江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

山河令 その5

26~32集

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 ということで~次回更新はもう大結局になります。はやい!

 26~28集まではまだまだ前回更新分の続きで何かまったりとした雰囲気も残していましたが、29集になると一気に話が進み、息詰まるような展開になってきました。

 ということで、画像以下、中身に触れますので、立ち入りご用心でお願いします。

 

 話ずれますが、中華サイトうろうろしていたら、周子舒の張哲瀚は温客行の方がしたかったとか、龚俊はもともと蝎王にキャスティングされ、蝎王の李岱昆が温客行だったけど役が交換されたとか、どこまでほんとかね?という話がたくさん。「陳情令」でも肖戦はもともと薛洋にオーディションエントリーしてたとか聞きましたが、このドラマがらみでは茅子俊も出演を希望してたとか言う話も見かけましたっけ。
 
 なんでこれを思い出したかというと「恨君不似江楼月」に茅子俊が出てるんで、彼が周子舒だったらどうだったかな~と妄想してしまうからです。ま、余計なお世話w

 

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 改めて・・・

 

 四季山荘で周子舒、温客行、張成岭の三人が楽しい毎日をすごしている間、外の世界では趙敬が武庫を開いて武林に君臨しようと着々と陰謀を進めています。彼は鬼谷谷主の温客行を指名手配し、一同を率いて攻め込むつもり。

 温客行が鬼谷谷主と知った葉白衣は怒り心頭で四季山荘に乗り込んでくる。温客行はその前に黙って一人四季山荘を去ろうとする。けれど、葉白衣の前に立ちはだかったのは周子舒。ずっと彼には正体を隠してきた温客行ですが、周子舒はすでに察知していました。やっぱりね~
 周子舒は、温客行であるより先に幼い時に師弟となった甄衍だと彼をかばう。葉白衣は、温客行が二度と鬼谷に関わらないことを条件に去っていく。

 

 またまた話ずれますが、 この葉白衣の黄宥明、黄明のころから随分あちこちで見かけていますが、私が見た中では一番記憶に残るおいしい役だと思う。

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 でも、まだ温客行には周子舒には言えない過去がある。この過去というのが強烈なのですが、まだ全貌は出てない。絶対あの子犬・・・と自分の妄想にうろたえてる視聴者。

 

 周子舒のかつての部下で韓英が重傷を負って訪ねてきたのを皮切りに、四季山荘に隠遁しているわけにはいかなくなりました。

 忠実な韓英、中の人は「陳情令」で藍湛の脚を叩き折らせたあの温旭の汪融。今まで気づけなかった!

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 周子舒は晋王の元に連れ去られ、温客行と張成岭も離れ離れに。

 顧湘は曹蔚寧と共に彼の清風剣派にいたが、温客行の身分がばれていることを知る。そんなことを思っても見なかった曹蔚寧は顔面蒼白だが、それでもすべてを捨てて顧湘と共に生きることを選ぶ。いい男だ。

 晋王のところから捉えられた周子舒を救出した温客行は、両親の仇を討つために再び鬼谷に戻っていく。


 ということで、鬼谷を舞台にした大規模な戦闘シーン・・・のはずなんですが、なんかスケール小さいままに葉白衣との戦いに敗れた温客行崖落ち。周子舒も助けようとして一緒に崖落ち。沈慎の元に預けられていた張成岭が二人と対峙しているのが哀しい。


 崖落ちですから、当然周子舒は助けられていて、意識を回復した彼は温客行を探す。すぐに温客行は見つかってはいますが、死んだと思っている周子舒大荒れ。けど、そりゃ生きてるだろうと視聴者は思うw

 温客行の死で武林の頂点は俺のもの!とハイテンションな趙敬ですが、残り四集の天下ですなw

 その傍にいる張成岭の表情はすっかり大人びています。

 

 温客行はとにかく両親の仇を討つ覚悟。仇は趙敬と鬼谷の連中と、相打ちさせようと長く計略を進めてきている。そのスタートが冒頭の「瑠璃甲取り戻してこい」です。やっぱり両方潰す気でしたね。張成岭の一族は巻き添え食ったわけで、温客行には負い目がある。こういうところの伏線がしっかりしてるはよいことです。

 温客行と周子舒、周子舒と晋王、そしてやっと登場してきた七爺と周子舒、温客行と顧湘、張成岭と温客行とかの関係が細かく設定されていて、ドラマに深みを与えていると思います。

