31~36集
今週更新分。
闇落ちした白愁飛はタガが外れたように次々悪事に手を染め、今や蔡京の立派な走狗。
対して蔡京暗殺には失敗したものの傅宗書を排除した王小石は指名手配犯ではあっても、江湖に名の知れた小侠。
二人の明暗がくっきり分かれていく中、対照的な二組の結婚が描かれる。幸せいっぱいな王小石と温柔、蔡京にねだって雷純を妻にできることになったけど、うれしいのは白愁飛ひとりだけのこちらの結婚。だいたい・・・あんたほんとにうれしいか?
どうもこの白愁飛のあれこれを見てると、全部悪いことは他人のせい、世間のせいにしてるだけの拗ねた子どもに見えてくる。
彼が闇落ちした最大の理由は牢内で「王小石は死んだ」と告げられたことなんですよね。そこから一気に闇落ちして、権力欲むき出し、蘇夢枕への嫉妬むき出し、雷純への執着むき出しに動き出す。
外の世界との接点を作ってくれていた王小石がいないと、社会と協調して生きていけないということは本人も自覚している。自覚してりゃ自重すればいいじゃないかと思うのですが、自己顕示欲は強くても、自己肯定感は低い上に、それなりに腕も立つし頭も切れるんで悪い方にタガが外れてしまう。
そこで雷純を妻にして六分半堂を手に入れ、金風細雨楼も手に入れようと蘇夢枕を殺そうとする。彼は着々と「夢」を実現させて江湖は自分のものだと得意満面。
そこへ「王小石幸存」の知らせが来る。
王小石は師父のところで温柔と結婚式をあげ、幸せいっぱい。ところが、元十三と方応看が蔡京の命で、彼に敵対する劉安世や王小石たちの襲撃にやってくる。雪の降る凍りついた世界の中での武打シーンはなかなか。
雷純の仇を討ちに来た狄飛驚と王小石の合わせ技で方応看、あっさり退場。
このドラマの好感度の高いキャラと低いキャラが同時に退場ですか・・・何事も剥きつけに出してくるこのドラマの中で相手を思いやって嘘をつける貴重なキャラと自分のためにだけ世界は存在していると我欲むき出しのキャラを対比させた?
なんにしても滅茶苦茶寒そうでした・・・
彼は王小石にとっても父の仇だったそうですが、こういうことがほぼ説明だけの台詞で出てくるのは話数の関係でしょうね。
元十三との戦いで師父をなくし、それに責任を感じた温柔もまたどこへともなく姿を消す。
そして一人旅立とうとした王小石だったが、まだ江湖にし残したことがあると再び都へと戻ってくる。
都では劉安世や諸葛正我たちと共に蔡京に対抗する方策を考えていますが、すっかり大侠の雰囲気。
蔡京を皇帝の前で告発する証拠は手に入れ、次は蔡京に邪魔されないで皇帝の目に触れさせる方策が必要なのですが、この辺がクライマックスに来るんでしょうかね。
闇落ちした白愁飛とも再会、激高する王小石に対して白愁飛はやっぱり「ぼくが悪いんじゃないもん~」と泣き言を言ってるようにしか聞こえない。もうやり直しのきかないところまで来てしまってるからどうしようもないけど、彼はよい先達がいて素直についていけば、優れたナンバー2にはなれたんだろうにね~とは思う。でも、それじゃドラマにならないw
でも、闇落ちキャラ的には「逆水寒」の顧惜朝のどこまでも闇落ちしていってもなお報われない情けなさには及ばない気がする。今後に期待?
白愁飛との戦いで傷ついた蘇夢枕は跡形もなく姿を消し、無理やり白愁飛の妻にされた雷純もまた行方不明。温柔もどこに行ったか分からないし、残り2集しかないのに「再会エピソード」連発するんですかね?
曽舜暉の演技力に疑問の声も見かけますが、そんな風には思えない。それにドラマの展開と共に王小石の成長がきちんと描かれているところは悪くないんですよね。
その分、他のキャラ、特に温柔の存在感がうすいのが残念です。38集と短めなせいもあるんでしょうが、彼女、武侠ドラマのヒロインとしては相当にまともなキャラなんでもっと主体的に活躍させてほしかった。
とにかく後2集、どう結末付けてくるのか楽しみにしています。