江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

嫣語賦 その1

1~12集

 

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 「嫣語賦」と「尚食」のどっちを見るかというのは、私の趣味嗜好的にはある種究極の選択。両方を並行して見てるみなさんも多いようなんですが、私には無理。私が前のめりになってみたい!と思えるのが何もない状況なので、どっちか見てしまうか…という全く後ろ向きで視聴しております。

 こっちにしたのは「尚食」よりは「見たくない」要因が少なかったからですが、いろいろ早送りにしてやる~と思うところは少なくない💦

 

 主人公の秋嫣は婚礼のその場で新郎が血を吐いて死んでしまう。それを秋嫣のせいだと婚家の賀家からは殉葬を要求され、婚家を逃げ出す。しかし、面子だけを重んじる秋家の女主人老太太や一族、自分の縁談だけを心配する妹からはさっさと賀家に戻されようとする。殉葬の件を解消しようとあれこれ知恵を絞る秋嫣。生涯寺に籠れとなりますが、顔も見たことのない男のためにそんなことしたくもない秋嫣は、新郎の死の原因を探り始めます。

 ドラマとしては秋嫣のごたつく家庭劇がらみの恋愛話と探偵話の二本柱。

 迷子的には探偵話はともかく恋愛話の方がけたたましすぎて、しんどい。

 秋嫣の秋家の設定があまりにも「知否知否应是绿肥红瘦」と似すぎている。「知否知否应是绿肥红瘦」は2割くらいしか見てないんですが、キャラの設定はともかく家族構成とか似てる。


 秋嫣は女性差別に明確にNO!を突き付け、自らの道を自分で切り開こうとします。まずは自分の結婚相手は自分で決めると宣言。これが許される時代背景でも家庭状況でもない。最初の結婚でケチのついた秋嫣がいては迷惑と姉を殉葬に追いやろうとする妹、秋家の面子に傷がつくからさっさと大勢妻のいる年寄に嫁がせようとする老太太や親族・・・両親は大事にはしてくれても老太太に逆らえない。こちらの老太太は明蘭のところとはずいぶん違うようです。

 そういう家庭内四面楚歌の秋嫣には子どものころに出会った少年という「丘の上の王子様」がいる。

 ところが年を経て再会したその梁翊は朝廷の劈柴处を率いている。この劈柴处というのは朝廷の監察機構、つまり縣鏡司@琅琊榜とか監察院一処@慶余年的なものでしょうか。

 彼は彼で事件の捜査に乗り出し、秋嫣とぶつかるわけです。秋嫣は昔彼女を励まして扇をくれたのが梁翊だと気づいていますが、あまりにも冷淡な梁翊に失望。それと言い出せないままに扇を妹秋珉に与えてしまう。
 
 と、ここで、これから始まるすれ違い恋愛ドラマのドタバタが思いやられるw

 さらに秋嫣にはとにかく優しく彼女をフォローしてくれる従兄弟秦暄が現れる。

 

 秋嫣には喬欣、「琅琊榜」2作に連続して出ていました。そちらとはずいぶん違うキャラを演じています。

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 梁翊には徐正溪、この人、よく見かける割には最後までクリアしたドラマがない?「錦衣夜行」を見るつもりだったのに出てこないまま7年目?もう無理でしょうな~

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 秦暄は三生三世シリーズや「烈火如歌」などでいい位置の脇役キャラを演じていた劉芮麟、今回は男主2。私的には彼を見るのが一番の視聴モチベーション

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 事件の方はころころ転がって大ごとになりますが、無事解決。秋嫣は実家に戻りますが、どこまでも邪魔にされる彼女は今度は秋家で見つかった偽銀票の責めを負わされてしまいます。まあ、彼女自身が厄介ごとを引き付けるキャラではあります。

 その事件の真犯人を見つけ、結婚の自由を老太太から得ようとする秋嫣。これに梁翊や秦暄らもからんで事件の捜査と秋嫣自身の話が進みます。

 事件絡みの部分はそれなりに楽しく見てるんですが、このドラマを「御賜小件作」や「少女大人」と並べるのはどうかと思うのです。探案ものではあるんですが、このドラマの主人公は素人探偵、しかも特に知識や技能を持っているわけではない。何より違うのは彼女が探案に手を出すのは自分のためなんですよね。まだ3分の1くらいを見ただけなので、この先は変わってくるかもしれませんが・・・

 この調子で探案方面も女主中心に進むなら、これもやっぱり恋愛ドラマのくくりなんでしょうね。

 恋愛方面でも、ずっとあこがれていた梁翊に失望した秋嫣が今度は求愛してきた秦暄に乗り換えるとか・・・でも結局は梁翊とくっつくんでしょうなw

 という女主無双なドラマ展開のようです。

 

 武侠ドラマの新作でも出てきたら、さっさと乗り換える気満々というのが正直なところ。でも、どうしようもなく出来が悪いというわけではなく、事件も二つ解決したし、梁翊に遺恨のあるライバルみたいのが陰謀の匂いプンプンさせて登場してきたし、そこら辺の進展が見たくもある。ということで、これもまた「普通におもしろい」部類でしょうか。ほんと最近こればっかりw

 

 テレビに「慶余年」「成化十四年」「陳情令」「大秦賦」「大明風華」「上陽賦」・・・とリピしたくなるドラマがたくさん並んで実にめでたい今日この頃。そっちを眺めているだけでも十分満足できそうな中華ドラマ迷です。

 とはいえ、やっぱり新作見たい!!!