 反派の人間関係もしっかり構成されています。どうでもいいかもしれませんが、若いの集めてハーレム作っている趙敬が義子にして「蝎儿」と可愛がっている美形蝎王ですが、原作じゃ彼がハーレム形成してます。だいたいどこにも美形とも書いてないと思うw

 話ずれついでにこの趙敬の中の人、「三生三世十里桃花」の白浅の元婚約者桑籍とか「酔玲瓏」ですぐに退場した第五皇子なんかを演じてますが、この人もこの役でブレークしたらしい。

 

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 蝎王も彼なりに趙敬の行動や人格に疑いを持ち始めていて、こいついつ裏切る?という気分になってきました。

 

 ネタバレ嫌いとかいいながら、思い切りドラマの展開ぶちまけてしまってます。これでも、記事にする前に四分の一くらいカットしたのですよ💦

 この程度でおもしろさがなくなるようなやわなドラマでないという確信があってのことですが、さあどうでしょう?
 

恨君不似江楼月 その1

1~11集

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 次々出てくる中華なBL改編ドラマ。「鎮魂」「陳情令」のヒットの後、「商品価値」が上がったということなんでしょうか?次々と登場する耽改劇、これも制作が始まったのは2018年。今まで出てこなかったのが、突然出てきたというのは「墓王之王」と同じ。易柏辰、二連発w

 最近では「耽改」という言葉もすっかり目になじんでしまいました。耽美小説とか言われると真っ先に谷崎潤一郎とかが思い浮かぶ人間としては、耽美=BLというわけではないだろと苦笑もしておりますが、使いやすい表現ですな「耽改」w

 で、この「恨君不似江楼月」は民国期を舞台にした警察官と医者を主人公とする「耽改」っぽいドラマ。原作のないオリジナル脚本らしいので「耽改」とも言えないらしい。

 なので、「鎮魂」の前半とか「SCI謎案集」のような方向を期待したんですけど、ちょっと当てが外れたかもしれない。

 

 茅子俊が演じる主人公1の江月楼はアヘンに強い憎しみを抱く景城警察署の科長。アヘン密売に関わる事件になると暴走気味。

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 易柏辰の主人公2の陳余之は医者。おせっかいなまでに医者の使命を果たそうとしている。

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 ある夜、江月楼がアヘンの取引現場に乗り込んだところに、「たまたま」居合わせた陳余之を誤認逮捕。陳余之が拘束されている間に彼の13歳の妹可盈が誘拐され、香港に売り飛ばされてしまう。

 陳余之は妹を探して香港へ。江月楼も密売組織を追って密かに香港へ。

 

 そこで負傷した江月楼は「たまたま」逃げ込んだ先の娘楚然に助けられ、その楚然が治療を頼んだ医者が「たまたま」陳余之で、その上彼女のバイト先の喫茶店の客が「たまたま」密売組織のボスルーカスで・・・と、白けるほどの「たまたま」が積み重なった結果、ルーカスは銃撃戦で死亡。せっかくの高雄でもっとゆっくり美爺見たかったのに残念。

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 陳余之の可盈のことを聞いた江月楼は自責の念にかられ、彼女の救出に協力すると言い出す。

 

 アヘンのことも妹のこともこれといった成果が上がらないまま、舞台は再び景城へ。

 彼らに関わった楚然も景城へと移動。彼女の継母が無理やり決めた「結婚」が「たまたま」警察署の江月楼を敵視する金大成の妾になることだったとか、江月楼と陳余之の家が「たまたま」すぐ近くで、猫を知らないうちに共有してたとかまた「たまたま」連発しています。

 

 可盈は景城の有力者展君白の助力で発見され、景城へと戻ってきます。しかし、迎えに行った江月楼の目の前で車が爆破されてしまう。

 悲しみにくれる陳余之。江月楼に協力してアヘンを密売し、少女たちを誘拐している組織金馬堂に立ち向かうことを決める。

 そしてまた「たまたま」彼の医院に金馬堂の一人が来たことから、それを警察に連絡。彼は逮捕されるが・・・

 とまあ、事件も「たまたま」を連発しつつ、陳余之が罠にかけられて、警察に捉えられたところで11集。

 「鎮魂」で「たまたまなんかあり得ない」と趙雲瀾が言ってましたよね~w

 どうにも話が強引で、「たまたま」に頼り過ぎなのが気になる。「耽改」でもなんでもいいけど、大枠の展開がしっかりしてほしいと思う。

 

