江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

一念関山 その6

35~40集(大結局)

 

 いやあ、おもしろかったです。

 もう大満足で、ごろごろのど鳴らしているにゃんこの気分w

 

 安国の親が親なら息子も息子の昏君父子のせいで、北磐の軍勢が天門関を越えて、中原へと押し寄せてくる。それに直面するのが合県。この城を守って多勢に無勢の攻防戦が繰り広げられます。

 数回にわたる戦闘。城壁を守っての闘いというのは、規模と出来はともかく古装劇では結構よく見る場面です。ですが、今回の攻防戦、張紀中制作の「神雕侠侶」を連想させるんです。というのも、軍勢と軍勢のぶつかり合い、それに手練れ通しが一騎打ちをするというだけでなく、楊過や小龍女のような武芸の達人がそれぞれの特技を生かして一騎当千の働きをするというのがとにかくあの襄陽城攻防戦を思い出させてくれました。なお、思い出したのは黄暁明が楊過、劉亦菲が小龍女の場合に限定ですw

 

 この合県城攻防戦の行方は、安国、梧国だけでなく中原全体が北磐軍に蹂躙されるかどうかという重大な意味をもっているわけです。ところが、安国でも、梧国でも帝位を巡っての重臣たちや当事者たちの思惑が交錯してなかなか援軍がやってこない。

 合県城に立てこもった梧帝と于十三たち、そこへ合流してくる寧遠舟と任如意、彼らの必死の抵抗戦。

 

 並行して、梧都と安都でのそれぞれの帝位を巡る争いが描かれます。安都では安国の政権掌握を目指す李同光と重臣たちの争いが描かれ、それに楊盈が梧国の公主として、政情安定のために李同光に結婚を申し入れます。梧国も安国も、新政権となってようやく北磐との戦いに乗り出してくるのですが、とにかく遅い。

 


 その間に、合県城ではぎりぎりの厳しい戦いが続きます。六道堂のメンバーたちがその武芸を生かして一時敵を後退させたり、住民たちまでもが一緒になって城壁を乗り越えてくる敵を防いだりしても長続きはしない・・・

 

 このドラマ、主人公の任如意と寧遠舟のキャラが立っているのはもちろんですが、他の登場人物たちのキャラもしっかりとしていて、終盤の闘いの中でも彼らの個性が際立っています。それがまたうれしい。

 

 登場してくるキャラの多くはすでに完成された大人としての自我を持っていて、それが揺らぐことはありません。自分の進む方向やすべきことには信念を持っていて、その方法や選択で悩むことはあっても、根本のところはしっかりしています。例えば、恋愛下手の寧遠舟でも、自分が任如意を愛しているということはきちんと自覚はしています。まあ、自分の師父への愛情だけには忠実な厨二くんもいますが、彼のは大人としての自我が確立しているわけではないですよねw

 一番若い元禄は20歳を超えては生きられないと言われているためか、立ち居振る舞いは元気な少年でも、すでに人生を達観している感があります。まして、于十三や銭昭、孫朗たちはもっとです。

 

 主人公グループ以外でも、それぞれの朝廷の大臣たちや朱衣衛の指令らがただステレオタイプな佞臣、権臣、逆臣のような描かれ方をしていないのにも好感が持てました。

 

 彼らと対照的なのが、物語を通してみるみる成長していった楊盈、最後の最後まで師父~だったところから安国摂政としての自覚と責任に気づけた李同光、それに戦いの中で父と兄を亡くし沙西の女王となった初月の三人の姿が好ましかったです。併せてもう一人、どうしようもない暗君として登場した梧帝楊行遠が突然スイッチが切り替わって国と民を守るために率先して合県を守ろうと戦う姿も小気味よかったです。けっこう強いんですよね~

 

 戦いの詳細とか、それぞれのキャラの生死、ドラマの終わり方なんかについては、今回は触れていません。

 ただ、事態を大きく動かすことになるキーポイントを作るのが、主人公グループでも彼らでもない、「予想外」の人物だったのもドラマ視聴者としてはよい驚きをもらえましたとだけ書いておきます。何か?内緒にしておかせてください。

 とにかくこのドラマは私にとっては、今年の中華ドラマ視聴のうち、最高傑作と言っていい作品です。日本にもきっと上陸すると思いたいです。その時にご覧になる方にも、まだ中文版クリアされてない方にも、私と同じわくわくを感じていただきたいので、あえてドラマ紹介としては中途半端なままにしておきたいと思います。

 語り合いたいことが山のようなんですよ。早く出てこい~

 

 しかし、覗き見、盗み聞きの多いドラマでしたねw

 彼らが楽しそうにそうやっていればいるほど、後の方でこたえてくるのでした。

 白状すると最後数集、ずいぶん泣かされてしまったのです。

 

 最後に演職員表なんですが、実はここまでに名前を上げられなかったキャラ以外にも重要なキャラがたくさんいて、それに日本でも顔の知られている俳優さんがたくさん出てきています。その上、ワンシーンだけの登場だった韓承羽とか李同光出産シーンだけに母親役で登場した張琰琰とかもいて、「え?韓承羽、これで終わり?まだ出てくるよね?」とドラマ見ながらずっと思ってました。だってこんなに↓大きな画像w

 

 

 しかし、けなげな厨二李同光を演じた常華森の人気が上昇中ってのは理解できる。


演 員      角 色       配音
刘诗诗  飾   任如意(任辛)   白杺瓒
刘宇宁  飾   宁远舟       刘宇宁
方逸伦  飾   于十三
何蓝逗  飾   杨盈
陈昊宇  飾   初月
常华森  飾   李同光       钱文青
李 欢  飾   孙朗
吕 行  飾   杜长史
陈宥维  飾   元禄
陈都灵  飾   萧妍         张喆
王一哲  飾   钱昭
陈小纭  飾   初贵妃
张芷溪  飾   迦陵
张 垒  飾   章崧
张 帆  飾   邓恢
尹铸胜  飾   李隼(安帝)
张天阳  飾   杨行远(梧帝)
常鲁峰  飾   初远       张家辉
黄梦莹  飾   金媚娘      李诗萌
王 艳  飾   昭节皇后
叶 青  飾   玲珑       依欣
张琰琰  飾   安国长公主
曾柯琅  飾   杨行健(丹阳王)
叶筱玮  飾   李守基(安国大皇子)
原若航  飾   李镇业(安国二皇子)
吴 弘  飾   赵季
张乔耳  飾   琉璃       刘曼
苏梦芸  飾   裴女官
张晗圣  飾   杨行衍(英王)
杨钧斐  飾   丁辉
王佳璇  飾   朱殷       张东


出品人    苏晓、龚宇
制作人    齐帅
监 制    陈菲、徐晓鸥、周元、王晓晖
导 演    周靖韬、邹曦
编 剧    张巍
配 乐    陈雪燃
艺术指导    潘飞
美术设计    邵昌勇
动作指导    郭亚莎
造型设计    方思哲
视觉特效    沈旭锋、张宸偲