1~38集
本来「古装劇専門」な人間なのですが、「嫌な相手と泣く泣く結婚」って話があっちでもこっちでも続くんでジャンルの違うドラマに引っ越し。
このドラマ、王凱が「琅琊榜」以前に主演したとは知っていたんですが、そのままにしてました。でも、実際に見てみたら、思ってた以上にできもいいし、おもしろい。しかも、「琅琊榜」、王凱ファンだけでなく、包青天シリーズ、「開封府」のファン、おまけに「放弃我,抓緊我」(邦題::記憶の森のシンデレラ)のファン、喬任梁のファンにもお薦めできるという一粒で何回もおいしい代物でした。
それにしても喬任梁が亡くなってから、もう2年以上たつんですね・・・
というような理由で、いつもは基本「読書感想文」なんですが、今回はお薦めの理由も並べてみますね。
まずは簡単にドラマの説明をすると、時代背景は一応民国時代となっていますが、まったく架空の民国の「徳城」という都市が舞台です。この徳城では次々とひどい事件が続き、それを捜査するのが徳城罪案调查処(略称:DBI)です。そのDBIを率いる探長が王凱演じる公孫澤、探員には考えるより先に飛び出していく展超、法医の雪莉たちがいる。そこへ、独立検察官という強力な権限を持つ包正が赴任してくる。おもしろくない公孫澤だが、次第に包正と協力関係を築き、次々起こる難事件に挑んでいく。
このキャラの名前見てもわかるように、ドラマは三侠五義をネタにとりこんでいます。包正、公孫澤、展超って、日本語でいう包拯、公孫策、展昭以上に中文ではそっくりな音です。
そして、起こる事件が大きく4つ。
最初が「鍘美案」ドラマの「開封府」でもおなじみの陳世美、秦暁蓮(秦香蓮)、韓琪らが登場します。出世のために妻子を捨てるという大筋は同じなんですが、そこから話が広がっています。
二番目が「烏盆案」包拯の元に黒い鉢に宿った幽霊が現れて・・・という有名な話です。骨董品をめぐる話になります。
三番目は「狸猫换子案」、さすがに「狸猫换太子案」ではないですね。これも「開封府」にありました。こちらは劣悪な医薬品を扱っていますが、包青天ものらしく裁判シーンが出てきます。
そして最後が「五鼠案」白玉堂たち五鼠が徳城に現れ、DBIの鼻先で大暴れします。ところが、その五鼠の背後には・・・で、さらに大事件が引き起こされます。
有名な包青天の話ですが、それぞれを元にして話を大きく膨らましています。そして、最後にはこの四つの事件を含むさらに大きな犯罪集団を率いる孔雀王が姿を現してくる・・・というのは、中華ミステリではおなじみの展開。
ただ、膨らまし方、宋代の物語を架空の「民国」時代にねじ込むスキルは高いと見ました。
で、琅琊榜迷にお薦めできる理由。
もちろん若くて細い五年前の王凱が見られるというんでもいいんですがw
王凱は琅琊榜の2年前に主演しているというだけでもお薦め理由になるかもしれません。でも、この王凱が演じる公孫澤ってキャラ、靖王蕭景琰の原型が見えるんですよね。琅琊榜のキャスティング、これ見てしたんじゃないかと思うくらい。
プライドが高く、探長としての能力も高いが生真面目で融通が利かない。まあワーカホリック気味というところ。豪邸に妹と同居していてるし、アスコットタイを愛用しているあたりは貴公子ムード。そこを突然割り込んできた包正におちょくられて、家にまで居座られ、ついには「包大娘」まで同居するようになってしまう。
妹と兄がいるが、兄の公孫亮は任務中に殉職、その仇を討とうと思い定めている。
