16~30集(大結局)
う~~ん、予感的中。なんか重苦しい展開になった後、すっきりできないまま大結局を迎えました。
なんか最近ぼやいてばっかりですが、今回もまたぼやきます。ここから下は言いたい放題・・・
このドラマ、大きく三つの話の筋が流れていきました。
一つ目は孔雪笠と連海萍の恋愛。そこに割り込もうとする胡萱萱があれこれやらかせばやらかすほど孔雪笠に嫌われ、とうとう黒化。悪事の親玉である表兄の袁淳風の助けを借りて、連海萍に毒を盛り、解毒剤が欲しければ自分と結婚しろと脅迫します。
この胡萱萱、おバカなひとりよがりなわがままキャラとしては低レベルですが、しつこさだけは一級品。主人公からの嫌われ度もまた一級品。
孔雪笠の亡き父が連海萍の兄を死刑にしたという因縁もあって、二人の恋はさっさと恋人関係成立した割には難航しています。
二つ目は次々に起こる「事件」の捜査。それぞれ一応のカタはつけるんですが、ほとんど最後はなあなあで終わってしまうので、すっきりしない。
祥城で起こる災厄は孔雪笠と連海萍のせいだと二人をリンチにかけて殺そうとした話なんか、実際に連海萍を簀巻きにして川に放り込んでいるのに、捕縛されるでもない。いくら騙されたと言ってもそれですませていい話じゃない。こんな感じの展開が多すぎる。
怪奇現象がらみの「事件」とそのからくりを暴く過程は悪くないのにね~
三つ目は祥城の人々をインチキ妖術で操り、権力者にとりつこうとする袁淳風の企みとそれを阻止しようとする孔雪笠たち。こちらは結構大掛かりな詐欺でバラエティもあるし、もっと盛り上がってくれると期待していたんですが、当てが外れました。
袁淳風は紫微星という集団を操って、悪事を働いています。彼は劣等感と恨みの塊でなんとか大物になりたいとあがいています。けど、彼は所詮ローカルアンチヒーロー・・・利用するのも取り巻くのも仇敵視するのもみんなそこらへんの親戚知人。スケールが小さすぎる。
権力を握っている大公子とやらに食らいつこうとして「国師」にしてやるといわれて大感激とかいくらなんでも時代遅れがすぎないか?
孔雪笠は町中の人たちが見守る前で袁淳風のからくりと悪事を暴き、射殺。けど、胡漢生や多くの人間を殺せと指示を出した大公子や祥城を食い物にしていた陳天官たちはそのまま。
陳天官の悪どさ、恐ろしさを十分にわかっているくせに「ちゃんと父母官の役目を果たさないとまた戻ってくるぞ」と脅しただけでおしまい。
袁淳風や陳天官たちの悪事の結果、相当に大勢が死んでいます。それぞれ恨みを飲んで死んでると思うんですけど、やっぱりツメが甘い。大もとを暴かないままにずるずる進んでいって、ドラマとしてこれでいいわけ?なんだかね~という感じ。
ラスト近くにやたらに誰かをかばって死ぬ話が多いのもドラマとしての工夫が足らない気がしてしまう一因でしょうか。
ドラマとしては、祥城の民衆たちが孔雪笠と連海萍の働きで啓蒙されるというところがメインなんでしょう。袁淳風一味が仕組んだからくりはすべて「科学的」に孔雪笠が暴露。迷信妖術に惑わされていた民衆が二度と騙されないぞ!と立ち上がる。
それはわかるんですが、とにかく最後までツメが甘いストーリ展開で、すっきりしないことおびただしい。
ラスト、祥城でのんびり過ごすつもりだった孔雪笠が友人の遺志を継いで革命を貫徹させるために連海萍とともに祥城を去っていくというのは終わり方としてはありなんですが、「君、やり残したことがいっぱいだろ」と突っ込みたくなる。
最後までコミカルな演出は放棄されず、喜劇と言えば喜劇。でも、だからと言って探案もの風の演出をするならそれはそれできちんとやってくれないと満足できないんですよね~
演 員 角色
张雨剑 飾 孔雪笠
梁 洁 飾 连海萍
吴崇轩 飾 方栋
马 栗 飾 胡萱萱
廖银玥 飾 小铃铛
导 演 赵浚凯
编 剧 赵修宾