江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

倩女幽魂(ドラマ版)

主人公は誰だ?

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毎度おなじみのダイジェスト版。40集の原作を、90分弱のDVD8枚に縮尺。一話45分として1800分を720分・・・まあ3分の1強ってとこなんでしょうが、それにしても話がずたずた。
 こんなに、話が続いてないのもめずらしい。何の説明もなく、突然出てきて、消えてく登場人物たち。せめて、一言「我是誰」の説明くらいしてくれないと。
 任賢斎版の「笑傲江湖」もひどかったし、元彪の「少林七傑」もひどかった・・・でも、これよりはまだ話の筋が追えた気がする。
 結局、編集の腕というより、もとのストーリがダイジェストに耐えられるかどうかってことも大きいんじゃないかな。登場人物も多いし、ストーリも相当入り組んでる上に複線やら因縁やらが張り巡らせまくってあるような話は、ダイジェストしちゃだめなんですよ。
 おまけに、張国栄の映画版を踏まえて・・・なんて思ってると、ほんの何箇所かねたにしてあるだけ。主人公の聂小倩と宁采臣って名前と人間と妖怪の恋ってストーリを借りただけの全然別の作品と思ったほうがいいみたい。

 

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 あくまでも、ダイジェスト版をみただけなんだけど、この作品主人公がなんにも光ってない。陈晓东の宁采臣は歌舞伎で言うところの二枚目のつっころばしで右往左往してるだけ。徐熙媛の小倩は、幽霊じゃなくて子狐の妖怪に魂を写された人間って設定。こっちも、ただ泣いてるだけの場面が多くて、好みじゃないパタン。
 で、俄然目立つのが、魔界の王七夜の聂远。彼の行動や思考、感情がドラマをすすめていくわけで、こっちが主人公だよ。見てて、眼にうれしいしね。
 だいたい、ドラマの主人公ってのは、何かの形で人間的に変化していくか、さもなきゃがんがん動いてドラマを進めていかなきゃ。
 これって、台湾と香港と内地の中国三地の合作みたいなことを言ってるけど、実質は台湾の電視劇?ストーリ展開がいかにも台湾ドラマ。そのうえ、いつものあの!衣装の使いまわし。絶世双驕、倚天屠龍記、少年張三豊、少年四大名補・・・と続く長い使い回しのリストにまた、ひとつ。この時代考証無視で、女優さんの顔にラインストーン貼ったり、パッチワークやらベルトやらポケットやらジッパーまで使いまくる衣装、ちょっと見飽きてきたぞと。
 話?聞かないでください。結局、魔界と人間界を宇宙からの侵略から守った話のようです・・・
 さてと・・・この話、中国語バージョンで見る気になれるか?字幕つき、見つけられないし、みるべきものは聂远だけだしなあ。そうとう「えいや」ってしないと、気力がおこらないのが本音のところです。