江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

王者清風 その2

13~38集

 
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 なんだか知らんけど、気が付いたら終わってましたわ。
 
 探案物というわくじゃなかったし、それでいいのかというくらいあっさりと宮廷部分が切り捨てられていたり、主人公チャライし、脚本は相当なご都合展開だったんですが、緩急のテンポが良かったんで一気にクリアしてしまいました。なんだかラノベの歴史もの見てるような気分でした。
 
 弘暦が即位して、皇帝になっても、彼が漢人の陳世倌の息子ではないのかという疑惑が・・・という話と先祖が隠した財宝はどこだという話と、清王朝は親の仇と弘暦との関係を進展させられない宋田田とのメイン恋愛故事、それと明月閣の手先として弘暦に近づいた李聡児とのサブ恋愛故事が続きます。嫁さん何人でもOKな皇帝だしねえ・・・
 
 廉親王の策略で雍正が死ぬと、彼らの企みにもかかわらず、あっさりと弘暦が即位。乾隆帝誕生なわけです。
 
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 この乾隆帝、父皇の跡をしっかり継いでいきますとか言って、絶対権力をもつ支配者の顔も見せながら、一方では自分はこれから玉座に座って、皇帝の演技をしていかなければならないとかもいって、これまで通りに江湖もうろちょろ。
 
 皇帝とはいえ、内と外で見せる顔が違うのはともかく、この人あまりに分裂しすぎだわ。
 
 ともかく、反神復明というだけで何を目指しているのかイマイチよくわからなかった明月閣が、閣主の蘇鴻馳ってのが自分は明皇帝の子孫だと言い出したあたりで、話は裏「書剣恩仇録」に。さすがに兄弟とはならんかったがw
 漢人の皇帝になれといわれた弘暦は、何が何でも自分が雍正の息子だという証拠を探してくると朝廷を放り出して天津へ。そこから皇帝がが外をうろちょろしている間に、廉親王が弘昼を操ってあれやこれやの策略をめぐらす。
 武芸の達人葉蒼雲や宋田田たちの力を借りて、これを次々クリアしていくわけです。
 
 朝廷を何日も何日も空けてていいわけはなく、その間に廉親王たちに玉璽をとられかけたりするのを母の太后が必死になって防いでます。この太后が韓棟版鹿鼎記の小宝母と中の人が同じ。で、あてがいぶちでまったく顧みられていない皇后が于正版笑傲江湖の蘭鳳凰の中の人・・・変な組み合わせw
 
 追いつめられて弘暦を殺そうとした弘昼が廉親王に殺され、話はいったん一括り。3年後にワープ。
 
 その間に、李聡児は宮中に入って乾隆の后になっている。
 
 相変わらず、皇位を狙っている廉親王対策に葉蒼雲がスパイとなって懐に潜り込む。けど、毎晩のように皇帝が情報を受け取りに出張ってきていいもんだろうかw
 
 最終的には、やはり廉親王がラスボス。財宝も見つかって、こっちは大団円。
 
 うまくいかないのは、どうしても親の仇を忘れられない宋田田との恋愛ですが、こっちもあっという安易な解決がされてました。崖落ちと同じくらい安易だったw
 
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 何晟銘の弘暦は最近流行のチャライ主人公なんですが、朝廷部分になると結構キレる皇帝ぶりも見せなくもない。だいたい楊過でも小龍女でもないんでチャラくても気にならんw
 でも、皇帝になることが自分の命運だとか言いながら、自覚がなさすぎる。何日も朝廷放り出して、あっちこちうろちょろ。いったい何度飛び道具にさされたり、毒にあたったり、敵につかまったりしたことやらw
 
 それに、君だけが僕の運命の人とかいいながら、ちゃっかり李聡児を后にしているんですよなあ。もちろん、皇帝にはちゃんと皇后と側室たちもいるわけなんで、どうにも恋愛場面が嘘っぽい。
 
 なんといっても、口のうまさであわやという場面を切り抜ける人なんです。康熙は恩人、雍正は仇、雍正の息子のお前も仇という殺手を「ぼくは康熙が一番かわいがっていた孫」というだけで、寝返らせてしまうとはなんとも爆笑もの。
 
 けど、このドラマ、雍正・乾隆サイドに対して、悪事を仕掛けてくるのはすべて廉親王の息がかかってる。弘昼なんか、彼がいなかったら、なんもできなかった。
 ということは、最初に「もう許してやったらどうですか?」と雍正に彼を北京に戻らせた弘暦に一連の事件の責任があるんではないでしょうか。
 わかっててやったなら、すごい策士ということになりますねえ。
 
 このドラマ、やっぱり金庸ネタとかをいくつか知ってたんで楽しさ倍増でした。
 
 まずは、書剣恩仇録漢人の皇帝になれと迫られる話ですが、こちらは乾隆サイドから描かれています。結末は当然違うけどw
 
 次は鹿鼎記。切り分けられた地図を集めて、財宝を探すというのは別に珍しくはないですが。明月閣の青木堂の韋香主ってのが出てきて爆笑。ただし、韋青花って女だったw
 
 碧血剣からは、阿九のネタもらってました。  
 
 どうせ他のドラマや小説からネタを借りてくるんなら、下手に「原作」を持ち出すより、独自のドラマを考えたほうがずっといい。大侠でも皇帝でもなんでも好きなようにキャスティングして、好きなように動かせばいいんだ。」そりゃいろいろ言いたいこともあるけど、誰かさんの昼ドラ版神鵰侠侶よりはずっとまとまりもよかったし、気軽に楽しめました。
 
 
演員表
 
何晟銘:愛新覚羅弘暦    乾隆帝,宝親王
蒋夢婕:宋田田      
高 洋:李聡儿      
呂佳容:皇 后      
王 琳:皇太后      
馬文龍:葉蒼雲       大侠
湯鎮業:愛新覚羅胤禛    雍正帝
李 泰:愛新覚羅弘時    三阿哥
王柏倫:愛新覚羅弘昼    和親王,五阿哥
呉岱融:宋知庸       鹽幇幇主,宋田田之父
湯鎮宗:愛新覚羅允禩    廉親王,康熙帝第八子
曲 波:李尊明       李聡儿の兄
趙楚侖:高 五       大内高手
汪亜朝:高慶喜       弘暦身辺的御前侍衛
洪 悦:慧 珠      
任学海:蘇培盛      
張子晨:蘇鴻馳
劉佳媛:韋青花      
 
職員表
 
出品人 王大方、陳向容
制作人 陳向栄、周超
監 制 魯旭、許振、武剣、姚偉、栄祖成