消失的她
昨日の「河辺的錯誤」の前に見てた朱一龍主演の映画です。
こちらも純ミスというよりサスペンス風味が強い心理劇のような感じです。
そもそもこの映画を見る気になったのは、主演が朱一龍だというだけでなく、脚本とプロデュースが陳思誠ということもあったのです。彼らの作品なら、まあ大外れはないだろうという見当です。
結論から言うと、その見当はまあ大外れしていませんでした。
冒頭、朱一龍の演じる何非は東南アジアのリゾートに妻の李木子と一緒に来ています。しかし、その妻が姿を消し、もう15日も帰ってこない、妻を探してくれと警察署で必死の形相で訴えています。しかし、警官たちからは相手にされず、途方に暮れています。
その彼が、朝目を覚ますとベッドの隣に見知らぬ女性が眠っていて、私はあなたの妻李木子、私を忘れたなんてあなたこそおかしいんじゃないの?と彼をなじります。
この見知らぬ妻は偽物だと主張しても、身分証もちゃんとしている、監視カメラに写ってもいる、スマホの中の画像にもちゃんと彼女と写っている等々、彼の主張は次々と否定され、彼は追いつめられていきます。
そんな時にであった腕利きの弁護士陳麦に助けを求め、彼女と共にいなくなった妻を探し、今いる妻の正体を探ろうとします。陳麦の手腕で、本物の妻と何非が写っている画像データと証人が見つかります。しかし、その証人も殺され、彼らも銃撃されます。
彼のビザの期限があと2日、あと1日とせまる中、何非が隠していた事実もあからさまになっていきます。何非は精神的にも追いつめられていきます。
一体、この李木子は何者なのか?実質、この映画が取り上げてる謎はこれだけです。
陳麦の小気味より謎解きぶりと、それでもどうやっても今の李木子が偽物だと証明できなくて精神を崩壊させていく何非が見どころでしょうか。
そして、ドラマは急速に終末へと向かっていきます。
これ以上、お話の続きを書くのは自粛しますが、テレビの2時間ドラマでもありそうな、あったようなテーマでした。個人的には、昨年見た演劇ロベール・トマ作の「罠」とネタ被ってるよな~と思ってました。
主演が朱一龍、「河辺的錯誤」とはまた違った役柄ですが、どちらも精神状態を心配したくなるキャラです。こちらは海辺のリゾートが舞台ですが、あんまり色黒ではなかったw
弁護士陳麦が倪妮、偽の李木子が文咏珊、本物の李木子が黄子琪。それぞれテキパキした姐御肌の弁護士、何非を翻弄するミステリアスな女性、何非を愛してしまったお嬢様とキャラが立っていています。
メインの男性キャラはもう一人、華人警官の鄭成がいますが、この3人の女性と何非の紡ぐ物語と言っていいと思います。
朱一龍の熱演は見所です。
1990年のソ連製の映画が元ネタだそうですが、内容的にはあまり新鮮味とか意外性とかが感じられないところをラストに向かって何非と視聴者を追い込んでいく作劇はやはり陳思誠ならではでしょうか?
で、ただ今ドラマ版「唐人街探案2」視聴中なのです。
演 員 角色
朱一龙 飾 何非
倪 妮 飾 陈麦(沈曼)
文咏珊 飾 假李木子
杜 江 飾 郑成
黄子琪 飾 真李木子
出品人 陈胜奇、李捷
制作人 钱重远
监 制 陈思诚
导 演 崔睿、刘翔
编 剧 陈思诚、顾舒怡、殷雄
摄 影 何山
美术设计 郑辰
动作指导 胡利峰
造型设计 郑辰
视觉特效 许明军、许彤晖