漕渠魅影(邗沟案)
48集もあるのに、一つ目の黒衣社が18集で残り30集がこの話になってました。こういうのってもう独立したひとつのドラマと言っていいぐらいの長さは十分にありますよねえ。大丈夫かい?と少々不安になりつつ突っ込んだ第3部二つ目の話でしたが、十分おもしろかったです。
今回は、楊州が舞台。朝廷の専売品である塩を輸送する船が次々と転覆し、積み荷の官塩がなくなるという事件が続く。その原因を調査するために派遣された役人もなぜか首をつって自殺してしまう。危機感を募らせた武則天はまたしても狄仁杰を曾泰、李元芳とともに欽差大臣として現地に派遣する。
この「塩を奪ったのは誰だ」というのがメインストーリなのですが、それに狄仁杰が訪れる先々で巻き込まれた小さな事件や出会った人たちなんかも「偶然に」この事件に絡ませつつ、30集分のお話が転がって行きました。
というと、なんか中だるみしてて、飽きてしまったんじゃ?と思うかもしれませんが、強引なストーリ展開も中華古装劇の面白みのうちと割り切っていれば、楽しかったです。
というと、なんか中だるみしてて、飽きてしまったんじゃ?と思うかもしれませんが、強引なストーリ展開も中華古装劇の面白みのうちと割り切っていれば、楽しかったです。
今回のストーリの目玉は、燃える船とともに運河に姿を消した李元芳。しかし、武侠ドラマの原則にのっとり、きちんと生きていて、しかも記憶を失い、塩泥棒に関わりのある娘に助けられます。この記憶喪失李元芳と彼の死を悼む狄仁杰たちがどう出会うか、いつ李元芳は自分を取り戻すのかというドラマがもう一つのストーリの柱になっていきます。けっこううざい話になりそうなんで、警戒してたけど、狄仁杰や元芳の心理描写とかがけっこう細かくしかもわかりやすくされていて、放り出さずにすみました。
現実主義者の狄仁杰が李元芳が生きていたことを知って、「蒼天有眼那」と天に向かって叩頭するシーンなんか、なにやら京劇の所作を思い起こさせてくれて、興味深かったです。
話の展開は、ともかく塩の行方を追い、泥棒の正体を探りしていくうちに、話はどんどん大きくなっていくのですが、今回は皇帝暗殺とかにはいきませんでした。でも、やっぱり「いいやつ、実は悪者~」ってパタンは不滅です。それはまあ許すとしても、頼むから演員表にカッコ書きで実は~~って書くのだけはやめてくれんかね。
ともかく第1部からここまですでに最初の話で出会った狄仁杰と李元芳、曾泰の3人はすでに十数年いっしょに活動しているような話をしています。ちょっとドラマ内時間の展開が早すぎるような気もしますが、登場人物がみんなおじさんばっかりなので、あんまり気になりませんw
けど、この地味で堅実な李元芳の張子健が、水滸伝の西門慶をやったことがあるというのが、どうもピンとこないですなあ。大明王朝1566では李時珍をしてましたが、こっちは十分納得。西門慶ねえ~花は挿してなかったようですがw
けど、この地味で堅実な李元芳の張子健が、水滸伝の西門慶をやったことがあるというのが、どうもピンとこないですなあ。大明王朝1566では李時珍をしてましたが、こっちは十分納得。西門慶ねえ~花は挿してなかったようですがw
ストーリはけっこうパタン化してるんだけど、けっこう次どうなるんだろう?という気になってしまうのは、話の運び方がうまいんでしょうね。わかっていてもそれをどう料理してくれるのか、そこも長いドラマを見る楽しみなんですよね。その点でこのシリーズは十分満足して見ています。
で、次は第4部ですか~加油自分!!
と、いうところで演員表(ネタばれ抜き)
狄仁杰 梁冠華
李元芳 張子健
曾泰 須乾
狄仁杰 梁冠華
李元芳 張子健
曾泰 須乾