三生三世枕上書 その２

２６～５６集（大結局）

　ＷＯＷＯＷでのファーストラン終了。オンデマンド８割、リアタイ２割くらいのペースで視聴し終わりました。もうビデオ録画するのもめんどくさい勢としては、オンデマンドの存在は本当に助かる。中華ドラマなら、中華サイトでなら見られるんですが、日本のテレビももっと連携強化してくれたら、私の視聴回数ももう少し増えるかもしれない。とにかく自分の生活リズムその他もろもろをテレビ局の出してくるプログラムに合わせるのはもう無理です。

　さて、実は昨日の「山海情」の記事でぼやいてたのはこれの大結局のことなんですよね・・・なんで、ストーリ展開に触れるのがなんかしんどいんであっさりと。まあ、いつもですがｗ

　東華帝君と青丘の女帝を引き継いだ白鳳九のロマンスを描いたドラマ。前作の「十里桃花」と被るキャラも内容もあるのですが、別のドラマと考えた方がすっきりするかもしれません。

　天界での帝君と白鳳九の話をベースとして、人間界での宋玄仁＝帝君と密かに追いかけていった白鳳九の話、阿蘭若と沈曄の話で三世でいいのかな？
　そこに燕池悟や折顔、連宋といった「お友達」キャラと、「帝君憎し」の敵役キャラ緲落とか「帝君は私のもの」のウザい邪魔ものキャラとかを配して、話に統一感を出しています。

　もっとも二人のロマンスがあくまでもメインなせいでしょうが、緲落の復活から魔界制覇して世界を乗っ取るという壮大な陰謀の扱いがしょぼい。煦旸なんかほぼナレ死で、何の見せ場ももらえてない。

　帝君と白鳳九の恋のドラマだけで５６集もあるとちょっとしんどいんですが、こういう風に同じキャラを別の設定に投入してドラマをつないでいくというのはうまい構成だとは思いました。

　子狐に姿を変えた白鳳九との話だとおじさまとロリータな雰囲気の少女漫画、人間界での話はメロドラマラブ史劇、阿蘭若の夢の話になるとミステリアスな雰囲気もある幻玄ドラマ、外枠にあたる部分では、ツンデレ帝君と彼に振り回されてる感じもある白鳳九のロマンスに、あんたらほんとに神仙？というみなさんのコメディと魔族神族と緲落の戦いといろんな雰囲気の話を見た感じでしょうか？

　おかげで毎日１集ずつの週四日放送という私にしては超スローペースの配信にも関わらず脱落せずにクリアしました。

　ということで、来週からは「以家人之名」が時間を替えて同じペースで放送開始。今度は古装でないんですが、評判が良いのは聞いているドラマなんでまた視聴するつもりです。

演　員　　　　　角　色　　　　　　　配　音
迪丽热巴　飾　　白凤九／阿兰若　　　乔诗语
高伟光　　飾　　东华／宋玄仁／沉晔　张杰
陈楚河　　飾　　折颜　　　　　　　　陈浩
郭品超　　飾　　苏陌叶
刘玥霏　　飾　　姬蘅／楚宛　　　　　阎萌萌
刘芮麟　　飾　　燕池悟　　　　　　　杨天翔
王　骁　　飾　　司命　　　　　　　　原音
李东恒　　飾　　连宋　　　　　　　　赵毅
袁雨萱　　飾　　成玉　　　　　　　　张喆
黄俊捷　　飾　　白真　　　　　　　　杨天翔
杨　幂　　飾　　白浅
张　雯　　飾　　缈落
朱泳腾　　飾　　息泽
高曙光　　飾　　王君
杨明娜　　飾　　贤妃
李进荣　　飾　　相里阙
蒋　恺　　飾　　天君
傅　淼　　飾　　女君橘诺
冷海铭　　飾　　白奕
戴向宇　　飾　　聂初寅
金泽灏　　飾　　煦旸
徐绍瑛　　飾　　叶青缇
王一菲　　飾　　知鹤
樊治欣　　飾　　重霖
张茗灿　　飾　　阿离
庄达菲　　飾　　洁绿
王若珊　　飾　　闽酥／凌香
孙雪宁　　飾　　橘诺
马泽涵　　飾　　嫦棣
胡耘豪　　飾　　谢孤栦
赵子麒　　飾　　迷谷
叶芸菲　　飾　　茶茶
任学海　　飾　　大内官
李泊文　　飾　　相里贺
寇耘豪　　飾　　白滚滚

