江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

祈今朝 その3

25~36集(大結局)

 

 見終わりました。仙剣二本立ては、こっちの方が見ごたえありましたね~中華サイトに見える「世間の評判」もそんな感じ。確かに構成も複雑だし、登場人物も多い、主人公たちの所属する世界、領域も簡単ではない。
 「祈今朝」の感想文なんですけどね~二つ続けてみたせいで、「仙剣四」がね~。雲深不知処の禁言術でも自分にかけないと、言わないではすまないかもw

 というわけで・・・多少というか私基準では相当に今回視聴分の内容にも触れてしまいますので、画像以下立ち入りご用心。

 

 越祈の身の上は前回視聴分で明らかにされ、謎のままの越今朝の身の上は?というところからまず今回視聴分が始まりました。

 ここから、このドラマは大きなタイムループを描いていることが明らかになります。そのために扁絡桓が払う自己犠牲は、まさに仙剣奇侠伝の特色の一つだと思っているのです。自己犠牲を強いられるのは彼だけではないのですが・・・ここでは触れないことにします。

 

 馭界枢で扁絡桓から彼と自分のつながりを聞かされた越今朝は、彼の意を受けて越祈と共に世界を救う使命を受け入れます。


 このドラマでの時間の流れは、ぐるっと一周して新しい方向に向かうという感じでしょうか?時間テーマSFだと、過去に戻った時間旅行者が自分自身と同時に存在してはならないというタブー、未来からの旅行者は過去で未来に影響を与えることをしてはならないというタブーはよく見かけるものです。
 ところが、このドラマではそこら辺のタブーがなくて、むしろ主人公たちは未来、というより自分たちの現在と将来を変えようとしています。
 そのために必要な過去に戻る力は、九泉の一つにあります。他にも未来を予言する泉と自分の存在と引き換えに新しい誰かをこの世に出現させる力を持つ泉が登場してきます。主人公たちはこれらをフル活用します。これが話を複雑にし、登場人物たちの世界を広げます。

 

 越今朝も越祈も同じキャラでありながら、別の時間世界に移ると移動前とは違うニュアンスを持って登場してきます。特に越今朝は数人の彼がいて越今朝A、越今朝B・・・とか言いたくなる感じ。扁絡桓A、Bとも絡んで、ややこしい。
 彼に比べて、越祈は最初から一人のキャラです。彼女は生まれてすぐに馭界枢に送られ、扁絡桓たちと共にそこで楽しく暮らしてきました。越今朝とともに記憶を失って烏岩村で目覚めたときから、今度は越今朝と二人で自分探しをしていました。過去をすべてなくし、悲しみを背負っているはずですが、二人はとても楽しく旅を続けています。彼女はどっちの世界でも天真爛漫、感情豊かなキャラです。

 彼ら二人は仲間と共に世界を救うためにいくつもの謎を解き、危険をくぐり抜け、柷敔や禺族と戦う中で、さらに絆を強めていきます。

 ですが、予言では越今朝の死は遠くないという・・・。

 この最愛の越今朝の死という現実をどう越祈が受け止めるのか・・・ここからさらに立ち入り注意でお願いします。

 

 

 ここまで何が起こっても越今朝と二人なら、何があっても乗り越えられると天真爛漫な、言ってみればお気楽キャラだった越祈がここで一転します。これまで仲間の死に衝撃を受けて心にぽっかり穴が開いた、次には穴はもっと大きくなった。でも、今度は心そのものがなくなってしまった気がする(迷子的意訳)という越祈が哀しい。

 その彼女の気持ちを表現するのがなんと「鶏蛋麺」
 日本風にいうなら、月見うどんの類。ただ生卵じゃなくて、目玉焼きがのせられていて青菜も横にちょろっと一、二本添えられてるのが中国の鶏蛋麺。
 登場シーンで目玉焼きを取り合いしてたりとドラマのそこここで越祈と越今朝とともに現れるのがこの鶏蛋麺。まさかこれが重要アイテムとはわからなかった。不覚でした。

 最後に登場する鶏蛋麺は一番おいしそうなのに、一番哀しいものでした。しかし、目玉焼きのせた麺のどんぶりに泣かされるとは予想外でした。🍜

 

 


 ラスト近くになるとハンカチじゃ足らん、タオルどこだ~となるのが、仙剣シリーズと覚悟しているのです。そういう意味では「仙剣四」は物足りなかった。今回は、タオル持っててよかった・・・

 

 もっとも最後の最後で「君の名は。」までもうちょっとになるとは思わなかった。

 

 でも、悪くはなかった。「仙剣四」のラストでは先だったラスボス戦で突然神様が出てきてあっという間に結末つけたのにすでにしらけてた上での「その後」で、全然タオルいらなかったんですけどね~
 こちらはそれなりに納得。手順を踏むって無駄じゃないです。

 ということで、満足して視聴終了。「仙剣四」でしら~~となってた分は取り戻せました。

 

 配役的にも、許凱の越今朝と扁絡桓はよかったと思う。フェーズによって謎めいた公子だったり、元気いっぱいの少年だったり、思いやり深い兄だったり、英雄だったりと多彩な表情を持つ二人プラスアルファのキャラを演じ分けています。虞書欣の越祈は最初天真爛漫演技が過ぎるかとも思ってたんですが、確かにめちゃくちゃ天真爛漫なキャラでした。「仙剣四」は結局・・・やめときますかw

 ま、とにかく主役だけでなく主だったキャラの着替える衣装は「仙剣四」の5倍くらいあった気がする。

 

 ネットで仕込んだ情報だとすでに「仙剣奇侠伝七」というのも存在し、三や五の番外編も合わせると全部で9作あるそうです。次にドラマ化されるのはどれでしょうね~最初のリメイク版も完成しているという話も聞いてますが、正直やめといたら?としか言えない・・・

 

 

演 員     角 色    配 音 
许 凯  飾  越今朝・扁络桓    陈张太康(越今朝)、张福正(扁络桓)
虞书欣  飾  越 祈    虞书欣
付辛博  飾  闲 卿    吴 韬
万 鹏  飾  洛昭言    季冠霖
白冰可  飾  明 绣    刘 晴
周历杰  飾  居十方    苏尚卿
薛八一  飾  洛埋名    景向谁依
加奈那  飾  朔 漩    杨瑞欣
韩 栋  飾  嬴旭危    彭 尧
刘 敏  飾  柷 敔    刘 敏
陈紫函  飾  葛清霏    刘 曼
巩 峥  飾  左冠人    巩 峥
王子睿  飾  顾寒江    王伟鉴
陈芷琰  飾  绮里小媛   泠 落
钟 祺  飾  洛 宁
王茂蕾  飾  高 骁
奉天  飾  温 仰
王山水  飾  孟 诚
程 诚  飾  临 渊


出品人     孙忠怀、晋亮、吴雪松、方刚
制作人     黄杰、吴雪松、李倩、彭舒阳
监 制     王娟、晋亮
原 著     《仙剑奇侠传六》
导 演     刘国楠(导演)
编 剧     汪洪、余堃、张薇、薛会敏、孙雪迎
艺术指导    宋建新
美术设计    霍廷霄、徐小龙
动作指导    刘旭、朱磊、高全军
造型设计    陈敏正
服装设计    秦锡林
视觉特效    郑文政