江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

天下長河 その5

30~35集

 

 蕭家渡での工事の完成、皇帝が重臣たちを率いてぬかるみの工事現場にやって来る。泥まみれになって働いている靳輔と陳潢の姿に感激するというところからスタートした今回視聴分。
 大結局が近くなって、ここを頂点に話が暗転しそうな予感。

 

 とにかく黄河の治水ができれば文句はない靳輔たちに対して、今まで彼らをバックアップしてきた康煕の方では次々に難問が襲ってきます。

 相変わらず太子を甘やかす外祖父索額图の教育の成果か、太子が見事に淫行と金儲けにふける人物に成長。息子の無法ぶりに激怒した康煕を祖母の孝庄太皇太后が引き留めます。

 その孝庄太皇太后が死に、落胆する康煕。

 台湾問題は決着しても、葛尔丹は繰り返し、兵をあげてくる。

 明珠や高子奇は「陛下はお仕えするのが難しい」と彼の疑い深さなどを嘆いています。

 

 蕭家渡の後の工事をどうするかというところで、靳輔たちが提案した新たに川を作る工事は時間もかかれば金もかかる。そんなところに、于振甲が康煕と同じように今ある川底を深くしたら安く早くできるといいだし、陳潢と激しく対立する。治水のことには素人のくせにと言いつのる陳潢、その勢いで皇帝にまで「何も知らないくせに」と言ってしまう。この人、治水だけにしか気が向かないから、休むことなくフラグ立て続けてます。

 結局、于振甲が浚渫工事を指揮することになります。停職になっても工事現場で今まで通りに仕事を続ける二人に皇帝から北京に来るようにという命が届きます。

 

 ここまで、いろいろありながら怖いものなしの陳潢の無礼もスルーしていた康煕でした。でも、これまでのある意味順調な彼らの工事は、スタート時点から康煕個人の恩恵を受けたものに過ぎなかったのですね。清朝という絶対君主の元では、いいも悪いも皇帝の胸三寸。

 黄河治水という一点だけが関心事の陳潢、さすがに年長の靳輔はそれでは世間は通らない、今は見逃してくれている皇帝もいつ逆鱗に触れるかわからないとたしなめますが、言葉が届いてない感じです。

 

 厳しい助言も与えてくれた最愛の祖母をなくし、太子に絶望、重臣たちにも信を置けない皇帝康煕の暗黒面が強く出てきた感じです。なまじ能力が高いだけにめんどくさいことになってくるんでしょうかね。

 変化してきたのは康煕だけではありません。索額图に利用され、人殺しまでした徐乾学がすっかり黒くなって朝廷の重臣として戻ってきました。ここまで気の小さい人物だったのですが、その面影もなくこれから陳潢たちの前に立ちふさがる存在になりそうです。

 

 索額图への対抗からとはいえ、靳輔たちを支持してきた明珠にも老いが影を差してきています。しかし、「もう50」だと急に老け込むのは勘弁してほしい💦
 
 その明珠が「今度50歳の誕生パーティやるからみんな来てね~」とか言ってますが、誕生パーティというと不吉な予感しかしない琅琊榜迷でもあります。

 
 いろいろあっても彼らの治水能力を認めてきた康煕が、于振甲の工事に協力しないことで二人への対応を変えようとしているのでしょうか。それに対する陳潢の傲慢な態度、なんかもう先は見えてきた感じもする残り5集です。