職員

制作人　　高琛、赵洁

原　著　　唐七公子

導　演　　杨玄

編　劇　　梁振华、胡雅婷

山海情 その１

１～８集

　「大江大河２」と同じスタッフが制作したもう一つのちょっと前の中国の歴史を扱ったドラマ。

　「大江大河２」視聴中に配信が始まって、さすがに両方同時進行は無理を感じたので、我慢してました。いや～こっちもおもしろいです。

　舞台になるのは「大江大河２」とほぼ同じ１９９１年からの時代です。現在８集までで、１９９８年まで来ていますから、時期的にはほぼ一緒。黄軒演じる主人公の馬得福は登場時点で農学校卒業したての１９歳らしいですから、「大江大河２」の梁思申とだいたい同年代で、宋運輝たちよりは一世代近く年少というところでしょうか。

　そして、舞台になる寧夏の村はさらに貧しい。小雷家村も何にもないところから発展してきたわけですが、それでも豊かな緑があふれてた。こっちはそれもなくて、とにかく赤いフワフワした黄土しか見えないような土地。

　農民たちは貧しい暮らしをしているが、政府は彼らの貧困問題を解決する方法として、湧泉村の住民の一部を移住させて新しく開墾をさせる計画を立てる。

　しかし、現状よりもさらに劣悪な環境である移住地に移ることを拒む住民たち。

　そこに、農学校から卒業したばかりの馬得福が彼らを説得する助けを命じられて戻ってくる。

　行く先の村というのが砂嵐は来るし、なんにもないけど、ここにいれば家となんとか食べていける土地があると話に乗らない住民たち。そりゃそうだと思います。彼らの前に出されたのは、あてにもならない夢のような計画と目標の数字だけ。

　それでも、どうにか移住地閩寧村へやってきたものの、とにかく何にもない。６０戸が移ってきたら電気を引くという決まりがあるのに、逃げて行ってしまって５９戸。さあどうしよう。ようやく麦を植えたら、水が流れてこない、さあどうしようと次々難題が馬得福たちを襲います。

　彼らを助けるのは福建省からやってきた陳金山や彼が招へいしてきた凌一農です。
　

　この東の経済発展の進んだ省が西の貧しい省の経済発展を支援するというシステムとか、移民政策というような話を聞いた覚えがある年長者です。なるほどこういう風に引っ張っていったのかと今更納得しながら見てました。

　村の貧しさは彼らの暮らしぶりからも十分に伝わってくるのですが、もう一つ、出てくる男たちがすぐに暴力を振るう、子どもに対しても、周囲の人間にしても、隣村の人間に対しても、すぐに煉瓦を握ったり、農具を振りかざす。村を代表して話をして、上部の役人たちや隣村のものたちを説得できるのは教育を受けた馬得福や学校の白校長だけ。自分の思いを伝える十分な言語力を身につけることができなかった貧しさを見ていました。

　陳金山は寧夏には労働力という商品があると、福建省の工場に行員として女性たちをまず送り出す。

　少女たちは全く知らなかった世界に興奮していますが、現地の行員からの反発も受けています。

　このドラマが話題となったのは著名なスター俳優たちが揃っていることもあると思うのですが、科白がすべて寧夏地方の西北方言なこともあるかと思います。これがひと言も分からない💦

　福建省から来た陳金山は閩南なまりの普通語？で、これまた一言も分からない💦

　この陳金山と村人たちのやり取りには通訳が必要で、中国という国の広さというか地域による違いをまざまざと見せてくれます。

　寧夏の女性行員たちを受け入れた工場でも指導する先輩の言葉がひと言も分からない、ここは普通語教室じゃないというようなやりとりがありますが、普通語なんか出てきてないｗ

　聞くところによると大陸のテレビで放送したのは、科白を全部普通語の吹き替えたものだったそうで、大ブーイングだったとか・・・そりゃそうだろうと思います。この方言の力がすごいですから。

　別件ですが、放送中のドラマの最終回が明日というタイミングで、その視聴者に向けて大結局の内容を知らせているというのはどうなんだ？という一件に遭遇してしまいまして・・・なので、得福の弟の話とか、かつての恋人が父親に隣村に嫁として売られた話とかなんとかは省略。

　なんだかな～

　まったく中身に触れずに感想文は書けないんで、「読書感想文」程度には入れさせてもらってるんですが、さりとてミステリの仕掛けをばらすとか、結末に隠されている意外な展開とかはやっぱりだめだろうと思ってるんですけど、むだな配慮してるんですかね？

　例えば、「犬神家の一族」ならスケキヨ話はあり、誰もが知ってはいると思うけど一応最後の犯人の話はしないとか自主規制してるんですが、別にかまわないんですかね～と昼間から珍しく首ひねってます。

