江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

雲之羽 その2

9~17集

 

 1集ずつ毎日見るのが苦手なので、更新から少し遅れて数集ずつ楽しんでいたら、またやってきました超前。残り3分の1を一気に出してくるとか早過ぎないか、しかも女主身バレというこのタイミングで~ともう「商売上手ですね~~」と拍手したくなるレベル。

 とにかく、これまでの視聴分を。

 

 ストーリ的には、宮子羽が三域試煉の最初雪公子の仕切る課題と次の月公子の仕切る課題に挑戦するという流れをメインに、この間に起こっている出来事をそれぞれのキャラを中心にして描くパートを同時進行させていました。人間関係やそれぞれの思惑が全体の3分の2を過ぎても、まだはっきりしていないところが多くて、先の読みにくいドラマ展開と言えないこともないです。ただ、視聴者的にはそんなにわかりにくい感じはしなくて、隠されている部分がまだたくさんあるな~という印象が強いです。

 

 そういう謎解き部分がおもしろいのはもちろんですが、それ以上に複雑な人間関係を見るのが楽しい。

 

 べったりな兄弟と思ってた宮尚角と宮遠徴は、実は本物の兄弟ではなく本当の弟を亡くした尚角と父を亡くした遠徴が「これからは私はお前の兄だ」「兄さん!」ということになった関係でした。どうりでそれぞれが違う宮門の主になってるわけだ。
 この二人、特に遠徴の方に義兄への思い入れが強くあって、ここだけ見るとブロマンスっぽくも見えます。

 

 ところが、宮尚角の方は、とりあえず妻にすることにした上官浅の仕掛けた策略にどんどんハマっていく感じです。切れる男だと自負しているんでしょうが、上官浅の方のずるがしこさがさらに上手のようです。


 
 無名による月長老暗殺に続いて、前執刃の夫人であった霧姫夫人の暗殺未遂が起こる。その犯人として上官浅が囚われるが、これを逆手に取った彼女は宮尚角の心をつかんできています。それを嫉妬するのが弟遠徴というのは、もろ恋愛ドラマにありがち?
 
 宮紫商は金繁に夢中で、嫌がられてもひたすら追い続ける「みぎわさん」と思ってましたが、どうやら金繁の方もまんざらでもない様子。護衛と言いながら、宮子羽とは兄弟同然の感じだし、彼にも宮紫商にも遠慮なく突っ込みを入れています。

 この二人のパートはコミカルさも入れて、重苦しい展開の多いドラマの中で息抜きポイントにもなっています。

 

 宮尚角の方では上官浅との距離が縮まっていくようですが、一方最初から雲為衫にべたぼれの宮子羽の方がさすがに彼女への疑惑を持たざるを得ないようになってきます。

 そして、月公子の仕切る三域試煉パート2。ここでは毒を飲まされ、命のあるうちに解毒剤を作ることが求められます。
 護衛として付き添ってきた雲為衫と二人、試行錯誤を繰り返します。ようやくその方法にたどり着いて、月公子からも剣技を伝授されて一休み。

 

 ところが、ここで雲為衫は失踪していた妹同然の雲雀の痕跡を見つけます。雲雀は無鋒の命令で宮門に潜入して捕らえられ、そこを月公子に助けられたのですが、結局無鋒によって殺されていました。

 妹は宮門に殺されたと言われていた雲為衫は大ショックですが、それ以上に雲為衫が無鋒の人間だと知った宮子羽大ショック。

 さあ、これから大騒動が始まるというところで、「超前」なんですよね~笑うしかないw

 

 ここまで見てきた感想の一番は、男たちより女たちの方がめっちゃしたたかで恐ろしいということです。無鋒という組織は、ここでは宮門に敵対する勢力ですが、まだ出てくるのが一番下っ端の魑魅魍魎の魑から魍まで。宮門に入れる外部の人間は女性だけということで全員女性、でも彼女たちを訓練し任務に送り込んでいるのは男性ばかりというなんかもやる設定ですが、そのまた上にいるのは不明なので、もやるのは後にします。

 

 宮門内部では、宮尚角とその支持グループが激しく子羽を責め立てていますが、どうもこれに「敵意」は感じても「悪意」と言う感じはしないですよね~。尚角が怒るのももっともだし・・・

 

 ドラマ冒頭では圧倒的に宮尚角の方に「執刃」としての能力もあったわけですが、ここまでくると宮子羽にもその力が付いてきています。そして、上官浅、雲為衫との関係では、最初から怪しんでいた宮尚角と疑う気などなかった宮子羽の立ち位置が入れ替わろうとしています。
 こういう二組の対比が興味深いです。

 まだまだ、「実は~」と隠されて正体とかが出てきそうな感じで、そこも楽しいです。
 ちなみに私もいろいろ隠してますw

 

 ただ一つ、残念に思うのは音楽の使い方です。やたらに目に付く挿入歌はともかく、ここぞという場面で流れるBGMがどうにも古臭い感じがしてなりません。興奮した時の音楽、危機に陥った時の音楽、楽しい思い出の場面の音楽・・・とか、なんか効果音楽集聴いてる感じなんですよね~もうちょっとスタイリッシュなBGMにできなかったもんでしょうか?

 ということで、残り3分の1!