江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

上陽賦 その2

9~20集

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 出てくるキャラが次々とまっしぐらに闇落ちしていく、すました善人顔の後ろの醜悪な本性があらわになってくるというドラマ展開。
 親世代が不本意な結婚をさせられたところが一連の話の発端になってる因縁どろどろドラマなのですが、これだけ連発されると粘っている暇もないw

 暉州にいた王儇が袁弘演じる賀蘭箴に誘拐されたところからが今回の視聴分。六盘王に担ぎ上げられて大成への報復を期待される彼は彼女を人質にして蕭綦を打ち負かそうと考えたのですが、失敗。

 結果、蕭綦が王儇を救出し、彼が守る寧朔へと伴ってくる。そこで、蕭綦の寵愛を狙っていた母子とかが出てきて、まるで付け足しのように後宮ドラマ的一幕。ま、かなうわけない💦

 ここで二人は初めてきちんと話をして、夫婦としての愛情を育てるに至ります。それにしても、こういう時に必ず草原の「歌垣」的行事が出てくるのもお約束ですな~

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 こちらはまあうまくやってるわけですが、その間に都では抑え込まれていたどろどろが一気に噴き出し始めています。

 まずは二皇子子律は、自分が実は皇帝の息子ではなく、その弟謇寧王の子だと知ってますます闇落ち。

 彼を支えている桓公の娘桓宓は、王儇の兄王夙の妻となっていますが、本来子律と恋仲であって今も不倫を続けている。

 三皇子子憺はバックとなる謝家が没落し、本人は黄陵に墓守に追放。一族でただ一人残っているのが、思いがけず太子妃となった謝宛如。彼女は王儇の侍女蘇錦儿が子憺を好きだと知って、彼の元に送り込む。

 都を追われた謝淵は、捲土重来を期して、皇帝と結んでいる。

 王家では娘の誘拐を知った長公主が倒れてしまう。
 王藺は、妹の皇后と共に今後は確実に殺そうと皇帝に毒を盛っている。

 皇帝は毒を盛られたせいで意識が混濁している風を装っているが、実は彼は彼で王家排除のために謝淵らと画策している。

 こんな状況で、母が病と聞いて都に向かった王儇が今度は暉州刺史呉謙に誘拐される。彼は前回の誘拐事件の責任を取らされるとパニクって、謀叛を起こそうとしている謇寧王の下に走っていた。

 そして始まる第二回目の王儇救出大作戦と暉州城攻防。

 王儇を助け出すと子憺が勝手に暉州にやってくる。

 しかし、暉州では彼女は蕭綦の配下の将軍宋懐恩や、呉謙に見切りをつけた牟連たちを率いて町を守っている。戦いのさなか、民衆を捨てて、自分一人を逃がそうという子憺にもはやなんの気持ちも動かない王儇。

 次々城門が破られ、宋将軍たちはこれが最後と必死の戦いをしているところに、かっこよく蕭綦登場。

 あっという間に謇寧王を撤退させ、妻と暉州の町を救出する。

 失敗した謝淵が自害して、ますます恨みが募っていきますな。

 ここまでが、二人の婚儀からどうも半年一年の間のことらしいのですが、あっという間に王儇が立派な豫章王妃となっています。夫婦円満になったのはともかくとして、王儇、できすぎw

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 演員的にはここで宋懐恩の劉端端は「慶余年」の二皇子、牟連の李雨軒は「天意」の張良、龐癸は「宝蓮灯前伝」の曹駿と懐かしい顔ぶれが、それぞれ戦闘シーンでも活躍。そういえば、蘇錦儿は黄暁明版「鹿鼎記」の沐剣屛だった劉藝でした。

 王儇にこっぴどくフラれた子憺の闇落ちも確実のようだし、ここまで見てくるとなんだか太子の方がまだまともな人物に見えてくる。彼は母や叔父に振り回されてますが、さらに妻にも振り回されることになりそうです。

 窮地を脱した王儇は改めて、都にやってきました。蕭綦は謇寧王軍を追って別行動。父親の王藺の歓待にも、彼の企みを知った彼女は心を開かない。そして、母親の長公主も夫と離れて寺に籠って出家を考えている。

 家族とか家庭というものが全く信用できないのがこのドラマの根本のようで、その中で夫婦の愛情だけは強い・・・とか?なんかそれも当てにならない気がする。そもそも蕭綦の腹の中が読めない。

 というわけで、陰謀だらけドラマに後宮ドラマ要素、恋愛ドラマ要素もおまけと言う感じのドラマとなっています。

 中身が濃いのですが、とっとと展開していくのでしつこさを感じません。

 そして、やはりヒロイン無双、これは仕方ないですねw

 すでに子憺は彼女的にはありえなくなったようですが、まだしつこく絡みそうです。中の人楊祐寧、新作の「天龍八部」で喬峯やるのですが、この子憺があまりに暑苦しいのでこの調子で喬峯?と困惑しています。
 それに賀蘭箴も彼女に気があるようですが、三角関係だの四角関係だのにはならなそうです。そんなめんどくさいのはいらないから、皇帝周辺の椅子の取り合いがもっと見たい。