　ま、それはさておき・・・

　
　出演している俳優、すごい顔ぶれだと思います。何しろどっかの「陛下」「殿下」「大侠」とかがぞろぞろいるのに、ちっともそうは思えないｗ

　俳優さんたち、化けますね～ちょっと見ただけじゃ誰かわからない人も多い。

　まずここまでで私がわかったメンバーだけで、こんな感じ。

　馬得福　黄軒　　牧雲笙＠九州海上牧雲記
　馬喊水　張嘉益　百里景洪＠九州縹緲録
　楊県長　闫妮　　佟湘玉＠武林外伝
　呉月娟　姚晨　　郭芙蓉＠武林外伝
　李水花　熱依扎　檀棋＠長安十二時辰
　李大有　尤勇智　欧陽峰＠射鵰英雄伝
　陳金山　郭京飛　濮陽纓＠琅琊榜之風起長林
　秀儿　　王莎莎　莫小貝＠武林外伝
　
　他に沈追、蔡荃の琅琊榜コンビも出てたし、なんか他にも見た気がする。

　これから王凱や白宇も出てくるそうで楽しみにしてます。王凱、武漢語じゃないんでしょうねｗ

　待ってただけのことはあったと思うドラマなのですが、やっぱり人間を見せてくれるのがうれしいです。

大江大河２ その４

 ３１～３９集（大結局）

　
　アクセル踏み込んで一気見して、大結局まで見終わりました。

　やっぱり物語の全部は終わってませんでした。そうだと思ってた。

　宋運輝は誰かが書いた梁思申との「男女関係」、アメリカ企業との癒着という怪文書のために、もともと不安定だった結婚関係が崩壊していきます。程開顔自身も、その両親もどうしようもなく自己中で付き合いたくない一族。特に父親は自分も工場長として仕事をしていたはずなのに、宋運輝の立場に配慮することもなく、ごそごそと根回しをしては彼の立場を悪くしている。

　両親は怪文書を信じないと言いながらも宋運輝を詰問しにやってきてすぐに梁思申をアメリカに返せなどと無茶な要求をした挙句に、程開顔が娘の友だちの母親を浮気相手と思い込んで掴みかかるという事件を起こす。とうとう「あんたら一族は俺の仕事に口を出すな！」と最後通牒を突き付けられる。

　これでいきり立った父親が怪文書を理由にして上層部に宋運輝を告発、宋運輝は家を出て会社に泊まり込むようになり、程開顔は離婚を求めてくる。
　宋運輝が自分との「男女関係」で告発されたと知った梁思甲は私の人権が侵害されたと弁護士と共に乗り込んでくる。

　しかし、中国の企業ってこういう怪文書自体が当人の落ち度になってしまうんですね。書いたもん勝ちというのはあんまりな・・・まあ日本も大差はないか。

　楊巡は東海に四つ星ホテルを作ると言い出して、尋健祥に大反対されています。梁思甲のアドヴァイスもあって、ホテルではなく高級市場を作る計画に変更します。やる気満々の彼の元に届いたのは、母が末期の胃癌に侵されているという知らせと、宋運輝がトラブルに巻き込まれているという知らせ。

　死を間近にした楊巡の母は、宋運輝を呼んで、彼に楊巡と弟妹のことを託す。

　この楊巡を叱り飛ばしながら、支える尋健祥のたよれる兄貴感が熱い。

　刑務所を出た雷東宝はまっすぐに村には戻らず、陳平原に変わった楚郷長と村の将来について談判。新しく大きな工場を立ち上げることを了承させる。
　村に戻ると史紅偉や雷士根たち村の役職を集めて、彼の考えた計画を説明。彼が戻ってきたと集まってきた村民たちの支持も得て、早速雷東宝復活。村の書記という立場はなくしたし、これからは合議して決めろと言うけれど、カリスマ性がすごい。

　梁思申に自分のために東海化工との合弁契約をだめにしてくれるなと豚の世話をしながら必死に勉強していた少年時代を語り、郷土や国への思いを語った宋運輝。

　結局、一連の責任を取らされて、左遷されてしまいます。それでも首にならなかったのは、彼を知る友人たちの働きかけですが、どれだけ人脈が広いんだと感心するしかない。

　しかし、彼は契約締結を横目に東海化工を去っていきます。辞職した？

　
　彼が向かったのは、雷東宝が新しい工場を作ろうとしている小雷家村？ちょうど、雷東宝が今までいなかったは工場を管理する専門技術を持つ人間を連れてくると言ってたっけ・・・と想像たくましくしているのです。

　それにしても、第１季の最初から宋運輝の再婚相手と紹介されていた梁思甲、第２季の終わりでもまだ宋運輝には教え子だし、彼女にも「宋老師」

　この調子では、第３季どころが第４季、第５季くらいないと話が終わらないんじゃないかと心配してます。

　第１季は、運転手付きの車で金州から東海へと向かう宋運輝の姿がラストでしたが、今度は身一つでバスに乗って故郷に戻っていく彼の姿で終わりました。
　ずっと全力を傾注してきたアメリカ企業との契約は果たしたし、誰が誣告したような職場には失望してるだろうし、故郷への思いも新たになってきたし、まあ帰っていくべき条件はそろってます。

