江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

山河令 その6

33~36集(大結局)

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 ちゃんと終わりました。と、まずこれが来る中華ドラマ迷。

 原作と比べるのは後にするとかいいながら、どうしても比べてしまうんです。何しろBLだの耽改だのへの興味はその作品そのものでなく制作と規制の「場外戦」にあるというへそ曲がりなので💦

 中盤までは原作よりドラマの方が二人の距離が近いと感じていたのですが、終盤に来ると同門の師兄と師弟という兄弟の情が強く押し出され、同性恋の雰囲気はすっかり薄くなっていきました。

 

 今回、ストーリ展開全開なので、ネタバレ上等の方限定でお願いします。

 

 温客行が死んだと思って、彼のやり残した復讐を果たすために、体に打ち込んだ七窍三秋釘を抜き去って本来の武功を取り戻した周子舒は、鬼谷に攻め入ろうという武林の一団の前に姿を現す。ところがそこに死んだはずの温客行も現れて、趙敬を告発。

 周子舒、固まっています。温客行が自分の死を偽装したことを知らなかったのは彼一人に近い感じ?教えてやれよ~

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 鬼谷の谷主ではなく、四季山荘の弟子として復讐を果たした温客行は周子舒や張成岭と共に去ろうとする。ところが清風剣派の掌門莫懐陽が彼を鬼谷の谷主とだと告発、再び一同に囲まれる。

 そこに現れた葉白衣が温客行に鬼谷に戻って二度と出てくるなと言い渡す。圧倒的存在である葉白衣には逆らえない一同は不承不承承知せざるを得ない。

 

 しかし、このやりとりの全てが温客行の書いた筋書き。蝎王の裏切りも、葉白衣の登場もみんな計略だったわけだが、それを知らなかった周子舒は七窍三秋釘を抜き去ってしまって、いつ死ぬかわかならない状態。そのことを言い出せないままに復讐を果たしたお祝いムードの温客行や張成岭、七爺たちの中にいる。

 鬼谷では顧湘と曹蔚寧の結婚の準備が進められ、沸き立っている。幸せいっぱいな二人に、温客行や周子舒たちにも笑顔があふれている。

 

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 そこへ清風剣派が祝いに来たと鬼谷に到着、師父の許しが出たと喜ぶ曹蔚寧と顧湘だが・・・

 

 ここからドラマは悲劇に変わる。

 師父の手で曹蔚寧が殺され、それをきっかけに清風剣派や毒蝎たちが鬼谷を襲う。惨劇の中、顧湘も命を落としてしまう。

 曹蔚寧はほんとに善意の人なのに、師父が邪悪・・・ま、武侠ドラマあるあるです。

 

 この顧湘と曹蔚寧のカップル、原作でも同じように死を迎えたのですが、改編するならこの二人の悲劇はなくしてほしかった。前回視聴分で、死んでもまた来世で結ばれるという話が出てきて「あ~~」と思った。本編の後の番外編の一つにまさに二人が来世で結ばれるという話があるのです。

 幸せではち切れそうなところを信じていた師父に殺された二人、この二人の姿に誰もがなんとかならんのかと思ったんでしょうね。

 悪いけど、こちらの悲劇の方が後の話より強く心に残りました。

 

 顧湘たちの復讐を果たした温客行も重い傷を負って、倒れる。

 そこに現れた蝎王が温客行を殺害しようとするが周子舒に妨げられる。

 この蝎王、温客行に協力する代わりに鬼谷にあった武庫の鍵と趙敬の命をとるなと要求していて、体の自由を失った趙敬をさらにしゃべれないように毒を飲ませて、義父~と連れまわしている。蝎王は趙敬が狙った武林の盟主など小さい、自分は武庫を手に入れて皇帝になると高ぶっています。

 そして、周子舒は蝎王たちを阻止しようと武庫のある雪山長明山へとやってきます。

 蝎王が持っていた鍵は偽物で、本物は温客行が周子舒に贈った簪子だった。で、追ってきた温客行と周子舒だけが武庫の中に入り、蝎王たちは雪崩で命を奪われる。

 温客行は葉白衣から周子舒の命を助けるための方法を聞いたと六合神功を周子舒に伝える。しかし、それは自分の命を捨てて他人を助ける種類のもので、五感を取り戻した周子舒が見たものは白髪と化した温客行の姿だった。

 「生き残る方がつらいに決まってる。師兄ならそっちを引き受けろ」と意識のない周子舒に語ったようになったのでしょうか?経脈は断たれても、命は長らえた?
 こういう言葉に私は同性恋よりも兄弟の情を強く感じるわけです。恋人同士なら同じことをしてもまた違う物言いをするんじゃないですかね?よくわからんけど・・・

 

 その後の二人の様子は描かれないままに、短い後日談がありました。すっかり立派な掌門になった張成岭が四季山荘でたくさんの弟子に囲まれ、周子舒と温客行の話をしている。そこに彼の娘と高師姑と呼ばれる高小怜が現れる。
 幸せそうな彼らの姿に、周子舒と温客行が得られなかった穏やかで温かな日常があり、四季山荘や龍淵閣の後継も育っていることが描かれ、ドラマは終わりました。

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 きれいに終わってます。

 

 ドラマには含まれなかった映像に、長明山で周子舒と白髪の温客行が共に・・・というのも見かけるんですが、そういうプロットもあったんでしょうね。正式に出された分は「ご想像にお任せします」になってます。

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 大結局の方向に複数のアイデアがあったと聞いてますが、やっぱりそれから二人は幸せに暮らしましたとさ・・・にはできないんでしょう。原作は「鎮魂」同様に、甘々で終わってるんですけどね~

 

 

 長文になってきたので、この続きや演員表とかは「下集に続く」!

 

 追記

 

 このシーン、本編からカットされたというのではなく、特典映像でした。Twitterで教えていただきました。

 おまけということですか?

 最初に音楽と回想シーンが流れるので、ついもういいわ~とスルーしてたら、最後にこんなものがついてました。まったく何があるかわからないw

 甘々じゃないですか~でも、やっぱり本編には無理なんですね。