

 

 雲襄がどこに自分の立脚点を持っているのか、これが今回ドラマを見ている中での個人的視点でした。もちろん反派サイドではないとは思っていても、反派にとりこまれてしまった形で話が進むのです。視線を伏せ、多くを語らない中で、着々と彼が状況をひっくり返すために策略を立て、実行に移していくのがおもしろかったです。

 

 この主人公は、当初の予想に反して最後まで「逃十息」以外の武芸スキルは持たず、皆がスイスイ飛び越えていく屏の上をどっこいしょとかっこ悪くよじ登っています。ところが、そこに弱さを感じないんです。むしろ強い。それは彼の信念でもあり、生き方の強さの表れだと思います。彼にとって武芸ができないことが何一つ弱点とはなっていません。

 


 彼の周囲の人物たちは友であっても彼に利用され、窮地に追い込まれています。それを策略として実行しても、自らもそのことに傷ついてもいます。それでもどんどんと周りに味方を増やしていくのが彼の強さそのものと思います。

 

 その反対に、敵対していたからといって抹殺してことを終わらせようとはしない。この辺が武芸、刀で解決を図らない雲襄らしさです。武芸はできる蘇鳴玉でも、商人としての能力を発揮して雲襄の策略の一部を担っていきます。彼の成長ぶりはドラマ視聴の楽しみでもありました。

 

 といって、ドラマ全体の中で戦闘シーンが少ないわけでもない。金彪たちを中心としたアクションシーンは多彩でたっぷり楽しむことができました。

 ただ、ドラマ全体としては、それがメインではない。雲襄は、国土が戦場となり無辜の民が塗炭の苦しみにあえぐことを避けようと奔走します。ただ武力に訴えるのではない、知力を尽くした戦いが展開します。

 

 今回視聴分では、「思いがけない正体」「あんた、やっぱり裏切る?」「え?そこでつながってくるの?」とか、もうネタばらさずに書けることが少なすぎて、頭抱えております。
 複雑な人間関係、というより人間関係のつながりがすぐに変わってしまうので、うっかり説明してしまうのもな~とか思いつつ、今回はこの辺にしときます。

 

 すでにお気づきと思いますが、今回の内容にドラマの具体的な概要はほぼのせていません。いずれ日本で視聴できるようになると信じて、そうなったらもう一回好き放題書こうかなという腹づもり。
 以前は、どうせ誰も見てないからと好き放題書きなぐっていたのですが、時代は変わりました。もちろん、いい方にです・・・でも、困ったw

 

 最後に・・・つい目が行ってしまった今回のお気に入りキャラ。中の人もですが、とにかくキャラがよかったw

 

康 喬@都星言

蘇鳴玉@唐暁天

冠元杰@馮建宇

珍しく若いのばっかりw

 

 
演 員     角色     配音
陈 晓  飾  云襄
毛晓彤  飾  舒亚男
唐晓天  飾  苏鸣玉
许龄月  飾  柯梦兰    张喆
刘冠麟  飾  金彪
秦 岚  飾  苏怀柔
王劲松  飾  戚天风
惠英红  飾  寇颜     晏积瑄
黄海冰  飾  钱荣  刘琮
阮圣文  飾  严洛望    凌振赫
宁 心  飾  明珠郡主   青泯邑
彭 博  飾  莫不凡
王子睿  飾  柳公荃
李洪涛  飾  福王     张瑶涵
冯建宇  飾  寇元杰    家康
冉 旭  飾  南宫放    班闯
刘 頔  飾  唐笑
任洛敏  飾  闻聪     李昊甲
郭依林  飾  天胡     王凡
都星言  飾  康乔     钟城
黄晓婉  飾  郭皇后    王瀞瑶
于 歌  飾  李波     李望松
郭东海  飾  丁义     周晓栋
厉梦帆  飾  毕月乌    曾梦玉

职员表
出品人    龚宇、池宇峰
制作人    李莅樱、梁振华
监 制    李昌文总、李建华、王晓晖、曾映雪、何炜
原 著    方白羽
导 演    游达志
编 剧    梁振华
艺术指导    梁振华
美术设计    刘世运
动作指导    王德明
造型设计    宋晓涛、林奕彤
服装设计    白玉芳
视觉特效    叶子