　私は主役の四人がそれぞれのポジションで大きく伸びていく姿を描いていくと思ってたんですが、最後は小雷家村に集約されていくんですかね？

　「山海情」が見たくなって、一気見になったのですが、それが苦になるというような作品ではないです。むしろそれを理由にして一気見しちゃったという感じでしょうか？

　とにかく人物の造形が多様で、深みがあって、そこに引き込まれます。

　第３季も是非見せてほしいと思うのですが、ちょっと心配があります。というのは第１季の終わりには第２季の予告編がついてきたんですよね。

　雷東宝の「俺再婚する」に対して宋運輝の電話ガチャッ！！とかもうできていた。今回は、そういうのが何もなくて気になります。

　まあ、第３季があってなくても、話に一区切り感があるのでドラマ視聴後の満足感はじゅうぶんにあります。
　でも、続きを見たいな～～～

演　員　　　　　角　色
王　凯　　飾　　宋运辉
杨　烁　　飾　　雷东宝
董子健　　飾　　杨　巡
杨采钰　　飾　　梁思申
周　放　　飾　　程开颜
霍　青　　飾　　马保平
练　练　　飾　　韦春红
冯　晖　　飾　　程厂长
赵　达　　飾　　寻建祥
齐　奎　　飾　　韩则钢
焦　刚　　飾　　高祥荣
郭　虹　　飾　　杨　母
田　雷　　飾　　史红伟
胡耘豪　　飾　　雷正明
赵　阳　　飾　　虞山卿
王　宏　　飾　　雷士根
李宝安　　飾　　宋季山
钱　洁　　飾　　宋　母
杨皓宇　　飾　　季　勇
王　鑫　　飾　　老　徐（徐县长）
吴其江　　飾　　陈平原
赵千紫　　飾　　李继红
李　超　　飾　　梁　凡
梁国荣　　飾　　梁爷爷
李云泽　　飾　　梁道林
师悦玲　　飾　　梁　母
魏　伟　　飾　　楚中天
张瑞涵　　飾　　程千里
卜宇鑫　　飾　　老　五
鞠帛展　　飾　　四　眼
宋家腾　　飾　　四　宝
杨立新　　飾　　水书记
林栋甫　　飾　　梁外公
李光洁　　飾　　路小第
苏小明　　飾　　雷　母
孙艺洲　　飾　　萧　然
吕昀峰　　飾　　杨　速

職員
出品人　　侯鸿亮、王建军、黎直前、龚宇、孙忠怀、吕建楚
制作人　　王磊卿、卫华、侯鸿亮、赵子煜
監　制　　李化冰、宋炯明、谢颖、王晓晖、韩志杰、陈立波
原　著　　阿耐《大江东去》
導　演　　李雪、黄伟、刘洪源、王锵
編　劇　　唐尧、马骋怡
芸術総監　孔笙
美術設計　吕峰
造型設計　雷舒羽

大江大河２ その３

２１～３０集

　同じスタッフが制作した「山海情」が見たくなって、こちらの視聴ペースを上げました。わからないところは後で人様のブログとかでフォローしたらいいや～とあくまでもケセラセラ～な視聴態度。

　雷東宝の事件の影響で、楊巡は自分の市場を接収されてしまう。３００万で売ろうとしてたのに、手に残ったのは８０万。それでもそれを元手に、東海でまき直しを図ります。

　雷東宝は２年の刑期という判決が出て、入獄。顔を見せない小雷家村の面々に憤っています。面会にやってきた紅偉から母親が村にいられなくなったことなど村の様子を聞いた東宝は彼らの身勝手に憤る。彼にはすべて村のためにやってきたという自負がある。しかし、次に士根たちが来た時には、すべてを自分や幹部だけで決めていたのを改め、村の委員会で合議して進めるように言います。

　これが吉と出るか凶と出るか？早速、委員会の中で対立が起こっています。

　宋運輝は、海外との合弁の対象をアメリカ企業がよいと進めていますが、東海化工の他の領導たちは日本との合弁を考えている。

　彼の妻程開顔はようやく夫が仕事上で多くの問題に直面していることを知ったようですが、相変わらず考えが足らない。

　楊巡が東海に建設した日用品や食品などの市場に、東海化工の担当者の妻を連れて行って、楊巡の商売を助けています。

　ここでようやく第４の主人公である梁思申が本格的に登場。彼女は東海化工との合弁候補であるアメリカ企業の代表として東海化工にやってきます。彼女の周辺にもいろいろあるようで、短い間に父方の一族、母方の一族、アメリカの上司や同僚とあっという間に課題山積ｗ

　同時に、宋運輝とも旧交を温め、楊巡には一目ぼれされ、彼女の従兄との起業に反対したと蕭然に恨まれてます。梁思申は話を聞いただけで蕭然に不信感を抱いたのですが、やっぱり孙艺洲が演じる役はこういう感じなんだとあまりにもはまりすぎていて笑うしかない。

