江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

雲之羽 その3

18~24集(大結局)

 

 実は、かなり前に見終わってました。
 なんというか終わり方が不愉快に感じられて、なかなかブログに書こうという気になりませんでした。

 その一点を除けば、誰もが嘘をついてるようなこのドラマ自体はとても楽しく、満足してみてたんですけどね~

 以下何が嫌だったかという自己分析みたいなもんです。ドラマの内容にはほとんど触れていませんので、未見の方にはこの人何を吠えてるんだ?となるのは当然なので、笑ってスルーしてください。

 

 

 このドラマが24集で終わらない可能性は、想定内でした。宮紫商と父と弟の緊張関係とか無鋒の攻撃による弱体化とか宮門内部にも波乱の芽は見てとれる、「やっぱり生きてたか」のあの人物がいろいろやらかしたにもかかわらず命はとられなかったこともこれからの災いの種になるのは確実。

 無鋒が宮門に一斉攻撃をかけ、宮子羽たちは防御を固める。この戦いは諜報戦の結果としての武力の争い、武術の争いへと展開していきます。この経過は見ごたえもあり、各地でそれぞれが繰り広げた戦いの描写も十分。戦いの結果として敵味方に出た多くの犠牲にも納得はできた。

 

 視聴者としては、ドラマを宮子羽の視点で見ていたもので、雪公子たちの犠牲には哀しみを覚え、それを嘆く宮子羽に同情もするわけです。無鋒との闘い、三域試煉、周囲の人々との緊張関係とサポート、それに雲為衫との恋愛・・・そんなものが彼を成長させて、自覚も育ち、実力も人望も得て、一人前の執刃になったことも喜びます。

 

 最初から暗く重く、明るい展望の見えにくいドラマでしたから、そういう方向で終幕を迎えるのは当然かもしれません。そうは思っても、やっぱりこの終わり方は不愉快なんですよね~ストーリとして納得できないわけではない。でも、なんかすごくいや・・・

 

 とんでもないところで劇終を迎えるドラマは珍しくない。例えば「慶余年」主人公が味方に串刺しにされたところで終わり、「こんなところで終わるな~」と阿鼻叫喚。でも、これはその時点で続編の制作も聞こえていたし、仮にそれが流れても原作でその先を知ることもできました。
 
 ところが、この「雲之羽」・・・一応郭敬明の「爵迹」が原作らしいですが、直接関係ないとも聞きます・・・つまり、先が読めない。視聴者としては、この終幕の数分で一気にもやもやした気分になったまま、放り出された感じです。

 

 私は、ドラマの終わりがハッピーエンドでもバッドエンドでも、こだわらない方です。それより大結局に至るまでの展開をしっかり踏まえて、きれいに終わることの方に関心があります。それが続編への布石だったとしても・・・

 だから、私には「慶余年」は気にならない、反対に「大宋少年志2」はそこまでの展開を無理やりに捻じ曲げた感じが落ち着かない、そこまでの話をすべてぶち壊したともいえる「天才基本法」はもってのほかなんです。

 

 もちろん、最後の最後でとんでもないことが待っている話を否定するわけじゃないんです。そういう終わり方をするお気に入りの映画もあります。

 けどね~この「雲之羽」は、ただ続編作りたいだけ?そのために視聴者放り出したの?とか思いたくなる。もう少しやりようもあったんじゃ?

 

 とまあ、全く個人の趣味レベルでむかっ腹立ててるんですが、名前をあげたドラマのいずれもそこを除くと完成度高い良いドラマなんで、余計に文句言いたくなるんです。

 終わっておけばよかったのに・・・以下エンドレスになってしまうので、今回はここでおしまいにします。

 

 最後に、演員表ですが、宮子羽の張凌赫は表向き188㎝(実は190㎝、背が高すぎると相手役がいないんだとか💦)の長身でかさばる衣装の立ち姿が映えるし、大きなマント翻してのアクションもよかった。長い髪の毛のかつらが重くて、頭をまっすぐにしてるのが大変だったと「向徃的生活」で言ってたのはこのドラマのことですかね?
 父への反発と次男坊の気軽さで自由気ままに生きてきた宮子羽が、宮門の執刃に求められる責任に納得して、宮門から一生外へ出ないと自らを閉じ込めることになる。この彼の心情の変化も見せどころでした。

 

 雲為衫の虞書欣は「蒼蘭訣」とは全く違った印象の役で、宮子羽と愛し合うようになったことで渇望していた自由を得ることになります。

 

 どこまでもしたたかな上官浅の盧昱暁は、今回は宮子羽の亡き母を演じてた陳都霊と同じく最近よく見かける俳優です。彼女も出るたびに違うイメージの役をこなしている感じです。今回は作り笑顔の裏がほんとに怖かったです。

 その彼女と騙し騙される間の宮尚角の丞磊は逆に冷たく無口で陰険そうな表面の裏は結構善良で心優しかったりするので、この二人の組み合わせも興味を持って見ていました。

 

 個人的に一番目を引いたのは、寒鴉柒の朱戩。どちらかというとだらっと力を抜いた役をよくしてるイメージの彼が、今回はきりっとシャープなキャラなのもうれしかったです。寒鴉肆の欧米徳に比べて、演員表の位置が低いのはちょっと不満。

 

 大結局の幕切れには言いたいこといっぱいでも、演員のみなさんの頑張りには何の文句もないです。


演员表

虞书欣  飾  云为衫
张凌赫  飾  宫子羽
丞 磊  飾  宫尚角
卢昱晓  飾  上官浅
金 靖  飾  宫紫商
孙晨竣  飾  金繁
田嘉瑞  飾  宫远徵
温峥嵘  飾  茗雾姬
欧米德  飾  寒鸦肆
左 叶  飾  月公子
纪凌尘  飾  宫唤羽
林子烨  飾  雪重子
储子竣  飾  雪公子
梁雪峰  飾  花公子
艾 米  飾  云雀
曾舜晞  飾  雪重子
陈都灵  飾  兰夫人
曾可妮  飾  郑南衣
傅首尔  飾  掌事婆婆
张雪菡  飾  紫衣
朱 戬  飾  寒鸦柒
任 山  飾  宫鸿羽
沈保平  飾  月长老
丁志勇  飾  花长老
谭建昌  飾  雪长老


出品人   龚宇
制作人   戴婧婷、张弋敏
监 制   王晓晖
导 演   郭敬明、落落
编 剧   顾晓声
美术设计  张继尧
动作指导  辛超
造型设计  黄薇
服装设计  李宁
视觉特效  宋威