江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

沙海 その1

1~6集

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 南派三叔原作の盗墓筆記シリーズのドラマ化。盗墓筆記の主人公呉邪はもうすっかり落ち着いた大人の男性になり、新たな主人公として黎簇という少年が登場する「盗墓筆記少年篇・沙海」が原作になっています。
 
 といっても、このドラマ自体は、オリジナルキャラが多すぎて話がまとまらないうちに終わったままのドラマ版や今となっては井柏然と馬思純のアクションが良かったというイメージしか残ってない映画版の盗墓筆記とは直接につながっていません。
 つながっているのは、原作者自身が制作にかかわった老九門の方です。こちらが盗墓筆記前伝なのに対して、沙海は盗墓筆記後伝になります。両方とも南派三叔が脚本も書いてるので安心感があります。
 
 二つの映像化された盗墓筆記はどちらも呉邪に鹿晗、李易峰という旬な小鮮肉を配していましたが、今度の呉邪は秦昊でぐっと年齢も上がり、私的にはとても良い感じの配役です。
 
 そして、黎簇には呉磊。
 
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 黎簇は幼少時に狭い真っ暗な物置に閉じ込められたことが原因で高3になった今も暗くて狭いところに恐怖を感じ、怯え切っている。両親は離婚し父親と二人暮らしだが、父親からは暴力を振るわれ、学校では落第生で不良仲間とつるんでふらふらしている。
 彼の落第仲間の蘇万は「保護費」として兄貴分にあっさり500元とかを差し出す富豪の息子、彼らから金を巻き上げている兄貴分楊好といいトリオで、三人揃ってボコられたりしている。
 
 その黎簇がある日、蘇万のあこがれの同級生沈瓊から小箱をもらう。それを開けた途端、何か黒いものが黎簇を襲う。
 
 さらに「箱を返せ」と謎の人物に襲われ、気を失った黎簇が目覚めると、背中一面に大けがをして病院に収容されていた。
 
 姿を見せた呉邪とその配下王盟は、黎簇の背中の傷は砂漠のどこかにある古潼京を探す手がかりだ、12万元払うから砂漠についてこいと強要する。こうして黎簇は呉邪たちの盗墓世界に巻き込まれていく。
 
 カメラマン一行に扮した呉邪たちは道案内や探検隊、ドキュメンタリの撮影チームと同行。内蒙古の砂漠に入っていく如何にも怪しげな一隊。
 
 一方で突然姿を消した黎簇を心配する蘇万は楊好と共に呉邪と王盟を探し、新月飯店にたどり着く。この手がかりを与えたのが、黎簇の治療をした医師の梁湾。
 
 新月飯店に入り込んだ蘇万と楊好は、そこで黎簇の「デスマスク」を発見し、彼は殺されてしまったと新月飯店を逃げ出す。
 
 砂漠では古潼京に到着、地下の探検に下りて行っては罠にかかったり、同行の中で揉め事が起こったりと事件続き。
 
 この地下風景の描写が盗墓筆記シリーズや鬼吹灯のシリーズに比べても暗くて真っ黒な気がする。まだ大掛かりにCGの化け物とかは登場してきませんが、あまりそっちに入ってほしくないものです。
 
 黎簇の呉磊は、琅琊榜以来の最近の出演作のどれよりも陰影に富んだ人物で、何事にも意欲がなくなげやりな少年が呉邪たちと関わり成長していく姿をどう見せてくれるか楽しみ。病院で目覚め、傷だらけの背中を鏡で見て、じわっと涙を流しやがて号泣する場面なんかなかなかでした。
 
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 呉邪の秦昊は黎簇から見れば怪しげなオヤジですが、盗墓筆記以来のあれやこれやを脳内補填した視聴者には魅力的なおじさんキャラです。
 
 個人的に目を引くのが新月飯店の老板で九門協会の会長の役で張銘恩が出ているのが一つ。これ、老九門と同じ張日山なので、老九門の話から数十年たっても変わらない姿の「副官」の秘密もやがて出てくるのでしょうか?
 
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 もう一つは、不良仲間の老大楊好が朱戩。なぜか刺客列伝のお兄ちゃんたちは気にかかるwいろいろ保護者目線で・・・
 
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 探検チームの一人蘇難で幻城や神話の張萌、医師の梁湾に個人的にはなんか最近よく見る楊蓉、そのうち季晨や于和偉、張藝興なんかも出てくるらしいので楽しみ。
 
 このドラマ55集の予定なので、それなりに話に結末はつくだろうとは期待してるのですが、どうでしょうね?李易峰が呉邪のドラマ版盗墓筆記は演員替えて第2季作るとか言ってましたが、それきり。むやみに長いのも嫌だけど、中途半端に放り出されるのはもっと嫌ですから、せめて納得のいく終わり方してほしい。と、まだ49集も残ってますがw