　今回視聴分にはあまり程開顔が出てこなかったのですが、これから始まるんでしょう・・・というか、この第２季で宋運輝離婚、再婚まで行けるのか？

　第１季では登場シーンも少なくてあまり主役感のなかった董子健の楊巡が、登場シーンも増えて、主役感をどっと出しています。宋運輝と共に雷東宝のために奔走するとか、今回視聴分では雷東宝よりも彼の方が話をまわしている感じでした。

　上海の超豪華ホテルに戸惑い、負けん気と見栄を発揮する楊巡。スーツを買ったり、洋食のマナーを勉強したりとしています。
　でも、その故郷の家では、彼のために村の人たちからお金を集めた母や弟妹が肩身の狭い思いをしつつ貧しい暮らしをしています。彼の商売って自転車操業ってもんでしょうかね？華々しく市場を展開して儲けているようで、実は火の車・・・

　なんにせよ、こういう見かけだけでも景気よく成長していく片方に取り残されている地方の姿が、まるで別世界というのは、どこでもあるんですよね。いいこととは思えないけど、一概に悪いこととも思えない・・・微妙です。

　今回視聴分の楊巡がスーツを買って着替えて出直す場面を見ていると第１季で大学生の宋運輝のために姉が髪の毛を売ったお金でワイシャツを買い与える場面を思い出し、程開顔が同僚との食事でコーラで乾杯している場面とか見ると初めてコーラというものを飲んだというシーンとかを思い出すのです。高校に行くにもすぐ許可がもらえなかった宋運輝が、今や大企業の領導で県の役人がはばかるような存在となっているというようなセリフもありますが、それだけでなく、こういう過去と現在の鮮やかな対比を見せる構成のうまさはさすが。

　と、簡単にレビューしたところで、残り９集。

　明日も日曜日なので、頑張ればなんとかクリアできそう？本気出せと言ってももらったし、頑張るｗ

　とか言って、実はこれと「上陽賦」以外にも「武林秘案之美人图鉴」とか見てたりします。まあ息抜きにはちょうどいい。

上陽賦 その２

９～２０集

　出てくるキャラが次々とまっしぐらに闇落ちしていく、すました善人顔の後ろの醜悪な本性があらわになってくるというドラマ展開。
　親世代が不本意な結婚をさせられたところが一連の話の発端になってる因縁どろどろドラマなのですが、これだけ連発されると粘っている暇もないｗ

　暉州にいた王儇が袁弘演じる賀蘭箴に誘拐されたところからが今回の視聴分。六盘王に担ぎ上げられて大成への報復を期待される彼は彼女を人質にして蕭綦を打ち負かそうと考えたのですが、失敗。

　結果、蕭綦が王儇を救出し、彼が守る寧朔へと伴ってくる。そこで、蕭綦の寵愛を狙っていた母子とかが出てきて、まるで付け足しのように後宮ドラマ的一幕。ま、かなうわけない💦

　ここで二人は初めてきちんと話をして、夫婦としての愛情を育てるに至ります。それにしても、こういう時に必ず草原の「歌垣」的行事が出てくるのもお約束ですな～

　こちらはまあうまくやってるわけですが、その間に都では抑え込まれていたどろどろが一気に噴き出し始めています。

　まずは二皇子子律は、自分が実は皇帝の息子ではなく、その弟謇寧王の子だと知ってますます闇落ち。

　彼を支えている桓公の娘桓宓は、王儇の兄王夙の妻となっていますが、本来子律と恋仲であって今も不倫を続けている。

　三皇子子憺はバックとなる謝家が没落し、本人は黄陵に墓守に追放。一族でただ一人残っているのが、思いがけず太子妃となった謝宛如。彼女は王儇の侍女蘇錦儿が子憺を好きだと知って、彼の元に送り込む。

　都を追われた謝淵は、捲土重来を期して、皇帝と結んでいる。

　王家では娘の誘拐を知った長公主が倒れてしまう。
　王藺は、妹の皇后と共に今後は確実に殺そうと皇帝に毒を盛っている。

　皇帝は毒を盛られたせいで意識が混濁している風を装っているが、実は彼は彼で王家排除のために謝淵らと画策している。

　こんな状況で、母が病と聞いて都に向かった王儇が今度は暉州刺史呉謙に誘拐される。彼は前回の誘拐事件の責任を取らされるとパニクって、謀叛を起こそうとしている謇寧王の下に走っていた。

　そして始まる第二回目の王儇救出大作戦と暉州城攻防。

　王儇を助け出すと子憺が勝手に暉州にやってくる。

　しかし、暉州では彼女は蕭綦の配下の将軍宋懐恩や、呉謙に見切りをつけた牟連たちを率いて町を守っている。戦いのさなか、民衆を捨てて、自分一人を逃がそうという子憺にもはやなんの気持ちも動かない王儇。

