江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

月昇滄海 その4

星漢燦爛・月昇滄海47~56集、

月昇滄海20~29集、どっちにしても大結局

 大結局まで見終わりました。

 異論はあるでしょうが、私の好みからいうと今回視聴分の展開は満足出来ました。
 

 呉磊と言えば、「長歌行」でなぜか小鳥にすり替えられてしまったキスシーンも今回はちゃんと放映されてました。一体あの鳥は何だったんだと改めて首をひねったりしつつ、呉磊君、いい俳優になったね~と保護者目線で最後の視聴分を楽しみました。

 ネタバレというか、設定バレになる内容も含みますので、ここから先は立ち入りご用心で・・・といいつつ、最近は日本でも公式がバシバシネタばらしてくるんで、こっちのタガも少々緩みがちではあります。もちろんミステリは別。

 

 

 凌不疑の本当の狙いは何か?があいまいなままに明日は程少商との婚礼というところまで来ました。ところが、凌不疑はその婚礼の前夜に、勝手に兵を動かし、父である凌益を殺害したと囚われます。実は彼は凌益と霍君華の子ではなく、霍君華の兄霍将軍の息子霍無傷。凌益は、霍将軍に裏切りを拒絶され、彼を殺害。さらに霍家のものを一人も残すなと孤城もろともに皆殺しにします。ところが、霍無傷として殺害されたのは実は衣服を取り換えていた彼の息子凌不疑だった・・・凌不疑の母霍君華は叔母になるわけですが、彼女と二人二年かかって都に戻ってきたのはそのまま。ただ、彼は、霍家の復讐を果たすために、従兄弟の名前を名乗ってそのまま仇の息子となり臥薪嘗胆の日々を送ってきた。その一族と孤城の住民たちの仇を討ったと告白。

 朝廷内は喧々囂々となりますが、なにより皇帝が彼の味方、復讐を果たした彼はこれ以後、霍不疑と名乗り、霍将軍として辺境に赴くことになります。

 皇后は太子の廃嫡を求め、その理由として自分を皇后にふさわしくないと廃して長秋宮に幽閉させるように求めます。太子は善人だけど気が弱く皇帝の器ではない。太子でない方が本人も幸せ、でも廃嫡となれば「罪」が問われる、母親に連座させれば太子自身に傷はつかない・・・なるほど、この太子廃嫡の過程は目新しい。
 一体に皇帝一家は皇帝と皇后、越妃の三人が互いに信頼しあい、バランスよく一家や朝廷を支えているのも後宮ドラマのパロディめいておもしろかったです。


 こちらはこれでおさまったでしょうが、それで済まないのが程少商。霍不疑とのこれまでがすべて彼の復讐のための駒にされていたのかと心が折れてしまい、結婚を拒否します。

 彼女は皇后と共に長秋宮に引きこもっている。その間、霍不疑は死んでも本望とばかりに無茶な戦いを続けていた。
 そもそも、こういう困難な敵討ちを抱えた状況。恋は思案の外といいますから、恋に落ちたのはいたしかたないとしても結婚しようというのが無理なんじゃないか?と突っ込んでしまう。

 

 程少商には袁慎が求婚、彼はずっと彼女に愛情を持っていたのに報われない気の毒な人ですが、思いのほかすっきりとしたキャラになりました。へたするとネバネバ三角関係?ウザ~とか思っていたので、好ましい展開でホッとしました。

 

 各人それぞれの5年が過ぎて、霍不疑が都へと呼び戻され、話が再び動き始める。

 程少商と霍不疑の縁を再びつなぎたいと思っている皇帝をはじめとした大人たちですが、そんなに簡単に「じゃあもう一回やり直し」とはいかない。

 

 それをもう一度つなぐことになったのが、霍不疑の妻の座を狙った駱済通の程少商殺害未遂、皇后の死、旧勢力による謀叛という一連の大事件となります。

 再び、共に敵に立ち向かう霍不疑と程少商ですが、決定的に違うのが霍不疑の姿勢。彼女を守るんだというのではなく、彼女を信じて任せるという心境に至りました。これでやっと、二人の見ているものが同じになったということでしょうか。

 最後にやっと私の期待を裏切らずに大規模な戦闘シーンが入ってきて、満足。孤城を守ろうと奮戦する少商を助けようと駆けつける程家の面々。軍を率いてきた両親や兄たちだけでなく、嫂となった万萋萋やろくに剣も持てなかった程姎までが一緒なのは、このドラマならでは。


 夢華録とは全く質の違うドラマですが、主体的に動いていく女性キャラの描き方に共通するものを感じています。

 

 互いの信頼と愛情を得た霍不疑と程少商、その周囲には程家の面々がかけつけ勢ぞろい。母親と少商のわだかまりもとけ、まさにハッピーエンドな感じです。

 原作とは展開が違うという非難もありますが、私的にはこれで満足。終わっといてほしい・・・

 

 程少商に噛みついてきた娘たちのその後とかもストーリの中で生かされていましたし、程家の叔父たちとかドラマの途中で退場して二度と戻ってこなかった割には、科白の中でちゃんとその後が出てきて、辻褄はちゃんと合わせていた感じです。

 ドラマスタート時点がコメディっぽく、途中でホームドラマ後宮劇と二転三転した挙句、最後は私好みの派手な戦闘シーンとなりました。この逆の流れで、がっくりして見終わることを思えば、上出来ですかね?もっとも見る人によっては全く逆の感想を持たれるはずw

 

 あれ?恋愛ドラマ要素どこ行った?いや、きちんとその要素もあったのですけど、どうにも霍不疑の大掛かりな復讐劇と程少商のこまめな復讐劇に気をとられているついでに恋愛ドラマを見てる感じでしょうか?もちろん主人公たちの成長や変容を見ていくのは楽しかったです。

 

 これも架空歴史なのですが、幻玄ものではないので、派手な割には手堅くまとまっている感じがします。まあ、そんなことあるのかって突っ込みだすとキリはないですがw

 

 ということで、次の古装劇は「蒼蘭訣」ですかね~評判も悪くないし、なんか頭空っぽにして楽しめそうな気がするw

 

演 員     角 色

吴 磊  飾  凌不疑
赵露思  飾  程少商
郭 涛  飾  程 始
曾 黎  飾  萧元漪
李昀锐  飾  袁 慎
余承恩  飾  楼 垚
徐 娇  飾  程 姎
保剑锋  飾  文 帝
童 蕾  飾  皇 后
曹曦文  飾  越 妃
陈意涵  飾  何昭君
高 寒  飾  叁皇子
张 月  飾  万萋萋
施 诗  飾  王延姬
王梓薇  飾  伍公主
蒋熠铭  飾  程 颂
赵子麒  飾  程少宫
张天阳  飾  程 止
沙宝亮  飾  凌 益
许 娣  飾  程老太太
汪卓成  飾  太 子
胡嘉欣  飾  王 姈
崔恩慈  飾  裕昌郡主
王子睿  飾  楼 犇
于晓光  飾  霍 翀
张 彤  飾  霍君华
马雅舒  飾  文修君
王梓权  飾  小越侯
钟卫华  飾  曹 成

 

出品人     孙忠怀、唐伟、康捷
制作人     李行、张志伟
监 制     韩志杰
原 著     关心则乱
导 演     费振翔、史岳
编 剧     邹越、安以陌
美术设计    马贇
动作指导    成鑫
造型设计    钟佳妮
视觉特效    王仁