江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

007 慰めの報酬

007 慰めの報酬


 「K20」とどっちにしようかなあとか言ってて、結局友人に引っ張られてこちらも見てきました。
 前作の「007 カジノロワイヤル」の一時間後から始まる話ということですが、別にそれにこだわらなくてもいい作りです。
 まだ先行上映なんで、ネタばれしないように気は付けますが、いつものように気になる方はスルーをよろしく。

 スタート直後に、「敵」との追いかけっこがあるのは007の伝統的作りですが、今回もイタリアの街の屋根の上を追いかけっこしてます。でもなあ、中華な軽功とまでは言わないけど、「ヤマカシ」いや「K20」の金城武と比べても、遅い!重い!それをリアルというなら、リアルですけど・・・
 今回の007で、一番目を引いたのは、ヒロインがもはや「ボンドガール」ではなかったということです。ミニスカートで登場したけど、お色気シーンは皆無。お決まりのボンドとのベッドシーンもなし。さすがに、まったくなしではと思ったのか、別の女優とベッドインしてましたけど・・・
 ジェームズ・ボンドダニエル・クレイグ)は彼女の窮地を救ったつもりでも、実は彼女の復讐の邪魔をしていたというところから始まって、「女性は助けなくちゃ」というボンドの思い込みは一掃され、一人前のウォリアーとして共に戦いに臨むようになる。これまでもただのお飾りだった半裸のボンドガールからだんだんと戦うボンドガールに変わってきてたけど、ここにきて一気に方針転換が行われたようです。
 このヒロイン・カミーユオルガ・キュリレンコ)は、美人だけどボンドガール的色気皆無といってもいい。最後の対決でも、ボンドが一人、彼女が一人引き受けて、別々に戦い、きちんとやりとげる立派なウォリアーなんです。当たり前のことなんだけど、007というシリーズの中ではとっても新鮮でした。
 ボンドも、ただバタバタしてるだけでなくて、ジェームズ・ボンド個人としても目的意識を持って動いてる。これまでの007に愛着のある向きには、抵抗があるかもしれないけど、私には好ましかった。