　次々城門が破られ、宋将軍たちはこれが最後と必死の戦いをしているところに、かっこよく蕭綦登場。

　あっという間に謇寧王を撤退させ、妻と暉州の町を救出する。

　失敗した謝淵が自害して、ますます恨みが募っていきますな。

　ここまでが、二人の婚儀からどうも半年一年の間のことらしいのですが、あっという間に王儇が立派な豫章王妃となっています。夫婦円満になったのはともかくとして、王儇、できすぎｗ

　演員的にはここで宋懐恩の劉端端は「慶余年」の二皇子、牟連の李雨軒は「天意」の張良、龐癸は「宝蓮灯前伝」の曹駿と懐かしい顔ぶれが、それぞれ戦闘シーンでも活躍。そういえば、蘇錦儿は黄暁明版「鹿鼎記」の沐剣屛だった劉藝でした。

　王儇にこっぴどくフラれた子憺の闇落ちも確実のようだし、ここまで見てくるとなんだか太子の方がまだまともな人物に見えてくる。彼は母や叔父に振り回されてますが、さらに妻にも振り回されることになりそうです。

　窮地を脱した王儇は改めて、都にやってきました。蕭綦は謇寧王軍を追って別行動。父親の王藺の歓待にも、彼の企みを知った彼女は心を開かない。そして、母親の長公主も夫と離れて寺に籠って出家を考えている。

　家族とか家庭というものが全く信用できないのがこのドラマの根本のようで、その中で夫婦の愛情だけは強い・・・とか？なんかそれも当てにならない気がする。そもそも蕭綦の腹の中が読めない。

　というわけで、陰謀だらけドラマに後宮ドラマ要素、恋愛ドラマ要素もおまけと言う感じのドラマとなっています。

　中身が濃いのですが、とっとと展開していくのでしつこさを感じません。

　そして、やはりヒロイン無双、これは仕方ないですねｗ

　すでに子憺は彼女的にはありえなくなったようですが、まだしつこく絡みそうです。中の人楊祐寧、新作の「天龍八部」で喬峯やるのですが、この子憺があまりに暑苦しいのでこの調子で喬峯？と困惑しています。
　それに賀蘭箴も彼女に気があるようですが、三角関係だの四角関係だのにはならなそうです。そんなめんどくさいのはいらないから、皇帝周辺の椅子の取り合いがもっと見たい。
　

大江大河２ その２

１１～２０集

　ますます波乱万丈な主役三人の仕事と家庭。

　正直なところ、彼らの仕事上のやり取りとか経済や法律の仕組みとかになると半分も分かってない、いやもっと分かってないだろう自覚はあるんですが、厚かましくブログ書いてしまいます。人と人の関わりの面白さは一応わかってるつもり、とさらに厚顔無恥💦

　事実関係を間違ってたら教えてください。

　最近こればっかw

　宋運輝は、とにかく妻の実家が悩みの種。程開顔が部下の配偶者から高価なプレゼントを受け取る、親たちは彼女の兄を無理やり東海化工の高い役職につけようとしてくる、断られるとさんざん文句を言った挙句に、兄夫婦は自分たちで商売を始めると言って、程開顔に賄賂を贈ってきた相手と手を組んで不正な利益を上げようとするとかもうさんざん。

　出世した婿に食らいついて甘い汁を吸うのは当然と考えてる妻やその一族に困り果てていますが、程開顔が宋運輝の女性の同僚に「うちの夫に手を出さないで」と因縁をつけたところから一気に離婚という言葉が出てきました。

　早く離婚していいのよ～この一家うざいからｗ

　会社ではまた海外との取引も再開、新しく導入する技術の選定を巡ってまた波風が立ってきている。宋運輝も今や若手トップの重役なので、風当たりも強くなるし、彼の周囲には敵も味方も寄生虫もぞろぞろ出てきています。

　その宋運輝と疎遠になってしまった雷東宝は、村の工場の立て直しに必死だが陳平原に送った賄賂が原因で汚職の疑いをかけられ逮捕される。士根や楊巡たちも拘束されてしまう。

　楊巡との間で交わした出資契約書が見つからないことで、二人が結託して市場の資産を横領していたのではないかと疑惑を持たれたようですが、これは死刑になる可能性もある犯罪なんですね。中国の法律は汚職に厳しい。なお、賄賂は１万元で一年の刑務所いき、２万元を渡してる雷東宝は二年と士根がパニクっています。

　今回、雷東宝をなんとか救おうと戻ってきた宋運輝の指示でみんなでこの契約書を探すのですが、このあたりの肝っ玉の小さい村長雷士根を演じる王宏の見せ所でした。

　口では景気のいいことを言い続けている楊巡の商売も行き詰まっていて、彼は雷東洋に渡すべきお金をずっと不義理していたことも今回の問題をややこしくています。彼も宋運輝を頼って東海へと居を移そうとしています。そこで出会ったのが孙艺洲演じる蕭然という新進気鋭の企業家。ですが、どうみても地上げ屋かなんかなんですが、楊巡はビジネスを大きく展開してるこの男に接近しています。孙艺洲、これまでに見たドラマでのキャラがはったり利かせただけで中身伴ってない的なのばかりなんですよね～今回も危なっかしさたっぷり。

