17~24集(大結局)
残り8集でこけるんじゃないかとハラハラしながら、見終わりました。ハラハラするのがそこかい~と自分でも思いましたが、まあそういうことで💦
結論から言うと、いろいろ突っ込みどころもありつつ、満足して視聴終了できました。
このドラマは明の第二代皇帝建文帝から叔父の燕王朱棣が帝位を簒奪するという大事件の進行と共に展開、その裏で起こった陰謀やらなんやらに巻き込まれた庶民や大して身分も高くなければ権力もない錦衣衛達の姿を描いています。
映画の「綉春刀」シリーズと直接に結びつく設定ではありませんが、下級の錦衣衛の悲哀を描いているという点では共通していると思います。このドラマは建文3年を舞台に、さらに10年前の事件が重要な意味を持っているという展開ですが、実際にはそれより前からの出来事がここにきてクライマックスに来たという感じです。
歴史劇を架空歴史に置き換えて作劇することが多い昨今ですが、これは間違いなく明初の時代を扱っています。ということは、まあいきつくところはわかってます。
ドラマでは最後の最後まで周囲の状況に関わらず馬鹿正直を貫く陸錚と事態の変化に応じて柔軟に対応していく李霧の対比が鮮やかでした。彼ら、それぞれに朝廷や権力者たちにはモノ申したいことがたくさんあるはず。ひたすらにまっすぐ突き進むのが陸錚、巧妙に立ち回り、それでもやられた分は倍返し!となるのが李霧です。
ただ李霧は陸錚に対しては、10年前から負い目を背負っていることもあって、やはりどこか保護者的な部分を感じます。
舒棠と馬俊清の二人の女主は、共にスパイ組織夜不収のメンバーとして果たしてきた役割は黒く重苦しいものであったはずです。妹の舒棠はそれを自覚しているのかわからない天真爛漫さと生きる意志を感じさせ、姉の馬俊清はそれを自らのうちに飲み込み生きていて将来への意欲などもっていない。こちらの二人の対比も鮮やかです。
そこに絡んでくる建文帝の側近袁忠道や本物の李東方らも、親世代の陸羽林や宋鶴鳴、王克恭らも燕王なり建文なりのサイドについていた、もしくはそうであったとみなされているのに対して、誰が皇帝でも関係ないとあくまでも民にとっての正義を求め生活を守ろうという陸錚たちの対比もまた鮮やかです。
登場するキャラがすべて10年前と現在、裏と表、それ以上の複数の顔を持っていてように見えて、最後の最後までドラマがどんな終わり方をするのか見当がつきませんでした。ひょっとすると主人公4人とも死んでしまう?どんなことになっても生き延びそうな李霧だけが生き残る?とか予想していました。でも、私の考えたよりみなさんしぶとかったようですw
時代に翻弄された多くの人間たちの生き方、人生が描かれ、対比される中、最大の大物燕王は話に出てくるだけで姿を見せず、逆にそのことが燕王の存在感を際立たせています。
「風起隴西」に比べれば、まだまだ甘い展開と言えるかもしれません。でも、双男主?ブロマンス?とか浮足立つような種類のドラマではなかったです。しっかりした設定の元、ずっしりとしたドラマ世界が展開、しっかりと楽しむことができました。なんやかんやとか突っ込みどころも十分でしたが、私は十分満足して見終わりました。
演員的には、前回紹介したほかに李東方を演じた彜族出身の此沙と沈老板を演じたラトビア人俳優の芮丹尼に興味が持てました。
演 員 角色
张云龙 飾 李雾
陈若轩 飾 陆铮
孙 怡 飾 舒棠
马渝捷 飾 张俊清
此 沙 飾 李东方
尹铸胜 飾 陆羽林
周 铁 飾 司向南
杨 轶 飾 宋鹤鸣
杨博潇 飾 谢铿然
上 白 飾 袁忠道
张皓越 飾 王克恭
从瑞麟 飾 陈继真
王泇淇 飾 孟姐
房小墨 飾 梅豆
李路琦 飾 宋天意
朱超艺 飾 王崇喜
侯玮涛 飾 赵苟
芮丹尼 飾 沈老板
罗殿夏 飾 朱允炆
出品人 龚宇、赵阳、赵李君、朱先庆
制作人 戴莹、张宁、杜翔宇、姜晓冲、张玺一
监 制 王晓晖
导 演 李毅、曹华
编 剧 李毅、徐伊亮、袁漫潇、严钰千、应志南、胡婷
美术设计 王晓宇
动作指导 聂世凯、孔鲁楠
造型设计 梁婷婷
服装设计 黄军华
视觉特效 刘姗姗