江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

琅琊榜 しつこく拘る!

原作にはネット版と書籍版

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 さて、この前、唐辛子入りの落花生の話をしていて、琅琊榜でツアー計画中の藺晨が梅長蘇に「好きだったろ、買って帰ろう」と言った落花生が酔花生か辣花生だったかでひと汗かいちゃったんですが、ドラマと原作、こんな細かいところでも違ってるんですね~
 
 そういえば、ネットの琅琊榜原作と書籍では内容が変わっちゃってるところもあるんです。そんなことをTwitterでつぶやこうとしたんですが、中味が張り過ぎて・・・で、こっちにします。
 
 身の程知らずな迷子の琅琊榜、ネット版二つ、大陸版書籍、台湾版書籍の見比べ。
 
 私が一応全文を見たのはネット版その1と大陸版書籍。全文を比較する暇も能力もないので、始まりとお終いを中心に気の付いたところだけ。
 
 ネット版その1とその2はどこが違うか?
 まずその1はネットに発表された当時のまま作者のポチってね~とかしばらく更新できないからよろしく~とか、ミス教えてくれてありがと~みたいなもののそのまま入ってます。
 本文とは直接関係なくても、これ見てるのも楽しい。
 その2は、書籍になるときに削除したり整理したもので、14集改修版となっている通り、その1のスタート部分がバッサリなくなって、金陵に梅長蘇がやってくるところから始まっている。
 
 大陸版と台湾版の書籍の違いは、本の体裁と前書き、後書きのあるなしだけらしい。
 
 ということで、ネット版その1と大陸版書籍を比べりゃいいのね・・・万事雑駁な人間。
 
 以前の記事でも一部触れていますが、そもそも梅長蘇と蕭景睿、言豫津、謝弼がどう出会い、どんな旅をして来たかの部分がバッサリカットになってます。
 
 じゃあどんな内容がなくなってるかというと・・・
 
 まず、蕭景睿の失恋エピソード。お相手の美女雲飄蓼は実は衛崢をずっと待ち続け、やっと結婚したところ。傷心の景睿が、倒れたところを旧知の梅長蘇に助けられる。でも、招かれた屋敷の主人は姿を現さず、迎えに来た謝弼たちも一緒に至れり尽くせりのもてなしを受ける。皇帝の一族の彼らでさえ、めったに飲めない酒を惜しげもなく出したりして、謎めいた主の力を見せつけています。
 
 そして、蕭景睿が富商だと思っていたこの家の主の正体に、卓青遥と謝弼が気づく。「琅琊榜首、江左梅郎」
 じゃじゃ~~んと効果音が聞こえそうなと水戸黄門の印籠場面さながらの描写。
 
 屋敷を辞去した彼らと直接であった梅長蘇が、腹ペコの彼らを汚い店に連れていくと、そこにいたのは宗主を小蘇と呼ぶアウトローな店主。もちろん平凡なメニューながら味は抜群で、三人は貪り食ってます。
 このあたりの描写は古龍の作品でよく見かける気がします。
 
 梅長蘇につき従っている飛流は、そこにいる気配も感じさせず、呼ばれるといつの間にかそこにいる氷のような美少年。梅長蘇にだけ温かみのある表情を見せる。
 
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 その飛流をとにかく甘やかす梅長蘇。髪帯を見ては、飛流に似合うと買い与え、トラブルがあるたびに飛流は悪くない、あっちのおじさんが悪いと慰め、夜には子守歌歌ってやったりする・・・というところはほぼこのなくなった部分にあった気がします。
 
 
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 飛流が美少年なら、梅長蘇の美青年ぶりも繰り返し描写されています。それに、梅長蘇の博覧強記ぶり。地理だろうが、故事だろうが、武芸だろうが、江湖のうわさや人間とか・・・とにかくなんでも知っているw
 
