江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

且試天下 その1

1~10集

 

 先月まで古装劇日照りで半泣きだったのが嘘のように次々新作が配信開始になって、今度はこんなに見れない!どうすりゃいいの~と笑い泣きしています。

 「且試天下」、楊洋と趙露思主演の武侠ドラマと聞いていましたが、これが期待してた以上に武侠ドラマで感涙。
 
 私の趣味嗜好からいうとベストなジャンルの古装劇が並びました。月末には「風起隴西」も配信開始が予定されているので、もう時間の確保をどうしたらいいのか今から頭が痛い。

 というわけで、幻玄劇とかラブコメ、現代劇のはいる余地はほとんどなくなりました。今まで見てたのも継続できるか怪しいw

 

 さて、「且試天下」

 主人公は楊洋演じる黒豊息と趙露思演じる白風夕という江湖で知らない者のいない二人。この二人、出会うと口げんかが絶えないけれど白風夕がいるところには必ず黒豊息が現れるといわれている。めんどくさい出会い場面とかなしで、すでに口ではどうでも互いに意識しあう関係になっているというのはくどいラブコメとか苦手なので大歓迎。

 この世界では、大東国という帝国と六つの国があり、大東国の皇帝は元極令で天下に号令をしている。その元極令が消えたというところからドラマがスタート。この元極令を手に入れて、皇帝にとって代わろうという各国の王たち。そうはさせるかという皇帝と太子。それに江湖の人間たちが絡んでいきます。

 主人公たちの恋人関係になんか可愛げはあっても嫌味がないのが好ましい。

 黒豊息は実は雍国の王子豊蘭息。雍王家では皇后であった蘭息の母はすでになく、皇后亡きあと後釜に収まった現皇后百里氏と二人の息子、ただし下の子だけ、が蘭息を排除して王位を手にしようと虎視眈々。なんとしても自分の息子を王位につけようという継母百里氏とその子豊莒は、病弱と偽って温泉宮に籠る嫡子蘭息を追い落とそうと次々企む。
 この三弟豊莒は劉芮麟、いろいろ悪だくみしてもうまくいかない、母親に頭上がらないとか情けないところが彼のキャラらしいけど、母親以上に企んでいる気もします。

 同じ百里氏の息子である兄豊萇は蘭息を支持する人のいい長兄のようですが、本音が見えない。この豊萇が毎度一筋縄ではいかないキャラを演じる張天陽・・・このままではすまない気がするw

 楊洋が江湖の大侠と病弱な王子(ただしふりだけ)を演じているのは彼のファンにはうれしいところ。蘭息はそれを隠れ蓑に黒豊息となって隠泉水榭という琅琊閣っぽい組織を運営、江湖で勢力を持っている。

 蘭息は母子の陰謀から身を守りつつ、自分の周りを固めているわけです。そして、一方では江湖の黒豊息としても名をあげている。

 

 白風夕の方はいかにも江湖の女侠らしい義侠心にあふれ、細かいことにこだわらず明朗闊達で可愛げのある達人。

 もともと風夕と豊息ではどちらも音が fēng xī、区別をつけるために黒と白を添えて呼び分けるようになったとか。最初からCP感にあふれています。白い服の彼女の武器が長い白布・・・小龍女を思わせます。

 冒頭から続くアクションシーンが彼女が白い布を操って戦う、黒豊息が扇を武器に戦う、竹林での戦い、上から降ってくる蝙蝠を思わする刺客の群れ・・・とか武侠ドラマのお約束シーンの連発。ちゃんと崖落ちもあったw

 四大公子とか情報を売る隠泉水榭とか、薬に長けた江湖の門派とか設定も武侠迷には楽しくてたまらない。

 人物設定も武侠世界らしいのですが、キャストがまた楽しい。「山河月明」から、雍王に張豊毅、豊萇に張天陽、「慶余年」から四大公子の一人玉無縁に張昊唯、「山河令」から黒子、王崗が各国の王、「陳情令」から宣璐、李若彤と最近の話題作からたくさんの演員が登場してきています。三生三世系統からは赖艺、劉芮麟も登場。私的には久しぶりに杜志国や王九勝が見られたのもうれしい。


 しかし、片尾の演員表が飛ぶように流れていくんでチェックするのも一苦労ですw

 

 とにかくこのドラマ、武侠ドラマの要素をあちこちにふんだんにちりばめているのが楽しくてたまりません。迷子的にはもうちょっと美爺、イケおじの活躍を見たいところですが、アイドル武侠なんだそうでそこは我慢でしょうか?

 でも、アイドル武侠といっても、演技力未知数以下の顔値重視配役ではなく、演技力も身体能力も十分な人たちが配役されているので、安心してドラマを楽しむことができています。

 

 アイドル武侠と聞くと、個人的に頭から消えない黒歴史が一つ。かつてワイヤでつられて空中に静止するというような場面でふらふら揺れ続けていた某アイドル・・・吊られる方のせいなのか、吊ってる方のせいなのか💦

 最近はワイヤアクションの技術も上がったのか、相当な低予算ドラマでもそんな情けないのは見かけない気がします。

 まして、楊洋と趙露思の二人は体のこなしにキレがあってアクションシーンが美してく見ごたえ十分。趙露思の女侠というのは初めて見る気がしますが、文句ないです。

 これでまた更新待ちが楽しみなドラマが増えました。ほんとに毎日よい中華ドラマタイムがすごせてうれしいです。やっと春が来た気分です。