　雷東宝が逮捕されたことで手のひらを返す村民や取引相手たち。大きな食堂をやっていた韋春紅も商売が成り立たなくなってしまう。村では老猢狲まで出てきて、以前と同様悪意に満ちた噂を流したり、余計なことを言って士根たちを怒らせています。周りからワーワーやられてパニックを起こすだけで何もできない士根たち。

　あっちここっちも崖っぷちに立ってるような状況になってきた今回視聴分。

　今回老猢狲がまた出てきて事態をかき回していますが、このドラマこういううさん臭かったり情けなかったりする人物の描き方がうまい。

　程開顔の父親は息子に高い地位を提供させようとほんとかウソか病気になったという状況で宋運輝に迫るし、その息子は東海化工に食らいついてうまい汁を吸おうと始めた商売が宋運輝の告発によって失敗して必要になった金を両親からむしり取る。娘は、宋運輝と同僚の女性の浮気を疑って因縁をつけ、彼女が会社を辞めると言い出しても当たり前だと胸を張ってる。

 　それに村長ではあるものの自分では物事を仕切ることができない小心者の雷士根やずっと雷東宝について村の公職を担っている四眼たち。生半可な知識で、工場を運営して爆発事件を起こしてしまった雷正明とこちらにも多士済々。

　楊巡も体一つから成りあがっていこうとしているのですが、何やら「浪花ド根性」もの的な口八丁手八丁の主人公を思い出させます。良くも悪くも儲かるならなんでやりまっせ～と手段を選ばない。
　そんな彼が宋運輝と雷東宝には甘えていますが、どこからが計算ずくかと考えてしまいます。

　近い過去を取り上げたドラマのテーマへの興味ももちろんですが、欠点の多い人物たちが右往左往しているところにもおもしろさがあるように思っています。

　東海化工の中でも、宋運輝に対して見せる顔に表向きと本音があるような人物がぞろぞろ。東海化工と他の国営企業の合併が次にやってくる大波のようですが、海外との取引も再び始まり、また宋運輝、難題に向き合うことになりそうです。

有翡 その５

４３～５１集（大結局）

　ちゃんと終わりました。
　くどい描写が少なくて、あっさり目でも手堅い武侠ドラマでした。武侠ものらしい胡乱なキャラや怪しいの下司いのはたくさん出てきても、小賢しいのとか暑苦しいの、見苦しいのがほとんど出てこなかったのが私好み。

　話の展開上、ポイントとなるのは周翡と謝允の恋の行方と謝允の命はどうなるのか、俞聞止や沈天庶の海天一色を奪って天下をとろうという動きはどうなるのかの二つ。

　読んでいませんが、多分原作では、この朝廷がらみの話ではもっとしっかりしたキャラが登場していたんじゃないかと思われます。

　前朝の太子の息子で、遺臣たちからは「皇帝」と呼ばれる謝允ですが、どうも現在の立場がはっきりしてない。原作では現王朝で「南端王」という地位が与えられていて、それに対する「北端王」というのがどうやら敵役のようです。私の憶測なので違ったら教えてください。

　このあたりの描写が弱くて、多分北端王に当たるキャラの俞聞止に今一つ大物感もラスボス感もないように思います。
　もっともそのために、話のクライマックスが沈天庶の地煞山荘と四十八塞の対決といういかにも武侠的な展開になったのは怪我の功名といったところかもしれません。

　周翡も謝允もよいスピード感のある武打シーンで満足。

　趙麗頴の周翡は、登場時点で１３歳ということで疑問もでていましたが、じゃ誰がするんだ？というのが浮かんでこない。ラブコメで活躍する若手はたくさん出てきていますが、これだけ殺陣のできる人がちょっと私には思い浮かばないんです。誰かいますかね～

　ヒロイン無双ドラマには違いないんですが、周りが無理して持ち上げているとか、ただうるさいだけというようなパタンではなくて、武芸の実力も高い、冷静で思慮深いという「大侠」の資質を持っている自立したヒロインなので、見ていて好感度高かったです。

　王一博の謝允は登場時点２０歳くらいだそうで、年齢的には無理がないのかもしれない。まあヒロインとのバランス考えるともう少し年長の配役でもよかったかもしれないけど、キャラにはマッチしていたと思います。死期を知っていてすべてを達観している半ば世捨て人の貴公子というのはおいしいしｗ

