三つまとめて行きます。
これは気に入りました。CGも十分満足できるのはもちろん、脚本がよくできている。楽しかった。
前作の西遊記之大閙天宮が「甄子丹が孫悟空」というだけが売りだった割には、「ドニーはどこだ?」という感じだったうえに、話にメリハリがなくて、なんか暗い孫悟空ものというイメージしか持てなかったのに対して、今回の映画はとにかくおもしろかった。
一応続編なので、前作から500年後、唐僧が五行山の下から悟空を解放して、西方取経の旅に出る。でも、その悟空は前回牛魔王だった郭冨城、500年も経つうちに、転生したらしいですw
猪八戒と沙悟浄も合流して、旅する途中に出会ったのが、巩俐の白骨精。この白骨夫人の妖艶さ、恐ろしさ、悲しさ・・・さすが巩俐としか言いようがありません。今までテレビや映画で何人もの女優さんの白骨夫人を見ましたが、こんなのは初めてです。正直、巩俐ってあんまり好みの女優というわけでもなかったんですが、今回はまいった。すごいわ。
唐僧は、馮紹峰なので、聶遠に続く肉体派玄奘かと思いましたが、どっちかというと天然な弱音キャラの方でした。今回、色んな意味で衣装やCGが上出来なのに、この唐僧の坊主頭だけは失敗だったねえ。髪の毛剃ってしまえばよかったのに、上手に特殊メイクでできるからとやった結果、なんか頭がてらてらしてしまった。惜しいなあ。
郭冨城の孫悟空、誰がやってるかよくわからなかった前回の反省をしたのか、少しは中の人が見える感じです。まあ、どんな衣装でも着こなしてしまうアーロンさんですから、サルの着ぐるみくらいなんということもないのかもw
八戒は小沈陽が本領発揮でコメディ部分担当。
やっぱりドラマも映画も脚本次第だわというのが私的感想文のまとめです。
西遊記之大閙天宮は、甄子丹・郭冨城に加えて、玉帝に周潤発、根暗な二郎神に何潤東、鉄扇公主に東方不敗な陳喬恩と豪華メンバーをそろえ、CGも頑張りましたというだけで終わってしまった感じなんです。アクションシーンに続くアクションシーンといえばそうなんですが、ここが見せ場というところを感じられなかったんです。しかも、私的には大いに期待してた甄子丹の孫悟空が顔はともかくドニーらしいアクションを見せてもらったと思えなかった。CGの使い過ぎで、別に誰でもいいんじゃないか?となってしまった気がしたんです。
それに比べて、今回は唐僧と弟子たちの会話のかみ合わないおもしろさ、慈悲深い聖僧なんだけど、どこか憎めないおちゃめな玄奘のキャラ。オレ様キャラなんだけど、唐僧が心配でたまらない悟空・・・とキャラがしっかり立って、地味な沙僧にいかにもな八戒を絶妙な組み合わせ。
相手役になる白骨精の巩俐の好演はもちろん、光の当たるところにいる唐僧一行の明るさと真逆の闇世界で蠢くうつくしくも不気味な白骨夫人と女妖たち。この二つの世界対比の妙。
アクション、コメディ、ホラーの要素がバランスよくちりばめられていて2時間強が短く感じられました。
うまく説明できないけど、でかい映画館で見たい映画でした。
巩俐 飾 白骨精
馮紹峰 飾 唐僧
羅仲謙 飾 沙僧
費翔 飾 雲海西国国王
導演 鄭保瑞
編劇 冉平 冉甲男 文寧
西遊記之大閙天宮
周潤発 飾 玉皇大帝
何潤東 飾 二郎神、楊戬
海一天 飾 菩提祖師
夏梓桐 飾 九尾狐、白如雪
陳慧琳 飾 観世音
導演 鄭保瑞
編劇 黄子桓、霍昕 、司徒錦源 、陳大利
西遊記之大聖帰来
監制 王虹、金大勇
導演・編劇 田暁鵬