那年夏天你去了哪里
胡歌が初めての犯人役というか悪役をしたという一点で有名なこの映画。
これまでの胡歌の悪役というと他の俳優の踏み台にされたとしか思えなかった復帰後すぐの映画の中途半端な敵役、バリバリの悪役敵役と思いきや途中であれれ~となって最後は仙剣とあんまり変わらなかった制作サイドにも名前を連ねたドラマのこれまた中途半端な敵役に、冗談で出たとしか思えないコメディ映画の宇宙人その1・・・
本人はインタビューでずっと悪役してみたい、ものすごくしたい、でもファンがついてきてくれるかなあとか言ってたんで、やっと念願かなったわけで、まあよかったねというところ。
胡歌サイドのこういう話を抜きにしても、なかなかこじんまりとまとまったサスペンス映画でおもしろく見られました。
画像下からは少々ネタバレしてるかも・・・
舞台はロスアンジェルス。12年前に少女阿櫻が誘拐されてそのまま生死不明という一家にある日救出されたこの娘が帰ってきた・・・というところから話が始まります。
その阿櫻を迎える一家はこの事件のすぐ前にアメリカに移住してきた中国人家族。父親は会社の経営者、姉の阿静は精神科の医者となっているが、母は妹が誘拐されたのは姉のせいと思い、阿静自身も妹への複雑な思いを抱えている。
この一家と姉の恋人で警官の鄧Sir、父親の兄、それにだんだん姿を見せてくる怪しいフードの男がドラマの中心を構成します。
主人公はこの姉妹。帰ってきた妹に不信と惧れを抱く姉・・・その妹は長い監禁生活から解放されたばかりで混乱しているかと思えば、家族を冷たい目で見ていたり、父親の会社を乗っ取ろうとしたり、とても怪しげで不気味。
その妹を怪しむ姉だが、家族には受け入れられない。
そんな中、妹とフード男が一家の使用人や叔父、そして両親を次々と殺していく・・・
このフード男が胡歌の役で、この一家とも個人的な因縁恨みがあって、ずっと復讐の機会が熟すのを待っていたという設定です。
彼には彼なりに「復讐」すべき理由があるのがわかってくると、このフード男はおそろしい殺人鬼ではあっても不気味さという点では、静かにねっとりと家族を見ている「妹」の方に軍配が上がる感じです。
これまでの「悪役」に比べれば上出来の小型の斧を振り回すシリアルキラーぶりですが、この復讐のために12年も着々と・・・という設定が琅琊榜を連想させてしまうのはかえってマイナスになってしまったかもしれませんね。
胡歌以外の配役の方はそんなに派手な陣容ではないですが、きっちり演技のできる人ばかりだったと思います。
娘たちの父親が陳観泰、叔父が白彪、鄧sirが林家棟と70年代辺りからの香港映画で馴染みのある配役なのもよかったです。
こういうジャンルの映画やドラマには個人的な好みの違いも大きいと思うので、誰にでもおすすめはできないでしょうけど、サスペンスドラマとしてはまあまあ、もうちょっと怖さがあってもよかったかも・・・というのがテレビで始終シリアルキラー扱ったドラマ見てる人間の感想でした。
こういうジャンルの映画やドラマには個人的な好みの違いも大きいと思うので、誰にでもおすすめはできないでしょうけど、サスペンスドラマとしてはまあまあ、もうちょっと怖さがあってもよかったかも・・・というのがテレビで始終シリアルキラー扱ったドラマ見てる人間の感想でした。
演員表
宋 佳 飾 袁寧静
胡 歌 飾 袁睢(神秘男) 配音 胡歌
林家棟 飾 鄧Sir
顔卓霊 飾 袁寧櫻
顧美華 飾 袁母
陳観泰 飾 袁父
白 彪 飾 袁亦総
葉 進 飾 老蔡
職員表
出品人 陳一奇、江志強、王一、任仲倫、董文洁
制作人 任月、李国立
監 制 鄧漢強、蔡艺濃、汪天云
導 演 周隼
編 劇 周隼