 主人公二人の関係も今のところ一方的に江月楼が好意を持っているだけ、それを彼の部下二人が揶揄してるとしか見えない。茅子俊もけっこうたくさん見てるんだけど、男主1というのはこれが初めて?よかったね~とそっち方向でも好奇心がありました。で、こういう走火入魔的な刑事という役が似合ってるかどうかですね~恋する男主ならお似合いだと思うけど。

 

 もう一人の主人公易柏辰は同時進行の「墓王之王」でも主演してますが、こちらの方が上手になってるとは素人目にも思う。でも、巻き込まれ被害者っぽいこの役が彼の持ち味とマッチしてるかどうか、現時点で私にはちょっと疑問。

 

 多分また「艮墨池」の陳雨成も「墓王之王」に次いで共演してます。同じような役回りが続くのは本人にとってどうなんでしょうねえ?違ったらごめん!ですがw

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 ただ、ここまで見た感じでは彼の役が一番面白みがありそうではあります。

 

 さらにヒロインの位置にある郭姝彤が演じる楚然、江月楼との「たまたま」な出会いが連続、これが他のドラマなら二人がいい関係に~となるんでしょうが、はて?

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 楚然に関わって一番印象的だったのは、江月楼の止血のために使った血まみれの布きれを捜査にきた警官に見とがめられた彼女が「不好意思~警官」とおなかを押さえると、男性警官がびっくりしてゴミ箱を投げ出して帰っていくというシーン。女性の生理をごく普通にストーリに取り入れているところには好感が持てました。

 

 まあとにかく陳余之と可盈は暴走する江月楼に巻き込まれた被害者という感じなんですよね。けど、エンディング見てると、可盈・・・?

 私的にはもっとミステリ方面がきっちりしてる方が好ましいんですけど、抗毒ドラマとかの方向でいくんでしょうか?警察内に内通者がいるとか、景城にはびこる黒組織とかいろいろ要素はあるんですが、頼むから楚然の親とか結婚相手がらみのネバネバ方向にはいかないでいただきたいものです。 
 
 タイトルの「恨君不似江楼月」というのは宋代の詩人呂本中の「采桑子」という詞文からとったとのこと。

 恨君不似江楼月 南北东西 南北东西 只有相随无别离
 恨君却似江楼月 暂满还亏 暂满还亏 待得团圆是几时

 主人公の名前が「江月楼」なので、絶対どっかで間違う!という極めてどうしようもない感想を持ちましたが、月に愛する者との別れの哀しさを託した詞はなかなか好みです。

山河令 その4

19~25集

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 超前点播とやらが始まりましたが、結局そんなに早くなったとは思えない。毎日1集ずつの代わりに一週間分4集がまとまって出るだけなんですよね。最後の最後で、大結局がちょっと早く見られるということではあります。まあ、何でもいいけど、あんまりややこしいことはしないでいただきたい。

 で、25集まで。

 そろそろドラマも佳境に入ってきて、主人公たちの過去やその親世代の動きなんかが明らかにされてきました。
 なので、ネタバレ~というのはあんまり私の趣味には合わないので、曖昧模糊モコとした文章になってしまいました。なら、書かなきゃいいじゃんと思うけど、書かずにはいられないブロガー気質💦

 それでも、一応この先ちらりと中身にも触れてます。

 

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 温客行が実は鬼谷の谷主であるというのは、原作ではもうとっくに周子舒も知ってますが、ドラマでは温客行が最後まで隠したいと思う相手が周子舒のようです。それでも、周子舒はそろそろ気づいてる。

 それより彼ら二人の因縁やこれまでのことが明らかにされ、これまで以上に深く互いを気遣うようになっています。

 で、やってきた四季山庄。張成岭も一緒です。

 三人がなにかまったりしている間、外界では五湖盟の盟主となった趙敬が毒蝎の首領を「蝎儿」と傍において寵愛、いや利用している。鬼谷の十大悪鬼からの裏切り者もいるので、温客行が鬼谷谷主というのも知られている。天下武庫を開くために鬼谷に隠されているという鍵を手に入れようと、再び武林をあげての鬼谷討伐が始まろうというところ。

 こういう状況が四季山荘の三人のところにも迫ってくるのがこの続きということでしょう。

 張成岭たちが刺客に襲われるシーンなど、アクションもなかなか。しかし、ちょこまか逃げ回る張成岭の動きが、凌波微歩で逃げまくる段譽@林志頴版天龍八部に見えて吹き出した。
 必死に戦う顧湘と曹蔚寧。助けに入る周子舒と温客行それぞれの殺陣にきっちり差別化がされているのが良い感じ。というか、温客行は扇を一閃するだけで、戦い終わらせてる・・・

