1~18集
人民的名義だの擇天記だのという予算たっぷりドラマの陰で、低予算のこのドラマがじわっと話題になっていたそうで・・・
料理のめっちゃ上手な方一勺という娘とその夫の物語。
何が話題かと言うと、ヒロインのかわいらしさもさることながら彼女の作る料理がとってもおいしそうだということ。
低予算ドラマの予算のほとんどは料理の材料になったんじゃないかということも聞こえてきて、どんな豪華な料理が!と思ったんですが、私の見るところそれほど高価な材料を使ってはいない感じ。売り物の料理ではなく、基本的には家庭料理なんで、材料もそんなに手に入りにくいものはないように見えるし、ものすごく手間はかけてるとは思うけど自分でも再現できないことはないかなあと思わせてくれる料理の手順。
そしてもう一つ、彼女を手料理をうまそうにむさぼる夫の沈勇たちの「好吃!!」な描写も、料理のおいしさを伝えています。
陽気で元気なヒロインのホームドラマに、探案成分入れて、、最期には宮廷の陰謀とかもからんでくるらしい明るくライトなコメディという感じ・・・
一つ一つのエピソードや描写はおもしろかったんですよね・・・
金持ちの「方家」の令嬢が知府大人の嫌われ者の不良息子との結婚話を嫌がり、自殺すると言い出し、困った父親は町でワンタンを売っていた方一勺を無理やり身代わりにする。それも困っているおじさんを助けるために家で料理をしてやろうとした一勺を殴って気絶させ、花嫁の輿に押し込んで、大金やるから代わりに嫁に行ってくれという乱暴さ。
それなのに、人がいいというのか、それなりに計算高いというのか、ま、いっか~と沈家の一人息子と婚礼を上げる。
それにこの沈勇、誘拐されそうになった一勺を暴漢から救ってるんですよね、彼は助けた相手が一勺だとは知らないけど。なので、自分はろくでなしだと投げやりな沈勇に、相公はそんな人じゃないと焚き付けまくる。
早速翌朝から「相公~」と結婚に乗り気でなかった沈勇を叱咤激励、料理を餌に見違えるように立派に育てていく。
沈勇の方も、ファザコンのあまりに悪ぶっていただけで、性根はさほど悪くないので、かわいい一勺に言葉と料理で持ち上げられ、だんだん夫婦としての愛情も育て、武芸にも学問にも師について励むようになる。
そして、一勺と二人して、父親の手助けをするということで、殺人事件や誘拐事件の解決に活躍を始める。
この彼女が、本当の方家の令嬢でないということは、沈勇も両親も気づいているんだけど、いい嫁だというのでおかまいなし。
縁談を嫌がって一勺を拉致した方家の令嬢が、最近次々に手柄を立てている沈勇を見て、なにやら惜しいことをした的な表情を見せています。
この話は、19集以後に出てくるんでしょう。
他にも、最初に彼女を襲ったのは誰で、何のためだったのか、とかいくつもの「謎」がそのままに18集クリア。
沈家の実に楽しそうな家庭生活の様子、一勺と沈勇のイチャイチャ新婚生活・・・こういうところは楽しく見られました。
でも、なんかひっかかる。
料理の手伝いをしようという沈勇に一勺が「相公は大事をなす人なんだから、こんなつまらないことは私がする」というあたりで、フリーズ。
「私作る人、ぼく食べる人」な設定だけでもひっかかるのに、なんて科白。このセリフがなけりゃもっと楽しく見られたのは確実。古装だと言っても、沈家では複数の妻を持つことは禁じられてる設定するくらいの気遣いはしてるのにね・・・
ただし一勺が料理をつまらない技と考えてはいないのは後の話からもわかるし、沈勇も軽視してるわけではない。一勺もただおとなしく夫に仕えるようなことはなくて、きちんと自己主張をしていくので、視聴終了できました。
こういうジェンダーバイアスで全編通されたら、どんなに料理がおいそうでも最後まで見られなかったと思います。
ヒロインは新人、他の主要メンバーも言われるとそういや三国で見たっけ、青雲志で見たっけという程度のおなじみ度。それでも話に聞いていたよりはずっと衣装やセットもしっかりしてるし、低予算で開き直って思い切ったことをしていた太子妃昇職記のようなぶっ飛び感はないです。
むしろふわふわ衣装のCG幻仙ものやらねばねば大奥ドラマに食傷気味の視聴者にとっては、かわいいプラス思考なヒロインのホームドラマがかえって新鮮に映ったという気もします。
そういや鄭爽と馬天宇の美人私房菜ってのもありましたが、ダイエットか何かで激やせした鄭爽のグルメドラマってなぁと、なんかモチベーション起こらずにそのまま。むしろもうすぐ始まる黄磊主演の中国版深夜食堂が気になる。この人、ほんとに料理うまいんですよね~そこを見たい。