9~20集
今季のドラマに多い「なんか変な違和感」はこのドラマにも付きまとっています。丁寧な時代考証となんかすっきりしないドラマ展開にアンバランスを感じつつ、澶淵の盟まで時代が進みました。
遼と宋の間で皇子同士を人質に交換。ところが劉娥が預かった耶律康が殺害されてしまう。もはや開戦は避けられないという状況に、棺と共に劉娥も遼へと向かう。
そこで始まる劉娥の活躍。
彼女の息子趙吉の命を守り、蕭太后や皇帝をなだめてと休む暇もありません。
ところが都開封では、こうなっては皇帝自ら出征をという冦准たちと遼との戦いを避けて南に逃げようという重臣たちが対立。真宗ですから、あっちふらふらこっちふらふらした挙句に親征が決まります。
そういや「燕雲台」で燕燕たちに散々こき下ろされていたのがこの真宗の朝廷ですなw
ここらあたりの遼vs宋の戦争は予想外にきちんと撮影されていて満足。
遼軍が人質の趙吉を盾にして宋に開城を迫るとかいう場面もあって、そのショックから趙吉は命を落としてしまいます。こうして二人の少年の犠牲のもとに和平交渉が始まります。
そして澶淵の盟が結ばれて、遼と宋の和平がなるわけですが、その間に「木易」こと楊延朗と遼の長公主との話もちゃんと入ってました。
ここでまた始まる劉娥を宮中に入れることは許さないという先帝の遺言を盾にした皇后の親やら貴妃の親やらを含めた老臣たちの大反対。これを押し切るだけの力はない皇帝なので、結局冦准の言葉に従って劉娥は3年服喪、3年後には・・・ということになって棚上げ。
劉娥を大切にはしてる趙恒だけど、他の貴妃たちもいるわけで、こちらもなにやら鬱陶しい展開に。
皇后郭清漪には男子がいますが、潘玉姝は二度続けて流産、文伽凌には女児が生まれています。後宮での陰険な争いにはうんざりですが、戦争を経ても何も変わらずに先帝が~~と騒ぎ立てる重臣たちの姿にはうんざり通り越して失笑するレベル。
この時代というと最近ではこの後の仁宗の治世を描いた「清平楽」、遼の蕭太后と韓徳譲を主人公にした「燕雲台」と佳作が続いてるので、どうしても比べてしまうのです。
澶淵の盟がなるまでの描写は宋だけでなく遼サイドからもきちんと描かれていることは評価できると思います。
宋朝廷の女性たちの衣装は清平楽よりなんか地味、別に派手である必要はないし、考証はきちんとしてるんだとは思うんですけどね~なんかこういう皇后の真珠メイクも、もちろん当時の肖像画とかに準拠しているけど、なんか模倣してるように見えてしまうのがつらい。
「清平楽」で仁宗が「父上もしてた」とあこがれた「親征」ですが、なんだか彼の思ったであろう颯爽と全軍を率いるした青年皇帝の姿なんかなくて、重臣たちに振り回され、最後には息子を失って悲嘆にくれ、その息子の位牌も皇室の宗廟入れさせてもらえなくて昏倒・・・とうらやましがる要素はかけらもなかったです。
とまあ、文句言いながらも一応視聴継続してるのは、戦争場面がよかったからです。この先の保証はない。けど、これを蹴とばすだけの興味を持てるドラマがないんですよね~~と最近こればっか😢