21~30集(大結局)
見終わりました~
で、なんと言ったらいいのかw
と、頭抱えていたら、見終わったその夜「欲望の翼」(阿飛正傳)をWOWOWが放送してた。つい、見ちゃったんですけど、見なきゃよかったかなw
ドラマと映画、1990年の作品と最新作という違いはあれど、結局王家衛なんだな~根本のところは変わってないなという感じが強くて、感想文書くのが一層難しくなってしまいました。
感情を入れないモノローグを多用したドラマ進行、スタイリッシュな映像とそれにマッチする音楽とか書き出すとどっちの感想書いてるのかわからなくなってしまって、困惑しています。
内容的には大きく違うようで、結局はすれ違う男女の思いを描いている点では変わらない、と言ってしまったら身も蓋もないわけですけど・・・
ということで、阿飛、ではなくて、阿宝と三人の女性、そしてその周辺の人々の物語が終幕を迎えました。
阿宝が宝総と呼ばれる存在になる以前から仕事の上での協力者として或いはもっと深い関係を持っていたかもしれない玲子と汪明珠、突然黄河路に現れた謎めいた李李、三人ともが阿宝の元から離れていきます。
ここまでのし上がってきた彼には、事業の上での「味方」と同時に、「敵」も少なくない。そのうちで最も彼に悪意を剥きだしているのが、深圳からやってきた強慕杰でした。彼のこの強烈な敵対感情の由来が、ただ仕事上のものかと思ってたら、なんというか李同光@一念関山的なものだとは予想外でした。さすがに師父~ではないですがw
黄河路での老板娘たちのけたたましい争いとか、急成長を続ける株取引の一秒を争う苛烈な戦いとか繰り広げられます。宝総と強総の株取引でのガチンコ勝負は息を飲むようでした。
その中で、登場人物たちの物語がある時にはどこかけだるく、パワフルに、コミカルに、または悲劇的に展開されていきます。
映画と違って、45分×30集というドラマなので、周辺の登場人物たちの話もしっかりと取り入れられて、1993年の黄河路にいた人々の明暗が描かれ、多くのキャラはそこから新たな道へと踏み出して行きます。
三人の女主がそれぞれ過去から未来へと自分の物語を紡いでいくのに対して、唯一の男主阿宝には現在だけがあるように感じられなかったのです。最初の恋人との過去も描かれてはいるし、女主たちとも爺叔や他の仲間たちとも別れ、株や商取引の世界から去って行きます。彼もまた新たな道を見つけたようなんですけど、なんか違う気がしてたまらないんです。ま、個人の感想です。
例えば汪明珠は宝総や范総がお膳立てした取引に背を向け、自らの実力で道を切り開き、経済界へと乗り出していきます。彼女が別れのあいさつに「江湖再見」というのは、経済界という江湖で生き抜いていく決意の表れにも聞こえます。
共に会社を立ち上げた魏宏慶は汪明珠に好意を持っていますが、彼女は仕事のパートナーとしてしか見ていない。それを受け入れる魏宏慶、最初の登場時点よりずっといい男に育ちました。
とまあ、それぞれの登場人物に対して言いたいことはいっぱいあるんですけど、どうにもむずがゆくて・・・王家衛作品って、ほんとに感想文書きにくい。見終わった仲間同士でワイワイやるとか、すべてオープンにして評論のつもりで書くとかしたら、もう少しひとりの視聴者としての思いを伝えることもできるような気がするんですけど・・・文章力ない自分が哀しい。ネタバレ極力回避が信条なんですが、なんかもうあれこれ書いちゃったし、もうこれ以上どうすりゃいいの?
