第三季12集と劇場公開版合わせてクリア!
いやあ、こんな話になってくの~~と目の前でコロコロ話が展開して、え?そういう終わりかたするの?と終わったんですが、なんにも不満が残ってない。
第四季、作ってくれないと、このままじゃ終われないよ~と思うけど、ちゃんと話の結末はきれいについているところが、めっちゃムカついた青雲志とかとは違います。
しゃべりたい~~我慢できん~~ので、画像から下はネタバレ。
このドラマ、第一季はわりにストレートに怪奇ドラマ(ただし、あんまり怖くない)だったんですが、第二季は丸ごと第三季に向けての下ごしらえ。伏線は第一季から張り巡らされていて、そこへつながるんかい~~~と突っ込んだことも。もう幽霊退治とかのドラマではなく、結構雄大な幻仙もの的世界が広がってきました。ふわふわした幻仙ドラマよりずっと良作です。
第二季の一番初めのエピソードで登場し、そのまま謎のまま残されていた「母上さま」と呼ばれている、不気味な市松人形。
そう、この人形と「息子」の会話は日本語で行われているんです。たどたどしさはあるけど、けた外れに正確。「是」という字幕で「御意」と応えている、「息子」への言葉と敵である趙吏たちへの言葉には、しっかりとした区別があるとか、正確さに感心しました。
それだけでなく、このドラマの脚本は日本の歴史や文化にも一定の知識を持っているのがわかります。第一季の女雛は怪しげな力を持ったアイテム以上の扱いではなかったのですが、この市松人形は豊臣秀吉の復活をたくらむ養女豪姫の依り代という重要な位置づけ。さすがにこの人形の正体が豪姫だったのには、日本人視聴者迷子さん、びっくり。
いや、よく知ってるわ~と感心。
彼女が「息子」として手下にしているのが陰陽師土御門・・・
さすがに「丰臣残骸」が「豊臣秀吉の遺骸」とは想像だにできなかったw
この展開、日本のドラマだとしても不思議はないというか、ラノベやアニメにありそうです。
第三季には、この話と並行して、趙吏、夏冬青、九天玄女の三人の話が展開。現在だけでなく過去からのかかわりにも話が及びました。
とうとう夏冬青の秘密が明かされ、それに従って趙吏と九天玄女の抱えてきた秘密も明らかにされました。
上古の時代、冥界はまだなく、人間界と天女の住む崑崙が柱でつながれていた。人間界に「愛」という病ができ、天女までがそれに侵されたところから、崑崙と人間界は切り離されてしまった・・・という「そもそも」の部分も登場しましたが、冥界がどう生まれ、初めての人類の一人だった茶茶が冥王になって経緯とかその兄蚩尤のこととかはまだ説明が十分されていません。
仲間だと思ってきた二人が、思いもよらない秘密を持っていたことを知って激しく動揺する冬青。ま、当然です。君は蚩尤の入れ物、それもスペアとして誕生した、意識を持ってしまったのはバグだといわれ、好きだった小亜こそが天雷で彼の一家を殺した当事者だったとか知らされたら・・・
自殺を図った冬青は生きて戻ってくるが、蚩尤に体を乗っ取られていた。
豊臣秀吉復活陰謀と蚩尤復活の二つの話が同時に進み、12集で一応の決着がつきます。
ここで第三季終わり。蚩尤を復活させないために犠牲となったのは趙吏なのか冬青なのか?
第二季番外編はいったい何だったのか・・・
まだまだ謎は山のように残ってます。
劇場版となっているエピソードは民国時代を舞台にした趙吏の話なんですが、第一季のエピソードとも、夏冬青の「眼」ともつながっています。
第三季の結末をつけるのかと思ったら、そういうわけではなかった。うれしいような、残念なような。
振り返ると「自分は誰なのか」を問い続けたのは、孤児院で育ち死んだ人の姿を見続けてきた冬青だけではない。第一季に自信たっぷりに登場した趙吏は霊魂擺渡人になる前の記憶がなく、自分はいったい何だったのかがわからない。天女であった小亜は、崑崙に住む天女はすべて嫦娥とひとくくりにされ、「婭」と呼ばれる下級の天女だったが、自分を何者かにしたい」名前がほしいと努力し、九天玄女の名前を得ることができた。ところが、その彼女が今度は「婭」という名で冬青と結ばれたいと望んでいる。
山のように残っている謎だけでなく、彼らのこの後も気になってたまらない。
お願いだから、さっさと第四季作って~~という気分。
そして、全然腹は立っていない。青雲志じゃ怒髪天を衝いてたんですけどね。これが、脚本の力ですね。