 どうにも温客行が強すぎてですね~実はちらっとよからぬ疑惑を抱いてる武侠迷w

 

 温客行の隠されてきた過去が明らかになるとか、彼が血を吐いて倒れる、周子舒が七窍三秋釘のために発作を起こすとか始終理由を作っては、ハグしあう、手をつなぐ、抱きかかえるとそっち方面の妄想がはかどるような演出がいっぱい出てくるのに苦笑。
 制作サイド、いい根性してますw
 で、こういう根性、好きw

 全部読んではいないけど、どう見ても原作の表現より絶対いっぱいくっついてるw

 龍淵閣での穴に落っこちる場面も、ドラマは周子舒と温客行、葉白衣と張成岭の二組に分かれてしまうけど、原作では周子舒と張成岭、温客行と葉白衣に分かれるんですよね。ほんと、よ~やるw

 二人きりにはしないでそこに張成岭を同時に登場させるとかいろいろ工夫はしてるようですが、まあこれでよく審査通ったなと思う。

 

 顧湘と曹蔚寧の恋は、温客行の許しはもらったものの、これから一波乱あるのは確実でしょう。なかなかかわいいカップルなんですけどね~彼女にも暗い過去があるはず。

 というようなことで、残り3分の1弱。

 もう新しいキャラもあんまりでないだろうというところで、これまでに出たお馴染みのおじ様たちの顔ぶれ紹介。

 

梁家仁:全部で1分出たかどうかの守衛

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徐少強:全部で2分出たかどうかの畢長風

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沈保平:成岭を周子舒に託した老船頭の老李

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王 崗:傲崃子道長

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寇振海:丐幇の幇主黄鶴

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張双利:龍淵閣の庄主龍雀

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この顔ぶれ見ただけでも十分ドラマ見る個人的価値があったのです。

鎮魂 原作ざっと見 その2

鎮魂原作 番外篇四

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 世の中何が起こるかわからないw

 2年前に「鎮魂」の原作をざっと見して、あつかましくブログにアップしました。
 
 で、最近同じPriestの「山河令」」の原作「天涯客」も覗き始めたら、見つけた「鎮魂番外篇四」。「何よ、それ~ファンの二次創作じゃないの~」とか思ってたら、作者自身による番外篇でした。ドラマが出てすぐ、私が原作覗いてた頃にはもうあったらしい、探し方が悪かったのか💦

 びっくりしました!ということで、早速見に行きました。私の中文理解力では「読む」とは言えない。

 この番外篇四、これまで出されている三篇よりずっと長いし、時も本編が終わってからすぐのことだったのと違って6年後と随分立っています。

 蛇足ですが、「鎮魂」の原作はドラマとは相当に違う展開をします。科学者の林静が和尚だったり、大慶はほぼ猫の姿だったりします。でもその程度ではなく、そもそもの世界観が違うし、沈巍と趙雲瀾の関係がもっと深い。
 沈巍に一目ぼれした趙雲瀾が「好きだ、一緒に住もう」と迫っていくようで実は、一万年にわたって趙雲瀾こと崑崙を追い続けたきたのが沈巍。
 少年鬼王が崑崙を慕い続け、記憶を失って転生を続ける崑崙を斬魂使となって永く見続けてきて、ようやく二人が再び出会うときがきた・・・そういう設定で話が展開して、大甘ハピエンで終わったのが、小説版。

 なので、ドラマとは違ってみんな生きてます💦

 

 その6年後、特別調査処は蘇った神「崑崙」と聖化した「鬼王」との縁を結びたいと以前とは打って変わって大人気。そのあおりで特別調査処は特別調査局に昇格、居眠りしてる間に趙雲瀾は局長に昇進してしまいました。

 その特別調査局に新たに設置する支局の新人募集が行われるというそんな状況。

 趙雲瀾は沈巍にスマホで「紅包」を贈る方法を教えています。こちらの沈巍はスマホも持ってるし、車の運転もしますが、使いこなしてはいなかった模様。ドラマの影響ですかねw
 早速特別調査局の面々に紅包を出しまくる金銭感覚のない沈巍にあせる趙雲瀾とかいうのがオープニング。

 南海の様子がおかしいというので、趙雲瀾と沈巍が出かけていきます。

 そこで趙雲瀾は時を繰り返す気泡に飲み込まれ、沈巍に救出されます。

 で、戻ってこない二人をぼやく大慶たちを尻目に南海の休暇を楽しむ二人・・・なんですが、沈巍は「黒ばっかり着てないで、試してみろ」と趙雲瀾に無理やりど派手な柄パン着せられそうになって逃げ回って海に飛び込みかけてます。

