江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

武当一剣 その1

1~7集

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 いまいち視聴意欲が盛り上がらない4月ドラマにやっとこれを見たい!というのが登場してきました。

 梁羽生原作の「武当一剣」ですが、これ2017年の制作。なんでお蔵入りになってたのか、ちょっと不安もありますが、とにかくストレートな武侠ドラマが出てきてくれてうれしい。

 ふたを開けてみると、確かに演員で顔なじみのあるメンバーはほぼ皆無wそれでもきちんと梁家仁が顔出ししていて、「山河令」同様に「武侠ドラマ」感を掻き立ててます。

 

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 けど、私的には、なんといってもロケ地。タイトルに「武当」とついているだけあって、全面的に武当山の協力が得られてるんでしょう。とにかく武当山の各地を舞台に、練功シーン、武打シーンが撮影され、罰を食らった玉京が逆立ちしているのもどこかの壁だったり、道士たちに追い掛け回されるのもどこかの階段だったりととにかくもう見てるだけでうれしくなる。張紀中の「倚天屠龍記」以上に武当山の各地で撮影がされていて、もう懐かしさに涙目になっています。いつかまた訪問することができるんでしょうか・・・つらい。

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 「倚天屠龍記」のころと違うのは、こういうアングルの映像が入ってることでしょうね~あの頃はまだドローン撮影とかしてなかったもの。
 

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 涙目で武当山風景を見ていたせいで、今回その手の画像ばっかりになってしまったw

 さすがに金頂はセットらしかったw


 一応ストーリも紹介します。ドラマの冒頭3集は主人公出生までの話。明朝末、努尔哈赤が勢力を着々と伸ばしている時期。武当派の俗家弟子耿京士は大師兄戈振軍と結婚の決まっていた何玉燕と駆け落ち、中原を去って努尔哈赤の支配する土地へと流れてきている。

 彼は賞金目当てに努尔哈赤が開く武術大会に出て勝ち残るが、努尔哈赤の目的は達人たちを自分の配下に繰り入れることだった。
 この努尔哈赤、武当派こそが明を滅ぼすには障害になると固く信じている。どうも彼の考える武当派というのは日本で言う伊賀忍者が服部一族のような感じのようです。

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 師叔無極から二人の仲が許されたと聞いた耿京士は身重の妻と共に武当山を目指す。ところがもう少しというところで耿京士が何玉燕の父を殺したと思い込んだ戈振軍に見つかり、問答無用で殺されてしまう。何玉燕も生まれたばかりの子を戈振軍に託して、後を追って自死。話聞かないんだものな~w

 ということで、生まれたばかりの耿玉京は父の仇を義父として育つことになります。もっとも子どもを育てる力はないと藍家に預けられ、そこの両親と姉水霊と共に幸せな少年時代を過ごす。

 武当派の修業も始めたようですが、彼は誰もが眉を顰めるわんぱく坊主、やりたい放題な悪ガキとなっています。

 一方、武当派の内部にも努尔哈赤に通じている人物やら、次期掌門の座に虎視眈々なもの、戈振軍に相手にされず無理無体な要求をするようになった常五娘とかトラブルの種があふれている。

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 そんなところに玉京は鄭巧儿というこれまた無軌道な娘と知り合い、二人でやりたい放題の玉京が武当山で煉丹された秘薬「紅丸」を自分のけがを治そうと勝手に食べてしまう。4つしかない秘薬を全部食べてしまった彼は、当然気が暴走して昏倒。

 意識を失った彼を横目に偽の紅丸を3つ箱に入れる仮面の人物、次には戈振軍が常五娘に脅迫されていたために一つとって残るは二つ。

 

 この二つと人事不省の玉京を見て、無相掌門は内力で治療しようとするがそのためにすでに損傷している自分の内力を支えるためにこの紅丸を服用する。

 ところが、これが偽薬で、無相は自分の死が近いことを覚悟する。その彼が武当派の武術を玉京に伝授し始めたところで7集まで。

 玉京は両親ともに武当派の弟子で筋はよいし、性格は悪いけど性根は悪くない、しかも紅丸を4つとも服用してしまったしというわけです。要するに例の梁子翁の蛇の血を飲んでしまった郭靖みたいな状態?

 朝廷では武当山から献上された紅丸を服用した皇帝が血を吐いて亡くなるという事件が起こり、武当山が朝廷から責任を問われるのは必至という状況です。

 とまあ、これからの玉京の運命が思いやられるところ。

 主人公の耿玉京を演じる于非凡(于了一)、鄭巧儿の柴碧雲を初め、主役集団にはほとんど顔なじみがいません。ちょっと主人公のわんぱく坊主演技が鼻につかないでもないですが、そのうち嫌でも落ち着くことになるでしょう。これが古龍ならそのままってこともありますが、梁羽生ですしw

 まあ、この主人公、何気に「楊康」ではあるんです。義父が父の仇と知った時にどんな反応をするのかが楽しみです。

 制作されて3,4年もたってるので、なんとなく画面に古さを感じるのは「墓王之王」と共通するところですが、こちらは予算は十分だったと見えます。

 とにかく武当山の風景見てるだけでも、十分楽しいし、いかにも悪いのやややこしいのがぞろぞろ出てきて人の話を聞かずにやりたい放題やってます。画像的には質実剛健?派手さはないし、イケメン美女方面も目立つ感じはないけど、アクション方面は期待できそうです。後は脚本次第ですか・・・

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