江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

休みの日には林志穎 その3

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異域之末路英雄 End Of The Road もしくは 孤軍Orphan Amy

一体どっちの題名がふつうなんでしょうねえ。レンタルで見つけたのは「トニー・レオンのエンド・オブ・ザ・ロード」だった。でも、英語タイトルはOphan Amyだった・・・中途半端な。
で、このDVD、先週の日曜日に見ました。いやあ、重いなあ。
舞台はタイ、台湾の軍隊が撤退していくんだけど、逃げ遅れたというか、見捨てられてしまった部隊の物語。歴史的背景が不勉強でいまひとつよくわかっていないんで、残念。また、お勉強することが増えた。
とにかくトニー・レオンこと梁朝偉といっしょにつかまっていた若い兵というか少年兵が林志穎の役。牢に迷い込んできた鶏を生で食べるほど餓えてる・・・はずなんだけど1993年作品だから、もう健康的で、おはだつやつやで、とてもそうは見えない。
で、やっと逃げ出してきた彼を気に入って「養子」にするのが呉孟達。それに語り手になっている生き残る少佐。この4人がそれぞれ主演ってところで、梁朝偉だけの映画とは言いにくい。まあ、だれだれのってついているときほどそんなもんです・・・金城武のスクール・デイズとかね。
で、この映画、林志穎の少年兵は話3分の2くらいのところで、戦闘中に殺される。それも、銃弾が貫通してどっと倒れる、やっと「義父」と認めさせたばかりの呉孟達がかけようろうとする、そこに爆弾がふってきて少年の死体は木っ端微塵に吹き飛ばされるというものすごい無残な死に方。その上、翌朝 戦いに敗れ、仲間の死体を集める兵士たちの中、呉孟達は、「息子」の肉片をざるに集めている・・・
そのあとも「遺影」という形で林志穎の姿は見られるわけですが、これがアイドルばりばりのころの笑顔そのもの・・・なのに、というか、だから、この後のストーリの悲惨さを募らせているんです・・・

この映画、戦争ってなんだ、生きるってなんだ、国ってなんだ、とせまってくる反戦映画なんですね。扱っているのは台湾の軍隊の話なんだけど、作ったのは香港?この翌年に林志穎は徴兵されているわけで、この映画のせいで余計にいじめられたりしたんじゃなかろうか、とまた10年もたって心配しているおばかな大姐です。