江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

天盛長歌 その5

52~70集

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 日本での配信も始まったところですが、こちらは最後まで一気に見てしまいました。おもしろかったです。
 
 このドラマ、ハッピーエンドの恋愛ドラマにはなりえないなとは思ってたんですが、バリバリの権力闘争ドラマというか皇帝育成ドラマでした。
 題名、元の凰権・弈天下の方がよかったですね。
 
 ストーリ紹介は雑にしかしていませんが、どうしても結末に触れないと私の感想文が書けない・・・申し訳ないけど、画像下からは立ち入りは自己判断でお願いします。
 
 
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 鳳知微が天盛国公主の身分で金獅国の王子赫連錚に嫁ぐというところから。
 金獅国では、先王の弟による王権簒奪が発生、王位を取り戻そうと天盛皇帝から軍を借り、両国のつながりのあかしとして公主を妻にするという正真正銘の政略結婚です。でも、母や弟の死以来、真っ暗だった鳳知微を懸命に励まし、笑顔を引き出した赫連錚は本当にいい奴です。
 
 彼女が赫連錚の妻になるのを止められない寧弈。
 
 皇帝の怒りを買った寧弈が訪れたのは、大越国の第三皇子晋思羽のところ。彼も寧弈と似たような立場で、なんやかんやと寧弈と腹の探り合いをしています。この晋思羽を袁弘が演じています。
 
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 赫連錚の王座奪回、鳳知微との婚礼という日に大越が攻撃をかけてくる。王妃として軍を率いて、出陣する鳳知微は、華瓊とともに晋思羽に捉えられる。
 大越国から鳳知微を救出した寧弈だが、結局一人で天盛に戻る。大越にいた落日族の生き残りからずっと死んだと思っていた母の雅楽が実は父親に監禁されていることを知らされる。
 
 彼は皇子の身分を放棄し、母親を返せと父皇帝に迫る。8歳で生き分かれた母と再会し、母親に甘えて幸せいっぱいの寧弈を不満げに見る辛子硯。
 
 ずっと天盛王朝に対して、復讐の機会を狙っていた第三の大成王家の生き残り長孫弘が登場。彼は知微の兄にあたる人物で、血浮屠や大成の旧臣たちも彼のもとで動いている。
 
 この長孫弘が配下の月泠を皇帝の元に送り込み、野心満々の寧斉をたきつけて皇帝と寧弈を抹殺し、天盛王家を根こそぎにしようとする。
 
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 その争いの中で、やっと取り戻した母を殺されてしまう。寧斉の仕業とにらんだ辛子硯は寧斉の母を誘拐、寧斉の配下に殺された義妹二花と妻が流産した子の仇をとる。
 
 皇帝も、寧斉が妹韶寧を殺したことや寧弈を罠にかけたことに気づいて、彼を排除し、兄たちの陰に隠れていた第十皇子を後継者にしようとする。
 
 そして、月泠が開いた家族の宴の席で寧弈と皇帝が暗殺者に襲われる。
 皇帝関係者のパーティは、ろくなことが起こらないというのはもう定番ですね。
 
 計略では皇帝殺しの犯人として抹殺されるはずだった寧弈が皇帝の遺言によって即位。寧弈は辛子硯を宰相にしようとしたが、拒絶される。自分は私怨を晴らすために寧斉の母王氏を殺したから法によって処置しろと寧弈を突き放す。
 
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 逃亡した寧斉は月泠にたきつけられ逆転を図るが、実は生きていた父親によってすべての望みを絶たれ、精神のバランスを壊して宗正寺に幽閉。
 
 鳳知微と寧弈の間を咲こうとした長孫弘は自分を寧弈の側近寧澄に殺させ、月泠は赫連錚を寧弈が殺したように偽装して殺害。この罠にかかって寧弈を恨む鳳知微だったが、誤解は解けて、寧弈は鳳知微に改めて皇后となることを求める。
 
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 大成の旧民たちを燕怀石に預け、閔海へと落ち延びさせた鳳知微は、自分たちの間には多くの血が流れすぎた、約束を守れないと崖から身を投げる。
 
 そして、ただ一人、皇帝となった寧弈だけが残る。
 
 愛する鳳知微は彼を残して死に、師でもあり友でも兄でもあった辛子硯は彼の元を去った。すでに母や兄弟たちのほとんどが世を去り、彼の元には臣下しか残っていません。
 皇帝寧弈が「子硯兄」と呼んだあたりでやばいなと思ったんですが、辛子硯がずっと目指していた完璧な皇帝を育て上げるためには皇帝が頼る相手を持っているわけにはいかないということでしょう。
 
 このドラマ、一見恋愛ドラマにも見えるし、確かにその要素もあるんですが、それ以上に権謀術数のドラマだし、政治ドラマですね。鳳知微は恋愛対象でもありますが、権力抗争の中で彼女は彼女の判断で動いている。一番光っていたのは、魏知と名乗って皇帝の側近をしていた時と思います。
 
 彼女は寧弈と共に権力争いの中で傷つき、成長していきますが、決して彼につられているのではなく彼女自身の考え、価値観で動いていきます。その最後の結論が、寧弈の皇后にはなれない、自分は生きていられないというもの。この決断が寧弈の将来に影を落とす。
 
 寧弈はもともと天盛国の拡大を目指していたんですが、兄弟たちとの皇位争い、鳳知微との苦しい恋愛、別れを経て、再び彼女と再会するときに胸を張って会えるよう民を苦しめない、皇位争いなど起こさない良い皇帝になると決意しています。
 
 これがなければ、親しい人間たちをすべて立たれ、皇帝として生きるしか道のなくなった寧弈がこれから周辺の国々にとってどんなに恐ろしい敵になったのか考えると身震いが出ます。
 
 以前にも思ったことですが、このドラマはほんとにプロのスタッフと俳優たちが作り上げた職人技のドラマって気がしてなりません。
暗黒者の周琳晧のドラマがどこか自分たちの趣味に走っていてマニア的雰囲気をあふれさせているのとは正反対。
 とにかく続きが配信されるのが待ち遠しくてたまらなかったドラマが終わってしまいました。
 
演   員      角色
陳 坤  飾  寧弈
倪 妮  飾  鳳知微
趙立新  飾  辛子砚硯
倪大紅  飾  天盛帝
王 策  飾  顧衍
袁 弘  飾  晋思羽
王 鴎  飾  華瓊琼
白敬亭  飾  顧南衣
張暁晨  飾  赫連錚
海一天  飾  寧川
朱 鋭  飾  月泠
徐 好  飾  韶寧 
赫 雷  飾  寧澄
侯岩松  飾  趙淵
劉 芸  飾  曼春
徐 剣  飾  燕怀石
曲高位  飾  寧斉
是 安  飾  寧昇
李添諾  飾  寧研
王凱熠  飾  寧霁
劉昊䶮  飾  淳于猛
王欧蕾  飾  王氏
劉敏涛  飾  秋明瓔
修 慶  飾  宗宸
于明加  飾  常貴妃
胡 可  飾  大花
李菁菁  飾  劉牡丹
秦 勇  飾  三隼
毛 毅  飾  姚揚宇
王嘉琦  飾  珠茵
 
 
職員
制作人  鈕継新、全浩進
監 制  路怡
原 著  天下帰元
導 演  沈厳、劉海波
編 劇  路怡、邹越(瞬間傾城)、蘆菁(天下帰元)、王佩(聞情解佩)、邱永懿
撮 影  李希
美術設計 申小涌
動作指導 元彬
造型設計 張叔平、呂鳳珊
服装設計 方思哲