1~14集
この夏はずっと若手の俳優がたくさん登場する古装劇を楽しんできました。そろそろそれもおなか一杯になってきたところに出てきたのがこの「鵲刀門伝奇」
ベテランの喜劇俳優趙本山が弟子たちを率いて演じる武侠ネタのコメディです。ラブコメとかなんとかではなくて、かなり濃いコメディですし、大人気のイケメンの小鮮肉も、売れっ子美女も全く出てきません。
キャラ的にはイケメン青少年らしいキャラもりっぱにおじさんというところから、それより年長キャラは推して知るべしです。
このドラマは多分、年長者が子どもや孫たちに場面の説明をしながら家族で楽しむとか、同じ世代で昔見たドラマなんかを懐かしみながら見るというのが一番なんじゃないでしょうか?
そして、何より金庸の武侠作品、それもドラマや映画化されたものにある程度親しんでいないとおもしろさ半減だと思う。私なんかはほぼ金庸ものしかわからない視聴者なのですが、それでもこれを見て「あ~楊過だ~アンディ?ルイクー?絶対リッチーじゃないな」とわかる程度の知識はあるので結構楽しく見ています。
ドラマの舞台は遼東半島、倭寇の襲撃が相次ぎ、朝廷の大監曹公公は倭寇と結託し武林にもスパイを送り込み意のままにしようとしています。鵲刀門の掌門西門長海は対倭寇の秘密組織のメンバーで、秘密裏に行動できるように双子の兄西門長在を無理やり身代わりの鵲刀門の掌門に仕立て上げ、自分は姿を隠します。
ところが、弟の大侠西門長海と違って、兄の西門長在は普通の料理人で博打好きでだらしない人物、掌門となれば嫁さんが来てくれるぞと言われて、身代わりを引き受けます。
しかし、鵲刀門の弟子や娘はそれを知らず、トンチンカンな言動をとる掌門をいぶかりますが、長く閉門して修業してたせいで記憶が混乱しているということで納得。
そこにさらにやってきたのが菜花婆婆に連れられた一族の仇を討ったという姜玉郎です。彼が一門に加わり、大師兄郝盟とその妻葉四娘、二師兄趙徳柱、長海の娘西門柔と表向きには西門長海の兄長在のいる鵲刀門に次々と騒ぎが起こります。
新しくやってきた姜玉郎はスペック高めで、西門柔も彼が贔屓。彼女が好きな趙徳柱は嫉妬のあまり、嫌がらせを重ねていますが、うまくいきません。この辺でなんか林平之の匂いも感じるんですが、西門長海を探して押しかけてきた公孫麗蓉は蓉儿だし、西門柔が「楊過」ファンと知って早速コスプレする趙徳柱とか大小さまざまに金庸ネタが振りまかれています。
多分私が知らないだけで、もっと他のネタもあるんだろうとは推測。なんかもったいない気分です。
誰にでもお薦めするようなタイプのドラマではないんですが、金庸迷には喜んでもらえるところがたくさんあると思います。私はとっても楽しいw
昨日から張凌赫と虞書欣の「雲之羽」が突然スタート、なんかずいぶん重め暗めなイケメン古装劇です。これを見始めたということはまた「長相思」が遠くなったということですw