「繁花」というのは、色とりどりの花が咲き乱れているというような意味らしいのですが、このドラマの主人公はこの時代に咲いた「徒花」でもあるな~と思えてならない視聴後感でした。
出演者には多くの明星がちらりと姿を見せているだけでなく、原作者の金寧澄や有名な画家やピアニストなどもカメオ出演しています。さすが王家衛というところでしょうか?中には当時大人気だった温兆倫が自分自身の役で登場してきたり、香港からやってきた名料理人役で鐘鎮涛が出てきたりと顔ぶれ見るだけでも楽しいです。ほんとに贅沢なキャスティング。
もちろん胡歌、馬伊琍、唐嫣、辛芷蕾の主演グループ、それを支える游本昌、陳龍、呉越、鄭凱、董勇等々のベテラン勢が王家衛ワールドを具現化する核になったことは間違いありません。中華サイトを見ていたら、胡歌のアップをとるために40回も取り直したとかいう話も見え、このさすが王家衛のこだわりとそれにこたえる俳優陣の力を感じることができました。
とはいえ、出演者の中には絶対に私の知らない有名人がもっといそうな気がしてならないわけです・・・
ドラマの中で汪明珠を蹴落としてのし上がろうとした梅萍を演じていた王菊、学生っぽい造形からキャリアウーマンっぽい造形へと変わり、ついには汪明珠に負けるかと会社を興しますが、誰からも相手にされない・・・そんなこじれたキャラを演じています。この俳優さん、見たことあるようなないようなと思ってたら、「陳情令」のキャラソン「不枉」を歌ってた女性歌手でした。
そんな感じでわたしが知らないだけの人がきっとたくさんw
しかし、化粧でまるで別人・・・
もともとかっこいいしゅっとした胡歌を見たいというのが視聴開始の最大の動機でしたから、そこは大満足。唐嫣は、今回の体当たりで自分の道を切り開いていく汪明珠の役で彼女への苦手意識がすっかりなくなりました。
とか何書いていいかわからないとか言ってる側から、書きだすと際限なく言いたいことが出てくるんですよね~きっと日本上陸すると思うので、続きはその時にしておこうかな?
演 員 角色
胡 歌 飾 阿宝
马伊琍 飾 玲子
唐 嫣 飾 汪小姐(汪明珠)
辛芷蕾 飾 李李(陈珍)
游本昌 飾 爷叔
郑 恺 飾 魏总(魏宏庆)
陈 龙 飾 陶陶
董 勇 飾 范总(范新华)
吴 越 飾 金花
陈国庆 飾 葛老师
papi酱 飾 菱红
黄 觉 飾 强总
范湉湉 飾 卢美琳
戴 军 飾 金老板
曾美慧孜 飾 敏敏
佟晨洁 飾 潘经理
王 菊 飾 梅萍
喻恩泰 飾 小宁波
陈冠甯 飾 邮票李
杨皓宇 飾 麻老板
邵 峰 飾 杜红根
张建亚 飾 蔡司令
林熙蕾 飾 林太
金宇澄 飾 金宇澄
郑静茹 飾 小艾
程 亮 飾 景秀
王 乙 飾 小江西
张羽霖 飾 露丝
孙 强 飾 徐总
易照博 飾 胖厨
沈晓海 飾 警察
谢承颖 飾 金宝
邱必昌 飾 巫医生
曹 毅 飾 发根
陈 锐 飾 吕厂长
黄 龄 飾 金凤凰老板娘
杜 鹃 飾 雪芝
范志毅 飾 老范
严晓频 飾 吴总
郑希怡 飾 记者
麦长青 飾 马老板
钱 漪 飾 金凤凰房东
出品人 薛继军、孙忠怀、王健儿、王家卫、吴嘉麟
制作人 马骏、李尔云、彭绮华
监 制 梁红、夏晓辉、王娟
原 著 金宇澄
导 演 王家卫
编 剧 秦雯
摄 影 陈诚、金晨煜
配 乐 陈勋奇
剪 辑 杜媛
道 具 王前武、王国祥
艺术指导 张建亚
美术设计 屠楠、柳冬阳、袁丰、蔡以德
动作指导 王红军
造型设计 陈顾力
服装设计 董仲民
视觉特效 鲍德熹