江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

大唐游侠伝 その8

第30~32集


何やかやいっても父親である羊牧労こと鉄崑崙を殺せず、さりとて陰謀に加担することもできず、悶々と悩む摩勒。
羊牧労は、毒を飲ませた王燕羽を人質にとり、摩勒に自分が父親であることを認めさせる。彼のもとで「小爷」と呼ばれる摩勒の姿を目にした空空児たちは動揺する。
牧労は、安慶緒に譲位を強要し、唐への降伏をおぜん立てする。もちろんその儀式は彼の罠で、それを知らせた摩勒だったが、かえってそれが裏目に。
燕羽の毒は、芷芬が命を捨てて解毒、摩勒と二人降伏の儀式をしている谷に駆けつける…

と、いう話が31集までで、中華なドラマにふさわしく怒涛の大結局32集が待っていました。
もちろんネタばらしてますので、これから日本で出ることを期待されるむきは適当にパスしてください。今まで好き勝手してきていまさら何だというとこですけど。

唐軍と安慶緒たちの両方を洞窟に閉じ込めた羊牧労の率いる反乱軍は、勢いに乗って長安に迫る。そこへ精精児に猛毒の刀で刺され、息絶えた摩勒を空空児たちが運んでくる。羊牧労は自らの武功をすべてつぎ込んで、息子を生き返らせ、自らは廃人となる。

死んだ人間を生き返らせたってのは、私の見た中では初めてじゃなかったっけ。仮死状態ならともかく、ほんとに死んでたわけだけだから、すごいよねえ。

最後は、空空児の父段圭璋と摩勒の父である鉄崑崙の墓に、彼ら二人と夏凌霜、王燕羽の4人が叩頭し、天下はまだ定まらない、自分たちはこれからそのために頑張ると誓ってエンディング。とはいえ、武功を失い只の人になった崑崙はまだ生きているようです。けど、あんたらのために死んだ韓親子の墓はどうしたんだ?

イメージ 1この終わり方も金庸とは少し違うと思ったんです。だいたい金庸の主人公は丐幇の主喬峯でも洪七公でも、一国の主段正明でもほとんど個人として行動するでしょう。ずっと組織の一員として(例えば唐軍の将軍として)の位置を保って動いてる主人公ってのは、ちょっとこれまでの張紀中製作の武侠電視劇(つまりすべて金庸原作です)と感じが違った。唐の皇帝に援軍を出させるために、自分の指を噛み切って見せるなんてのは、金庸原作じゃありえないんじゃ?
けど、この「大唐游侠伝」突っ込みどころもけっこうあるけど、というかあるから、すごく面白かった。セリフもそんなに込み入ってなくて、日本語字幕なしでもそれほど困らなかった。
張紀中製作の武侠電視劇のケレン味とか派手さがいい方向で発揮されてたように思います。前にも書いたけど、武打シーンも数が多くて多彩だし、なじみの俳優がわきを固めてるし、巴音はいい役だし・・・見どころ満載でした。
ほんと、日本で何とか放送しませんか?私的には、碧血剣よりも出来がいいと思うし、もちろんシルクロードなんとかとか雪山なんとかとかよりはずっといいと思うなあ。

さて、これで今年の正月も終わりだw