江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

鄧超版倚天屠龍記 その27

39~40集 大結局だ・・・

 げ~~というラストシーンで終わった張P版倚天屠龍記、全国各地からげ~~という賛同のため息が聞こえてきそうでしたが。
 とにかく張P製作の金庸電視劇でこれほど、大結局がへたれていたのもなかったのではないかと思う。
 確かにラストシーンは、原作通りなんだが・・・
 改編しちゃえばいいじゃん。あの芷若じゃ、玄冥二老か阿離あたりに殺されても誰も惜しまないって。
 この2集分を一まとめにしても、原作云々は横に置いておいても、ドラマとしてへたれてたんだよなあ。
 
 以下、順番めちゃくちゃに・・・
 
 後ろでなんかうれしそうだねえ、説不得和尚
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 黄衫女子に、周芷若の悪行をすべて聞かされて、それでも彼女をたたき切れない無忌。「江湖の義に・・」とかなんとかいうけど、それを一番整理できてないのは当人ですって。どうも彼は、相手によってその辺の反応が違うのね。男女の区別とか言っていても、趙敏相手だと平気で治療しているし。江湖の侠義に反しないというなら、周芷若は始末しないとまずいでしょ。
 
 すべてばれてからも、玄冥二老から助けてくれた趙敏を襲ってるのは、彼女自身の判断。そういう卑劣さをなぜ許すのか、江湖の義侠にこだわる男張無忌
 
 その周芷若を掌門と仰ぐ峨嵋派、彼女のやり口を必死で正当化、すべて無忌のせいにしようとしているが、もはや後の祭りでは?峨嵋派としての名声を保つ気なら「周芷若にだまされていました、我々で必ずカタをつけます」って方が、受け入れてもらいやすいと思う。これだと、今後峨嵋派は孤立だね、もはや武当派との友好関係も断たれたし。
 
 で、その武当派のへたれ宋青書、最後に自分で死を選ぶ~~あれ、なんで?せっかくの張三豊@于爺の名場面が~~やったのが、張Pか金庸先生か知らんが、こんなところだけ、改編するな~
でもまあ、せっかくなので・・・
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 つなぎ直した屠龍刀をかかげて、無忌が武林の頂点に立つというシーン。なぜか最初の中国での放送時には抜けていました。DVDにしたときに入れたんだろうけど、あんなひどいCGなんか、入れないほうがいいのに・・・別にいつものように少林寺のつもり@武当山でべたに撮ったらよかったのに、ろくなことしないなあ。
 
 まあ、それがあって元軍の少林寺攻めを防ぐ采配を無忌が振るうことになるわけですが・・・
 その少林寺攻め、赤やら黄色やらカラフルな爆発の中、圧倒的人数の元軍に明教を中心とする武林の者たちが必死の防御をするわけです。武穆遺書を手に入れた無忌が彼らを指揮し、自分は出ていってない、というのは、指揮者として当然。君主も大都督もいっしょに前線に出て行ったどこかの国よりは道理に合ってる。
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 でもその後が、「どうするんですか、教主。もう持ちこたえられません。」てのは、次の指示を出してくれということではないかと思うのですが、一人で突っ込んでいくのでいいのかねw
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 ぶったおれた無忌と明教徒たちを救ったのは、結局「この人を殺すなら、私も一緒に!」という趙敏。それこそ原作じゃ、「わたしたち、もう結婚したの」ではなく「おなかにこの人の赤ちゃんが」だったはずですがw 反逆者をせん滅するのも侵略者を追い出すも、腹の中の赤んぼ一人に勝てないw 祝杯あげてるみなさん~~だから、あんたたちの手柄じゃないって~~

 反元勢力の中心組織明教の教主夫人が元の郡主じゃやっぱりまずいわけで、趙敏をとって、教主の地位を放棄するというのは、無忌にしては上出来の決断。
 
 それなのになぜ~~~
 愛してるのは趙敏とやっと言い切り、他の3人への思いは彼女への思いとは違うとはじめて自分の感情を整理したわけなのに、まだ芷若に未練があるのか~~
 それより、気の毒なのは阿離だよねえ。彼女にとっては、好きなのは子どものころの無忌、夫にと決めたのは曾阿牛なわけで、現在の張無忌には裏切られだまされてたわけだから。それにしても、この突き放したような扱いはなんなんだ?
 
 さて、どう見ても無忌が元にというか蒙古草原に婿入りしたようにしか見えないラストシーン。またしても時代遅れなどへたCGがいっそう興を削ぎますなあ。
 
 天下一の武芸も結局は女の眉を描くぐらいの役にしかたたないってメタファーは理解できるんだけど、ここで終われよ~~それならそれで、一応の「読後感」も残ったのにねえ。残念。
 
 このドラマ、最後の十数秒さえなかったら、もう少し評価が上がったのは確実だと思うわけですが、どんなもんでしょう?
 
 それにしても、こんな薄気味悪い終わり方したドラマって、めったにないと思う。まだこれなら、中華なぶつっの方がずっとまし。原作通りっちゃそうだが、女優が不好だったから、余計にえぐい。
 
 ここで終わっとけ~~
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 でなきゃ、せめてここだって~~
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 というわけ、最後の最後に「げっ」となった倚天屠龍記が終わり、来週からは書剣恩仇録です。
 こっちは、原作知ってる向きには、最終回まで待つことなく第1週目に「げっ」となること請け合い。でも、薄気味悪いってことはなかったから、安心してね~