　でも、よく考えてみると「陳情令」では１６年後の藍忘機は３０代半ばにはなってるんですから、年は気にしなくてよいのかもしれない。

　この主役二人と共に頑張る李晟と呉楚楚、李妍と楊瑾・応何従のトリオを初め、敵も味方も出てくるキャラに無駄がないのも悪くないです。それぞれの「持ち場」できちんと「仕事」をして、ただけたたましくうざいだけのキャラがいない。

　四十八塞を担う立場をしっかり受け継いだ李晟の造形もよかった。ヒロインに何かとかなわない二番手従兄というのじゃなくて、武芸は周翡にかなわないけど自分の長所は他にあるという自己肯定感を得た彼がよかった。張若軒、「心理罪」の方木以来どうも自己肯定感を高めるために苦闘するキャラをよく演じますが、今回のは鮮やかに変わっていきました。

　呉楚楚は武林の武功の秘伝書を集約するという仕事をしますが、キャラ的にもなんか琅琊榜之風起長林の林奚とダブって見えるしなんか光らなくて残念。

　李妍と楊瑾・応何従のトリオの方は、李妍が楊瑾と相思相愛と知ってもなお彼女が好きだという応何従の描き方がすっきりまとまっていてよかった。でも、何か男二人に謎のカップル感があったのが愉快。

　ほんとにこのドラマ、脇のキャラもしっかり描かれていて、脇だから適当にやっつけたという感じがないのが好ましいです。

　謝允は、皇位を取り戻すことも夢ではない人物ですが、思いやりの情が濃すぎて、皇帝の心智はあるが心情がないと言われている。自分が引くことで天下が乱れなければそれが民衆にはなによりというのが彼の考えなので、それは当たってますな。

　そこで周翡とともに静かに暮らそうとします。まあ彼女の両親に６回も申し込んですべて断られたという話も入ってきますが、最後は望みどおりになったようです。

　やっぱり大甘なPriest原作。

　それでもいろんなパタンの武打シーンも楽しめたし、いかにも武侠ドラマなうさん臭い人物とか、勢いだけの武芸者とかがいっぱい出てきてこれも楽しかった。

　最後に原題の「有匪」の原点となる「詩経」の

　　瞻彼淇奥，绿竹猗猗。

　　有匪君子，如切如磋，如琢如磨。

　　瑟兮僩兮，赫兮咺兮。

　　有匪君子，终不可谖兮。

　を謝允が子どもたちに唱えさせている場面も出てきて、きれいにドラマが終わりました。これ「切磋琢磨」の語源だそうな。

　実に貴重な気がするｗ

　さて、これで「有翡」を見終わってしまったのですが、「武林秘案之美人图鉴」というのが古龍風味でおもしろいと教えてもらって、次は「大江大河２」と「上陽賦」、その間に見ようかと思ってます。で、「大江大河２」の後は「山海情」ですかね？
　武侠ロスとか心配してましたが、そんな暇はなさそうです。

演　員　　　　　角　色　　  配音
赵丽颖　　飾　　周　翡  　　刘蕊
王一博　　飾　　谢　允  　　胡良
张慧雯　　飾　　吴楚楚  　　刘曼
陈若轩　　飾　　李　晟  　　孙郎朗
孙　坚　　飾　　殷　沛  　　杨天翔
周洁琼　　飾　　李　妍  　　曾梦玉
张昕宇　　飾　　杨　瑾  　　羊仔
冷纪元　　飾　　应何从  　　李昕
车　晓　　飾　　李瑾容  　　李世荣
耿　乐　　飾　　沈天庶  　　范哲琛
董　璇　　飾　　段九娘  　　褚珺
胡　兵　　飾　　李　徵  　　张震
宗峰岩　　飾　　周以棠  　　王秋明
景岗山　　飾　　楚天瑜
戴笑盈　　飾　　胡天瑛  　　景妍
王婉娟　　飾　　霓裳夫人 　 雪萌
阮圣文　　飾　　纪云沉
李　朵　　飾　　白先生
郑皓原　　飾　　殷闻岚  　　荆俊威
李　昂　　飾　　闻　煜  　　杨默
成国栋　　飾　　冲霄道长  　赵述仁
王星瀚　　飾　　鱼　老  　　宣晓鸣
范哲琛　　飾　　谷天显
王羿均　　飾　　俞闻止  　　魏超
郭　鑫　　飾　　木小乔  　　莫然
张家硕　　飾　　陈子琛
王新乔　　飾　　朱　晨

職員
出品人 　　赵依芳、周之光
制作人 　　桑桂、方芳
監　制 　　刘智、金验
原　著 　　Priest
導　演 　　吴锦源、杨智谦、陈新侠
編　劇 　　桑桂、李训愚、张吉、徐翔云、王雪卉、金俊祺、姚楠、李旻、汪洪、缪幻、邹佳妮、朱婧
美術設計　　何创声、张薇
動作指導　　陈伟滔、解瑞川
造型設計　　阳东霖、吴少华
服装設計　　钟升
視覚特攻　　孔祥杰、田阳