新聞記者の妹薇薇安は展超と仲良し。兄と違って、人付き合いはうまい。公孫澤は法医の雪莉が好きなのに、はっきりしなくて妹たち周囲をイライラさせている。
探長として颯爽と部下を仕切る場面、包正には今一つかなわなくてプライド傷ついた表情、姿を消していた兄の仇が再び現れたときの激昂・・・公孫澤の表情や科白回しに靖王、ときどき明誠@偽装者も浮かんできてたまらんかったです。
終わりの方で出てくる呉天というキャラの配音は、李立宏@梁王でした。配音ほとんどの中、王凱は自分で声も担当しているので、「为什么不告诉我~」などというセリフが出てきたら、もう笑うしかないw
包青天の方も言うまでもなく、三侠五義のエピソードやキャラを持ってきています。「SCI謎案集」も同じだったんですが、あちらは(原作では)ほぼ名前だけだし、主人公は白玉堂と展昭です。こちらは、年齢的な関係でいうと普通の包青天ものより、少年包青天の方に近い。
そして、「放弃我,抓緊我」ですが、今回の白玉堂は喬任梁なんです。王凱と共演したドラマ「放弃我,抓緊我」は日本でも「記憶の森のシンデレラ」で出されています。この前にも共演してたんですね。ついでに、包正を演じている張鐸も投資家の莫凡の役で出てました。
個人的には、五鼠がもうちょっと活躍してもよかったんじゃないかと思いますが・・・
というようなファン目線のあれこれを別にしても、このドラマ、ミステリ部分も相当しっかり構築できてるし、公孫澤と包正と展超の関係とか彼らに関わる雪莉、薇薇安、そして敵か味方かわからない謎の女性夢飛とかの女性キャラとの関係もうざくならない程度でいい感じです。
架空とはいえ設定は「民国」なので、上海や横店で撮影したらしく外景は申し分なく「民国」。でも、男性主人公たちの服装では時代は無視されてる感じです。悪くはないですがw
アクションの方は展超の胡宇威がメインで頑張ってましたが、替身率が高かったかな?
ただね~ラストが「雪山飛狐」だったんですよね~悪いとは言わないけど、むっちゃ気になるw
とはいえ、すでに五年前の作品なので、もう第二季も存在しているようです。キャスト総とっかえ、しかも私の知らない人ばっかりなんで、あんまり見る気になれない。「雪山飛狐」のままでも、まあいいかw
なので、次は新しく出て来た「火王之破暁之戦」の様子見しつつ、靳東の「守衛者-浮出水面」ものぞいてみるかという予定。この「守衛者-浮出水面」って「開封府」の張徳林の斉奎と陳世美の王梓権が揃って出てるという面白みがあるんですけど、中身はどうかなあ?
演 員 角 色 配音
張 鐸 飾 包 正 陳浩
王 凯 飾 公孫泽 原音
胡宇威 飾 展 超 姜広涛
張 儷 飾 胡雪莉 邱秋
李欣汝 飾 夢 飛 白雪岑
彭 静 飾 薇薇安 唐小喜
苑琼丹 飾 宫 洁 馬暁骥
石文中 飾 孔雀王 范哲琛
呉東翰 飾 公孫亮 宝木中陽
王侃伟 飾 老 布 宝木中陽
恬 妞 飾 劉麗華 金雁
夏志卿 飾 龐 籍 呉凌雲
劉 牧 飾 陳世美 張磊
劉雨鑫 飾 秦暁蓮 李世栄
岳躍利 飾 劉 方 范哲琛
王澤宗 飾 韓 琪 楊默
王仁君 飾 楊 用 張杰
舒耀瑄 飾 季 老 商虹
高曙光 飾 趙 訓 范哲琛
喬任梁 飾 白玉堂 辺江
尹天照 飾 呉 天 李立宏
職員
出品人 :劉文武;馬潤生
総監制 :張子揚;田偉;周磊明
総策劇 :呉峥
導 演 :藍海瀚;林合隆;胡儲璽
編 劇 :呉峥
芸術指導:呉峥
美術設計:楊頡
動作指導:杜修斌