江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

最近見た映画たち 王的盛宴

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 このポスターの顔ぶれがみんな倍返しな悪人面してるんで、中華版アウトレイジかと思ってたら、これも楚漢伝奇なんですね。史記が元ネタと最初に聞くまで、知らなんだ。やはり前もって・・・

 劉邦の死ぬその日一日の出来事と彼の回想する項羽韓信劉邦に沛県からずっと従ってきた蕭何たちとの物語。これは間違いなく文芸大作でした。

 この映画、演員表を見ればわかるとおり、主だった登場人物のほとんどが30~40代くらいの俳優で占められているのに、画面を見ると爺様ぞろいなんです、若い俳優がが思いっきり老け役までしているんですね。
 若くして死ぬ項羽韓信を別にすると、いったいこれは誰なんだというくらいの特殊メイクで老け込んでいます。若い頃の場面でも、妙にリアルなメイクやヘアのせいで、じっくり止まってくれないとおなじみ聶遠さえ見分けられなかったりしていましました。

 呂雉は蓁嵐が演じていますが、彼女この時期にはいま日本で放送中の楚漢伝奇にも呂雉で出演してます。ドラマの方は劇画で、こっちは実録楚漢伝奇って感じでしょうか。ドラマじゃ全然年を取らない呂雉ですが、こっちではしっかり老けメイクで恐ろしい政治家呂后を演じています。

 劉邦項羽韓信に対する劣等感とか呂雉の徹底した劉邦以後への政権固め、貴族として生き死んでいった項羽劉邦夫妻に使い捨てにされる蕭何の嘆き、そうと知りながら黙々と殺される韓信とか、それぞれの登場人物を丁寧に浮き彫りにしています。
 でも、そういう真面目な映画を見ていても、余計なことに気が行ってしまうわけです。

 まず、なんで劉邦が劉燁@藍于で、項羽が呉彦租@美少年之恋で、韓信張震ブエノスアイレスなんだ?悪いけど、項羽を見限った韓信劉邦のところで重用されましたってのが、別な方向に想像が・・・それともそれが狙い?

 秦・漢の宮殿や戦闘シーンなんかもリアルを追求してるわけなのに、なぜか登場した宮殿中に張り巡らせたエアシューター。今はあんまり見かけなくなりましたが、以前は病院とかでカルテや処方箋なんかをピュッピュと飛ばしてたあれ。どういうわけかそれが王宮にあって、「韓信」とかいうと韓信の記録を書いた竹巻がシュパッと飛んでくる・・・王晶が絶代双驕とかでやってたあれ、あれが出てきたのにはびっくり。話の雰囲気から浮きまくり~

 ただし、そこに書かれていた内容は映画の内容にとって重要なポイントでした。それなのになんでこんなことするんだろう?この手のものが中華王朝で使われていたというような話でもあるんだろうか?

 大変だったろうなと思ったのが、漢の宮廷場面。たくさんの宦官やら奴婢やら役人やらが出てくるんですが、この人たちほとんどの場面、体を直角に曲げているか、土下座しているか・・・最敬礼したまま、動き回るのは大変だったろうとエキストラの皆さんに同情してしました。

 ひとつ前にアップした血滴子と出品人は同じ、なんか重苦しいところも同じ。
 どっちが面白かったといえば、娯楽要素のほとんどないこっちのほうがなんか中途半端だったあちらより、好感が持てました。複雑なストーリ展開にも関わらず、メリハリがあったし、画面にも緊張感があって映画を見てるなあ~って充実感がありました・・・DVDですがorz


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演職員表

演員表

角色   演員  备注
劉邦  劉燁  漢太祖高皇帝
項羽  呉彦祖 西楚霸王
韓信  張震  漢初三杰之一,斉王
呂雉  秦嵐  劉邦之妻,漢朝皇太后
子嬰  呂聿来 秦王朝末代君主
項庄  聶遠  項羽堂弟,将军
蕭何  沙溢  漢初三杰之一,漢朝開国丞相
張良  奇道  漢初三杰之一,劉邦首席謀士
虞姫  何杜娟 西楚霸王項羽愛姫
戚夫人 霍思燕 劉邦的寵姫
范増  陶澤如 項羽謀士
虞子期 ?柏杰 虞姬姫哥哥
項伯  李琦  項羽叔父
武涉  趙亮  策士,??人
項梁  劉威  項羽叔父

職員表

▪ 出品人:賈宏
▪ 導演:陸川
▪ 編劇:張亦帆