 やっぱり大甘なエンディングでした。楽しそうでけっこうなことですw

 原作に興味がおありなら、ここでも読めます。
 しかし、この小説、改めてみると各章のタイトルがすごくない?

www.nitianxieshen.com

墓王之王 その1

1~16集

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 この海報が「陳情令」そっくりだということが話題ですが、2017年10月に制作が始まったドラマなので、もう4年近く塩漬けになっていたことになります。
 突然配信が始まったのですが、まあなんというか評判の悪いことと言ったら・・・

 武侠要素に盗墓要素をくっつけたと言うドラマの紹介にも、「刺客列伝」で出会った若い俳優さんたちにも公開を楽しみにできる理由はあったのです。

 ところが何が理由なのか、ずっと出てこなかった。

 出てきたと思ったら、悪評の嵐・・・何とも言いようがない。

 一口に言ってしまえば、なんでできたすぐに出せなかった、なんでこのタイミングで出して来た??につきます。

 とりあえず、見始めてしまった迷子さんとしては乗り掛かった舟。見ている人も少なそうなので、どんなドラマなのかを紹介だけはしようかなと思います。

 

 秦の始皇帝の墓を作り宝物を隠すことに尽力した駱武子はその手柄で墓王に封じられ、墓派を立ち上げた。その役割は皇帝家の墓を作り、守ること。駱武子は墓派を駱家の攻墓派と慕容家の守墓派に分け、子孫たちを互いに牽制させてきた。

 守墓派が守る谷子墓を攻め、破墓令を奪えば、墓王の位は攻墓派のものになるという決まり。

 そして1,000年が過ぎ、均衡を保ってきた両者の関係が揺らぎだす。

 そういう背景のもとに、攻墓派の駱時秋、桜満風の二人が、それぞれの相手役林水瑶、寒千落と共に、守墓派との争いに巻き込まれ、始皇帝の時代から隠されてきた秘密に迫るという話になります。

 これもちょうど半分を見たところですが、駱時秋は林水瑶と、桜満風は寒千落との恋愛関係が定まり、守墓派の守る墓に攻めていくというところ。

 守墓派の慕容顕が墓王なのですが、その息子慕容燁がまたごちゃごちゃと企んで、あれこれと駱時秋たちに絡んでくる。

 守墓派との争いに加えて、朝廷方面でも太子と公主がそれぞれに何やら企んでいる。

 これも原作にアニメのシリーズがあるそうなんですが、とにかく登場人物がばらばらと多いし、相互の関係が秘密めかしている部分も多くて、やっかいです。でも、寒千落の母子関係とか、子ども入れ替えただろ?とか見てると、やっぱりその通りとか割とお約束で進んでいく。

 駱時秋と林水瑶の出会いにしても、こんな身勝手でけたたましいのがなんで好きになるのかわからないレベル。せめて演員か配音かどちらかに演技力があればな~と哀しく見ていた。

 

 このドラマを注目した理由の一つが配役なのですが、男主1駱事秋が易柏辰、男主2桜満風が馬振桓というリアル仲良しコンビ。それに慕容燁が陳雨成、林水瑶の弟林雨琨に梁博文、太子が劉彤と「刺客列伝」のメンバーが揃いました。この配役はけっこう演員の持ち味にあってると思う。

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 というか易柏辰はちょっとコミカルな面も見せながら、武芸の方は攻墓派の代表に選ばれる達人という展昭を連想させる役、馬振桓はその師兄で恋愛やらなんやらあれこれ悩んでいる、陳雨成はやっぱり艮墨池キャラと「刺客列伝」そのままという気がしないでもない。もっとも劉彤の太子は子煜とは違って根性悪そうで第2季仲坤儀の雰囲気、梁博文はちょっととぼけた弟役で、刺客列伝2の蕭然とは違うキャラです。

 正直言って、「刺客列伝」でも彼らの演技がうまくてドラマにはまったというわけではないわけで、そっち方面で過剰に期待をしていたわけではないんですがねぇ💦

 彼らの名誉のために一言言っておくと、今の方がずっとうまいw

 女主?ノーコメントにさせてください💦 後、配音もね~

 

 ただ 配役全体を見ると、どうしてこんな配役をした?という中華サイトの書き込みにも一理あると思うしかないところもあるんですよね。出演者の主だったところが演劇を専門に学んだ経験がないようなので、そこも一つあるかとは思う。演劇学校出身がいい俳優とは限らないけどね~微妙。

 もう一つは、絶世の美男美女が行き来するアニメが先にあったってことでしょうか?

