江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

又見逍遥 その3

27~40集(大結局)

 

 見終わりました。予想してた以上に構楽しく見られましたが、なんというかとっても生真面目な感じのする「仙剣奇侠伝」ドラマでした。

 前回のドラマ化では、もう少し「抜け感」というかほわっとしたものがあったと思うのです。

 主演の何与と胡歌のキャラの持ち味の違いからくる部分もあると思いますが、今作では、冒頭から最後のシーンまで、きっちり計算されたところを至極まじめにやってる感じがしていました。コミカルなシーンであってもそんな感じがしてしまったのです。

 


 それに、この霊児の画像に「責任」とつけられていますが、彼女の描き方が最終的に自己犠牲へと結びつく前提で重苦しく描かれている気がして、楊雨潼の趙霊児に息苦しさを感じてしまいました。その中で、李川の劉晋元のやわらかさ、酒剣仙の呉樾の柔軟さがほっこりさせてくれました。

 

 鎖妖塔に閉じ込められてしまった趙霊児を救出するというミッションから最後の拝月教主との闘いまで、息を付けない展開が続く今回視聴分。話は既出なわけで・・・委細省略してしまおう。

 

 「仙剣奇侠伝」には「仙剣客棧」というパロディ的なシリーズがあります。この時、呉磊が演じた李逍遥は冒頭でゲーム世界から抜け出し、作者に「こんな人が死んでばかりいる筋書きはいやだ、書き換えろ」とせまるのです。これを見たときに「そうだよね~」と李逍遥くんに同情を禁じ得なかったのですが・・・今回もやっぱり次々とキャラが死んでしまう展開は不変でした。ということは、あまりにも自己犠牲が続いて辛いのも不変。

 

 前回に見たときと違って、仙剣ワールドにもずいぶん親しんで、情報もたくさん仕入れていますから、ドラマ世界への理解も多少は深まってるはず・・・例えば、趙霊児は「仙剣奇侠伝3」で霍建華が演じた徐長卿の孫にあたるとか、李逍遥の父李三思が胡歌の演じた景天の弟子とかまあいろいろ💦

 そういうわけで、なんとなく分析するような比較するような視点で見てしまったところもあるのです。ドラマ自体を前作と並べると、この「又見逍遥」にはなんというかデジタル的な感じを受け、オリジナル「仙剣奇侠伝」にはアナログなものを感じました。まあ、19年も時間差があれば技術的な進歩によって、デジタルの役割が大きくなるのは当然ではありますが、これもなにかドラマに抜け感がなくて、窮屈さを感じてしまうことにつながっているようです。

 

 とはいえ、前回の武録更新時にも書いたように、アクションのスピード感にも満足したし、デジタルたっぷり使った画面もうつくしかったし、脚本にも満足で、最近見た二作と比べても圧倒的におもしろく見たので、あまり文句も言えません。

 

 で~

 

 ここからは、この「又見逍遥」だけでなく「仙剣奇侠伝」も視聴済みのみなさん以外は立ち入りご用心のひとりごとになります。

 



 まあ、いろいろ言いたいことはあるわけですが・・・ラストシーンですよね~

 「仙剣奇侠伝」を初めて見たときに、視聴済みの友人から「最後30分は見ない方がいいかも」と言われた記憶があります。そのくらい、「仙剣奇侠伝」のラストシーンは衝撃的でした。
 今回でも、趙霊児が赤ん坊を残して死に李逍遥は一人子どもを抱いて広野を歩いていくという大枠は変わらない。だけど、その前拝月教主と彼が復活させた水魔獣との闘いで趙霊児が差し違える形で死んでしまいます。李逍遥は、彼らを倒して親子三人で暮らしたいという思いでいっぱいですが、女媧の后人である霊児の避けられない運命というものも聞かされている。今回のように趙霊児が一人水魔獣に突っ込んでいくという選択をすると、彼女の死は彼女自身の選択だということになります。それを見てるしかなかった李逍遥もそれなりの覚悟をするしかなかったわけではないでしょうか?

 オリジナルでは無事に敵を倒して、これからの日々に胸躍らせている李逍遥の前で、突然血まみれになって倒れる趙霊児。そこに描かれた李逍遥の絶望、怒り、慟哭・・・そして、娘を抱いて歩み去る李逍遥でエンディング。彼の真っ白に虚脱した感じが涙を誘ったのですが・・・

 
 ところが、今回は趙霊児は李逍遥を残して戦死、慟哭する李逍遥、ここでなぜか挿入されたのがススキの野原で戯れる林月如、劉晋元、唐鈺、阿如に趙霊児と李逍遥・・・寝込んでいる李逍遥の夢らしいのですが、最近ラスト近くでこういう「生き残った者」「死んでしまったもの」「生死が曖昧なもの」が揃って戯れるというようなシーン、多くないですか?意味があればいいんですけどね~

 しかし、なぜラストシーンをわざわざ雪の野原に持ってきたんだ?霊児の死から、時間が経過しているとなると、もう空っぽになっちゃいましたという感じが薄くなってしまってなんか違うんですよね~。

 

 なお、このドラマで個人的に大うけしたのは、10年前の蜀山派シーンです。だって、大師兄が宋峰岩、師弟たちが修慶と呉樾なんて、もうどこから突っ込んでいいのかわからないくらい楽しい組み合わせでした。

 しかし、三人ともつやつやしてたのがたった10年でここまでふけるかw

まあ、このくらい?

こっちのふたりはあんまりでは?



 最後にこれだけは言いたい!

 「仙剣奇侠伝」から題名変えたのは仕方ないとして「又見逍遥」はないんじゃない?片頭や片尾でネタバレ上等なのが中華ドラマとは言え、題名でそれやるか~とじわじわ腹立ってきたw
 
演 員     角 色    配音
何 与  飾  李逍遥    苏尚卿
杨雨潼  飾  赵灵儿    赵梦娇
徐 好  飾  林月如    陈希
李 川  飾  刘晋元
胡意旋  飾  阿奴     刘蕊
叶盛佳  飾  唐钰
王劲松  飾  拜月教主
吴 樾  飾  酒剑仙
丁笑滢  飾  盖罗娇    帅南
田 雨  飾  扬州刺史
邱心志  飾  巫王     严明
曾 黎  飾  巫后     邱秋
张子健  飾  林天南
杨 昆  飾  李大娘
斓 曦  飾  云姨
宗峰岩  飾  姜澈
王成思  飾  三当家
汤晶媚  飾  毒娘子
郑湫泓  飾  彩依     刘曼
汤梦佳  飾  阿桃
甘婷婷  飾  姬三娘    陈景妍
修 庆  飾  剑圣     汤水雨
黑 子  飾  骆员外
阮圣文  飾  南诏头领
郭 军  飾  石长老
张 弓  飾  韩医仙
杨明娜  飾  南盟主    李沈倩
张春仲  飾  木道人
刘 芳  飾  姥姥
佴 文  飾  韩梦慈    王瑜
高铭辰  飾  抱朴 李靖
孙子钧  飾  柳媚娘    邱秋
宋 词  飾  圣姑     王晓燕

 

出品人     孙忠怀
制作人     李尔云、高金玺
监 制     王娟
导 演     杨龙
编 剧     李喆、钱亚楠、张馨文、苏怡、李婧、叶天爱
摄 影     孙伟强
配 乐     刘韬
美术设计    李晓亮
动作指导    程传勇
造型设计    李宙
服装设计    王利梅
视觉特效    李昭桦