19~28集
なんというか次々に人が死んでいった今回視聴分。
いや、このあたりの歴史の概要はそれなりに勉強したし、何本かのドラマや映画でも情報仕入れているんでわかっちゃいる。わかってるだけに、あ~次回はこの人が退場か~などと思いながら見るのは結構しんどい。
ちょうど「鎌倉殿の13人」がまた同じような次々主だった登場人物が姿を消していく展開。歴史劇というのは視聴者は先がわかってる「神の視点」をもっているだけに、ドラマ作りの腕前が問われるところがあるんじゃないかと思うのです。
理由をつけて功臣やら佞臣やらを抹殺していった朱元璋治下の明。ドラマでも劉伯温、胡維庸などが死を迎えました。
どうもこのドラマ、濡れ衣を着せて抹殺された、毒殺されたとかいろいろ言われる人物たちの死をぼやっとごまかしてしまうきらいがないですかね?空印の案で大量の処罰が行われ、官僚不足に陥ったという話は出てくるのですが、胡維庸はその時投獄されて数年獄中にいた?え、そうなの?劉伯温は何で死んだんだ?といろいろクエスチョンマーク飛ばしながら見てました。
そして太子朱標の長子が痘瘡でなくなり、それを看病した馬皇后も罹患して病没。続いて、朱棣の妻の父でもある徐達が病没します。
徐達は、食べたら死ぬと医者に止められて焼鵝を食べて死にますが、こういうところだけ妙に詳しい描写が入る。これも資料があるらしいけど、どうも最初から徐達が焼鵝に執着すると思ったよw
そして、とうとう太子がこの世を去ります。わかっていても、今回何晨銘の朱標がよかったので、もうちょっとゆっくり見ていたかった気分があります。
彼の死前後の朱元璋の息子たちの動き、官僚たちの動きが畳みかけるように描かれ、朱標の死を頂点に事態が新しい局面を迎えます。
朱標の死の場面、何晨銘の演技から目を離せませんでした。これまで何本も彼の出演作見てきましたが、演技に引き込まれたのは実はこれが初めて。
紅巾の乱以来の友を失い、糟糠の妻、孫をなくし、跡継ぎの長男にも先立たれた老齢の朱元璋を演じる陳宝国もさすが。
その場にいた2,3,4の年長の息子たち、4皇子の朱棣があまりにもいい子ちゃんなので背中がムズムズしてます。
彼は自分の一家となると文弱の長男高熾より自分のそっくりだという次男高煦を贔屓している。贔屓された次男がお兄ちゃんを軽んじていて、将来への禍根はちゃんとそだってますな・・・
で、かわいいちびっこ三兄弟を見ても、こっちが目の前に浮かんでくるのには参ったw
この場面でもそうなんですが、一方で血みどろの粛清をしてることは簡単にすませて、こういう朱元璋と息子たち、朱棣一家などの「家庭劇」の要素はかなり丁寧に描かれています。これも45集に縮小した関係なんでしょうか?う~~ん、正直なところ、なんかひっかかるのです・・・
ここで思い出してしまったのが、誰もが忘れている?忘れたふりをしてる?「永楽英雄児女」ってのがあったってことですが・・・思い出さない方がよかった💦
太子がなくなって、次の皇位後継者には太子の次子允炆を据えようという太子妃の意を受けた官僚たちが動き出しています。
これから蘭玉が反乱して、朱元璋が死んで、允炆が即位して、叔父さんたちを怒らせて、朱棣が反乱を・・・と流れは見える。太子の退場で視聴意欲がへたってしまった感じですが、朱棣いい子ちゃんのままでどこまで話を持たせるのかという好奇心はあるので視聴継続です。