江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

一念関山 その2

7~12集

 

 ワクワクドキドキがとまりません。楽しみがあるって生活が充実しますねw

 なんといってもアクションシーンが充実しているし、恋愛方面のドラマ、権力争いのドラマに、シリアス極まりない場面にもふいっと入ってくるコミカルなやり取りとかのバランスが絶妙で、脚本が絶品としか言えません。
 もちろん女主任如意の劉詩詩の圧倒的な存在感と何か楽し気に演じているように見える劉宇寧や方逸倫もいいし、六道堂のメンバーら武打担当キャラ以外の面々からも目を離せない感じです。

 

 今回は寧遠舟と任如意を中心にした話もちろん見せ場いっぱいでしたが、ちょっと視点を変えて楊盈を中心にしてみました。ということは、ストーリ紹介が暴走気味ですので、画像以下立ち入りはお好み次第でお願いします。

 

 

 さて、前回視聴分に続く6集です。寧遠舟と任如意は彼女が梧国の仇敵安国朱衣衛の左使だったことを周囲には隠し、梧帝を迎える旅に出発します。

 彼らが守る礼王は、実は公主楊盈。


 彼女は実に能天気というか、深く考えることもなく迎帝使に立候補してしまいます。彼女は自分が皇子でなく公主だということがばれてはいけないというくらいの危機感しかもっていなかったと思われますが、旅を続ける中でどんどん成長していきます。

 意地の悪い教師役明女史を追い出して、その代わりとなった如意からの教えだけではなく、道々で出会う庶民の様子や自分を守るために命をかける六道堂のメンバーらの様子からも多くを学んでいきます。

 その頂点が迎帝使襲撃でしょうか。楊盈には思いもよらなかった丹陽王の指示で行われたこの襲撃、迎帝使一行が殺害され、梧帝は安国から帰れず・・・となれば、丹陽王も初貴妃も望むところ。楊盈は一族の暗部を初めて覗きました。

 自分が置かれた立場や何を引き受けてしまったかに気づかされた彼女は、「礼王」としての自覚を育てていきます。

 

 このドラマ、劉詩詩の任如意の圧倒的な存在感はもちろんなんですが、この何藍逗が演じる楊盈がまたすばらしい。
 彼女が出ていた「虎鶴妖師録」は冒頭アニメの豚みたいな虎にげっそりしてそっ閉じしてしまったんですが、余裕ができたら覗いてみる気にさせられています。

 

 襲撃軍との闘いの場面は、もう最高でした。普段おチャラけている六道堂のメンバーがそれぞれの武器を手に圧倒的な強さを見せます。
 それでも大軍に押されて危ないとなったとき、身を隠していろと言われた楊盈と杜長史も武器を手に取ることになります。戦いの場になんか縁のなかった文官杜長史が鮮やかな弓の腕前を見せたのは公子のたしなみの一つだからとか・・・彼は文官の自分まで戦わなければならない現状を嘆きます。ただのひ弱な文官としか見えてなかった彼が実は老練で骨太な外交官でした。

 

 迎帝使の旅が進み、安国の領土に入ってきました。

 ここでは梧帝が戦いに負けたせいで苦難を強いられている庶民からの罵声と悪意に満ちた安国の申屠赤が彼らを待ち構えていました。

 そんなとき六道堂の銭昭が任如意が朱衣衛の人間だということを見抜きます。朱衣衛は仇と打ちかかる銭昭、孫朗に于十三までが加わった戦いは見ごたえ十分。傷ついて姿を消す任如意・・・ここで寧遠舟がさっさと助けに現れたりしないのがこのドラマらしい。

 ともかく寧遠舟は彼女を見つけ、命を救いますが、連れて戻ることはしない。颯爽と現れて庶民からリンチに遭いかけた礼王を助け、申屠赤をへこましたのは彼女自身の選択です。

 まあ何とか言いながら、寧遠舟は「子どもの件、引き受けてもいいよ」などと言い出しています。言ってしまえば、双方ともに海千山千の二人の恋模様がなんか可愛いのも悪くないです。

 

 この二人の話とは別に、安国朝廷では李同光と初貴妃の姪初月の縁談を安帝が決め、早速あんな男きらいという初月が高ぶっています。その上、初貴妃が好きなのは李同光で、こっちは私の嫌いな展開。しかし、この李同光、絶対腹の中で企んでいますなw

 

 そういう恋愛方面のエピソードだけではなく、梧国迎帝使を監視する朱衣衛の動き、両国の朝廷の動きなども描かれていきます。

 如意が恩人としたう昭節皇后の死の真相とかまだまだ隠されているところも多く、先への興味が薄くなることはありません。迎帝使一行の命がけの旅や安国に併合された旧梧国の庶民の苦難なんかを気遣ってもいないような捉われの梧帝の今後にも目が離せないし、命のリミット抱えたキャラ達の今後も気になるしと早く見たいところばかり。

 

 そういう風に思えるのは、主人公たちだけではないキャラ設計がしっかりしていることも一因ですが、武侠ドラマ長く見続けてきた迷子的には、「あ、これ、○○のオマージュ」と思われるところがいっぱいあるのも視聴意欲につながっています。

 

 例えば、六道堂のメンバーが使う武器、銭昭の使う重く大きな刀は楊過の玄鉄重剣を思い出させるし、孫朗のはもちろん血滴子だし、ボーガン使ってる于十三にはどうしても追命の匂いがするし、弟キャラ元禄はきっちりメカと情報分析のプロだし~と過去作や武侠小説になじんできた人間にはうれしくてたまらない造形です。楊盈が明女史から覚えが悪いと腕を針で刺されていたというエピソードにさえ「あ、還珠格格だ!」とうれしくなってしまう軽佻浮薄な自分がいるのです。

 

 その上、このドラマ音楽総監が私の好きな陳雪燃だし、たくさんある片頭曲や挿入歌を劉宇寧が歌ってるのはまあ当然としても、光良、張杰に任賢齋ことリッチー・レンまで歌ってるんですから、これもうれしくなってしまいます。

 

 また書きすぎてしまった・・・

 これから13集を見ますが、次の更新もきっとまた暴走しますなw