 言豫津が皇后の甥という身分を大いに生かして、県令に護衛兵を出させたり、3人の若様がそれぞれに梅長蘇に魅かれていく様子がこのなくなった部分を見るとよくわかりますが、まあなくてもストーリ展開そのものには影響はないといえばないです。
 
 こういう場面が多いから、最初の分はBLって言われるのかもしれませんが、そっち方面には私は詳しくないので・・・
 
 後は、江左盟の宗主梅長蘇の合図で配下がすっと現れたり、手はずがいつの間にか整っていたりという場面もあります。
 
 江左盟を預かってる四人の長老が「生老病死」という名前だとか、如何にも武侠っぽいところがカットになってるんですねえ。
 
 金陵到着後、ドラマでは登場しなかった景寧公主との出会いがあります。これは、平民に恋した公主がお忍びで町に出てきているという話で、還珠格格とかの匂いがする。
 
 なくなってしまうと都合の悪いところは、後に挿入したりしてできたのがネット版その2や書籍版ということになるようです。
 
 ドラマには出てこない景寧公主も登場していますし、ドラマじゃ留守番の多い謝弼もたいがい景睿たちと一緒で三人で行動しています。
 
 でもこれだと、飛流の生い立ちを説明するところがなくなってしまったので、ずっと終わり近くになって聶鐸が兄の聶鋒に説明する形で登場しています。ただ、飛流を東嬴で見つけたのが梅長蘇から藺晨に変わっています。
 
 多分、他にもこういう微妙な改編はされているはずです。
 
 終わりの方になっての私の気付いた大きな違いは、ネット版その1には存在しなかった梁王が「蘇哲」を呼び出す場面が書籍には入っています。内容はほぼドラマ通り。ただし、夏江の告発はないので、彼が林殊だとは夢にも思わず、祁王に関わりがあったものだと考えていますから、凧揚げに連れて行ったとか、林殊は復活させないとか言う話はなし。
 
 
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 もっとも、戦場に出ていく前夜、皇帝への出陣の挨拶のとき、梅長蘇がもう口もきけないほど病状の進んだ梁王の耳元で何やらささやき、梁王が驚愕するという場面がネット版の最初からありました。后宮甄嬛伝でもヒロインがやってましたね、きっとあれですw
 
 その後の経過は一緒、でも書籍版にはその後もう1章が追加されています。
 
 そこは、読者が気になってたまらなかった「その後」がうかがえる内容になっています。
 
 霓凰と聶鐸の結婚は林殊からの手紙があったものの、式は挙げてなくても霓凰は林殊の妻という縛りがあって、難航します。皇帝となった景琰がさんざん悩み、聶鐸を直に呼び出したりした挙句に、ようやく結婚を認められた二人は林家の廟堂に詣でた後、東海へ向かう。その途中で琅琊山に立ち寄る。何があったのかは書かれていないけど、彼らを山の下まで送ってきたのは髪帯をしっかり手に握った黒衣の美少年だった・・・
 
 この髪帯、最初の方で買ってもらったものじゃないかと思うんですが、書籍版にはその買っている場面がなくなってる・・・私が探せないだけだろうか?ま、勝手にそういうことにしとこう。
 
 他にも初めは影も形もなかった夏江の妻と子らしき人物を言闕が処刑当日に見かける話が入ったりしています。
 
 初めにネット版に手を付けたときは「原作じゃ霓凰郡主がいなくなる」だったのが、艱難辛苦の末!書籍版も一応読んだ今は「ドラマじゃ、霓凰郡主がまだいる」というように意識が変化しています。
 
 琅琊榜は、やっぱり梅長蘇と蕭景琰、そして藺晨の三人の話だと思います。
 
 さあ、これでもう書くことないはず。後は郭京飛の!琅琊榜之風起長林を待つだけ!!
 この妖怪めいた悪キャラ感!もう最高ですわ~ワクワクして来たw
 
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 以上、Twitterではどうしてもまとめきれなかった分です。間違いご指摘を!