江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

説英雄誰是英雄 その1

1~10集

 

 これ、温瑞安の原作。ということはバリバリの武侠ドラマ?だとうれしいな~

 つい先日、冒頭を見て期待した割に、武侠ドラマ味が途中で薄味になってしまった「且試天下」などというのもあったばかり。温瑞安と聞いただけでテンション上がりまくりの武侠迷。

 10集まで見たたところです。主人公グループは2+1+1と言う感じでしょうか?もう一つ+1?

 

 まず師父の命令で金風細雨楼の蘇夢枕に届けよという箱を持って、山を下りてきた王小石。彼が初めての江湖で出会ったのが白愁飛という白衣の男。人懐っこい王小石、我が道を行くの白愁飛ですが、どちらも腕は立ち、いつの間にか意気投合。共に行動するようになります。
 さらに探す相手蘇夢枕の師妹という温柔、腕はともかく口が達者で小悪魔的性格。中の人杨超越は「将夜2」の天女。

 

 そして、ようやく会えた蘇夢枕。彼はいくつのも病気を抱え、薬が手放せない。この蘇夢枕が金風細雨楼の楼主の息子。早速二人は金風細雨楼のもめごとに巻こまれてしまいます。

 このドラマの世界では江湖を仕切っているのがこの金風細雨楼ともう一つ六分半堂という組織。六分半堂はスパイを使って金風細雨楼を壊滅させようと企んでいます。

 そんな中にぽっと放り込まれたのが王小石と白愁飛というわけ。早速六分半堂と手を組んでいる刑部の傅宗書の命で牢獄に放り込まれ、拷問されています。

 父の後を継いだ蘇夢枕によって解放はされたものの、金風細雨楼には行くなと言われ、六分半堂からの誘いを拒否したために武芸を生かす仕事にはつけず、困窮する二人。

 こうして共に窮地に追い込まれ、苦難を共にするうちに二人の関係は強まっていきます。が、ブロマンス風味は全く感じられないw

 いかにもきかんきなワンコ系の王小石@曾舜暉に対して、薄い顔系でやっぱりきかんきな白愁飛@劉寧宇の組み合わせは、ここまでで阿吽の呼吸で戦ったりできるまでになっています。

 

 この二人を気に入り、気骨や武芸などを見込んだ蘇夢枕は二人と義兄弟になります。
 義兄弟の結拝シーンって武侠ドラマでは結構見たはずなんですが、なんか最近あんまり見ないような?最近だと「陳情令」で見たのが最後?とはいえ、魏嬰と藍湛とか結拝したりしたら、その先話が進まなくなるw

 

 この3人の義兄弟というのはものすごく立場に差がある。蘇夢枕は父の跡を継いで江湖二大派閥の一つ金風細雨楼の楼主、後の二人は無名小輩・・・その上、金風細雨楼の一番高いところから風景を見たいといった白愁飛の願いをかなえるために彼を副楼主にしてしまう。これじゃ前からいるメンバーおもしろくないよな~と心配する視聴者。

 などという理屈を斟酌しているようなキャラはいないのが武侠ドラマ。

 

 王小石は世間ずれはしてないけど素直な性格のようですが、幼児期に生母を惨殺されたという過去がある、白愁飛も同様に家族を亡くし、実力でのし上がろうとしてきた。


 蘇夢枕は彼らより年上で誇り高く普通に「大物」で、官に対しても六分半堂に対しても一歩も引かない。だけど、見込んだポッと出のお兄ちゃん二人を義兄弟にするようなところがあって、度量が大きく、ちゃめっけと侠気が適当にまざっていて武侠迷的には大変好ましいキャラです。
 中の人は陳楚河。最近こういうポジションの役をよくしていますが、今回は特に好ましいです。

 

 曽舜暉と劉寧宇は、「終極筆記」でも共演して呉邪と黒眼鏡をしてたのですが、陳楚河も朱一龍が呉邪をした「重啓」で黒眼鏡してたのです。いや、それだけw



 彼と何かありそうな雷純が孟子義、六部半堂の雷損の養女。彼女が最後の+1?

 ともかく出てくるキャラがみな一筋縄でいかないし、当然ながら温瑞安味があってうれしい。

 王小石をおちょくってる妓楼の花魁朱小腰とか、首を痛めたとかでずっと下を向いたままの狄飛驚だの脇役も個性的で楽しい。

 これで最後までネバつかず、アクションたっぷりに楽しい武侠ドラマを見せてくれたら文句はないです。

 

 そして、このサンシン的なものを弾きながら、彼らの話に絡んでくる老人が気になってならない視聴者、登場場面もっとあるといいな~