江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

清平楽 その1

 1~9集

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 去年から待ってた王凱主演の「孤城閉」がタイトル変更して、ようやく配信スタートしました。

 なんか原作準拠の「孤城閉」の方がオリジナリティがあってよかったんじゃないかと思う突然変更が嫌いな人間。

 それでも正午陽光影業の制作で侯鴻亮がプロデュースとなれば安心して視聴開始スタート。

 北宋の仁宗を描いたドラマということで、登場するキャラにもお馴染み感があって、一からキャラを覚えなきゃいけないオリジナルものよりは落ち着いて見てられるのも助かる。

 物語は、生まれたばかりの時に生母から引き離された少年皇帝趙禎が、生母に会おうとする場面からスタート。お馴染みの「狸猫換太子」の話は出てこず、実はほっとした。

 このドラマでは、そういう民間伝承的な内容も取り入れつつ、オリジナルな展開をするようです。

 劉娥のキャラ設定も、皇帝をたぶらかして太子を手に入れ、年少の皇帝をないがしろにして朝政を私した悪女という従来のイメージではなく、年少の皇帝を補佐して政局を安定させる能力がある人間として先帝が見込んだという設定になってます。皇帝の母が二人では政局が不安定になると苦渋をなめさせられたのが生母の宸妃李蘭惠というのは変わりません。

 この劉娥と宰相たち老臣に政治の実権を握られ、思い通りにふるまえない趙禎が、生母の死、劉娥の死を経て、皇帝として独り立ちしていきます。そして、仁宗の政治を助ける若い官僚たちも次々と登場してきます。

 9集まで見て、劉娥に押し付けられたできの悪い郭皇后と二人の側妃を廃することに成功した趙禎。落ち度のない皇后を廃するのに反対する反対する呂相たちに「皇后にふさわしい人間を探してこい」と論点をずらしてなし崩しにしてしまいました。

 そして、皆が推薦してきたのが今回のヒロイン曹丹姝ということになります。なんと都合の良いw

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 ここまでで、趙禎の周囲を皇后二人、あてがわれた側妃が二人、妹のようにしてきた少女も側妃に・・・と見えてるだけで5人の女性がとりまいてます。これからそっち方面の話も増えてくるのでしょうね。

 でも、ここまでを見た感じは「皇帝養成日記」というような雰囲気があります。

 仁宗期を支えた官僚たちも范仲淹、韓琦、欧陽脩らが登場してきました。なぜか殺手にされたりする韓琦もちゃんと史実通り官吏、しかも趙禎の身近に仕える重要な役回りです。

 このまま政局を中心にした話が回っていってくれるといいのですが・・・

 どうもこのドラマと先日まで見てた「大明風華」と皇后になるヒロインのキャラがダブって見えなくもないのですが、趙禎は朱瞻基よりは長生きしたのですよねw

 「大明風華」でも垂簾聴政をしていた呉越が劉娥を演じているからそう思えるのかもしれません。

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 皇帝も皇后も出来が良すぎるキャラだというのが、今後への最大の不安要素というのは変ですかね?

 演員的には王凱が趙禎、江疏影が皇后曹丹姝。江疏影は「九州縹渺録」で見た。
 皇帝側近の太監総管張茂則の葉祖新がいつもとテンションの違う役でいい感じを出してます。

 韓琦は「武神趙子龍」で孔明をしていた楊玏、

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范仲淹には「琅琊榜風起長林」で梁帝を演じていた劉鈞、

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呂夷簡に「琅琊榜」の高湛の譚希和、つい先日「重生」に出ていた沈追@「琅琊榜」の冯晖、「大江大河」の尋建祥の趙達の二人も出ています。趙禎の初恋の人的な存在で張天愛もちらっとゲスト出演。
 演員表が確認できてないのですが、エンドロールを見てると季晨とか沈保平とかお馴染みの名前も見られるのでいつ出るか楽しみです、とにかく69集と先は長いw

 

 宋代の衣装や文化を忠実に再現したというのが一つのセールスポイントになっています。絹物の光沢と重量感のある衣装がしなやかに体にフィットしてるのは今回の衣装の特徴でしょうか。架空歴史とはいえ宋代をモデルにして同じように衣装に凝っていた「鶴唳華亭」の衣装が軽やかな張りがあって、ふわりとなっていたのとは好対照だと思います。

 趙達が演じている趙元儼は「八賢王」と呼ばれているのをよく目にしましたが、今回は「八大王」・・・ま、その方がよいかと思うw
 後、劉娥が自称をお馴染み「哀家」ではなく「吾」としているとか、皇帝を呼ぶ「陛下」に当たる言葉が「官家」となっているのが目新しかったです。そういや長安十二時辰では「聖人」と言ってましたし、時代によっていろんな呼び方がされてたのでしょうね。

 とにかく滑り出しは好調のようです。毎日更新されてくるので、追っかけるのがちょっと大変ですが、楽しめそうでよかったです。