 アニメのファンの要求は高いと思う。

 思うに、長年隠されてきた秘宝とか何とかを求めて争うという話も珍しくはないし、男女二組のカップルが共に冒険に乗り出すというのも珍しくない。今のところ、特に「盗墓」というところが掘り下げられているわけではないけど、これからそっちに向かうのかもしれません。

 

 それに加えて、よく似た設定でドラマをスタートさせた「山河令」の出来がいい。比較されて勝てるポイントが見当たらない。後は演員個人の魅力ということになるというのは、ドラマとしては情けなくないか?

 

 というわけで、「何が作りたかったんだ?」「脚本が悪い」「演技力がない」「顔値が低い」「後期制作が中途半端」というような中華サイト上の悪評の嵐に「刺客組、そんなに顔値低くないでしょ?」とか「今はもっと上手だよ」とかくらいしか反論できないのがつらい💦

 残り半分、見違えるようなおもしろい展開とか、見事な後期制作とかを見せてくれるってことはないんでしょうね・・・

 それでも見続けるわけです。後宮ドラマとかならとっくに逃走していますが、冒険ドラマ系には耐久力があるのですよ。

 

 そうだ、易柏辰と言えば「恨君不似江楼月」ってのも出てきましたな~これもまたBLが元ネタとか言う話ですが、それよりこれも2,018年に制作開始してたようで、なんかいろいろ不安w

山河令 その3

13~18集

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 一日1集ずつ更新というのはやっぱり遅い。慣れと言うのか、中華ドラマは数集かためてみるのが当たり前になってるんで、めっちゃ「空腹感」の残る毎日。
 なんでも数集まとめて有料で・・・というのも始まるそうですが、かといってそんなに更新が早まるわけでもない。なんか制作サイドの仕掛けにまんまとはまってしまった気がしないでもない。

 

 さて、今回視聴分。

 五湖盟の高崇が山河令によって武林全体に鬼谷を攻撃するから集まれと招集をかけ、英雄大会が開かれる。それを遠見で見ている温客行と彼の思惑がこの場での殺し合いと知って引いてしまってる周子舒。

 しかし、この英雄大会は高崇が義弟趙敬によって裏切り者の汚名を着せられ、自害するという思いもよらぬ方向に発展。むやみに善人ぶって見せてる人物にロクなのはいないというのは江湖のお約束w
 彼らの殺し合いから張成岭を守ろうとする周子舒、彼らが危ないとなるとさっさと飛び出してくる温客行。

 

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 周子舒の命が短いことを見抜いた葉白衣と出会い、温客行は周子舒を助けるすべがないという事実に荒れています。この葉白衣、見かけは温客行たちと同じ年回りですが、実は彼らの師父の師父の世代だけど、年を取らない奇人。中の人は黄宥明。最近なんか根性の悪い反派とかばかり見た気がしますが、今回はやっぱりあまり根性はよくないけど、なかなか面白げな人物。

 温客行と周子舒の関係はぐっと近くなっています。それを和らげているのが張成岭とか葉白衣になります。彼らが一緒にいることで、場面にアクセントが入ったり、直接には描写されない二人の関係を妄想する機会を少なくしている気がします。

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 原作もほぼ半分見ましたが、原作に比べるとむしろドラマの方が二人が一緒にあれこれしている場面が多い気がする、始終手をつないだり、成岭を一緒に助けたりと、視聴者のご想像次第の演出がされているようです。

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 原作では、すれ違いざまに温客行が周子舒に口づけしていくとか、温客行の傍にいる顧湘たちには周子舒への恋愛感情を隠していないとか、ドラマでは出せないだろう描写が出てきます。でも、映像でこんな近い距離感での描写があるとまた腐方向での妄想が暴走するように仕組まれています。弾幕見てたら「これは男の見るもんじゃない、撤退~」とかあって笑ってしまいました。

 再度申し上げておくと、私は腐じゃないですが、BLに抵抗はない。ただし、BL設定でもないキャラをむやみにくっつけたり、演じている俳優たちまでそういう見方するのは論外というスタンス。

 じゃなんで原作まで覗くのかというと、規制するサイドと制作するサイドの知恵比べを見るのが楽しいからというもの好きw

 「山河令」はドラマも終わってないし、原作も最後まで行ってないんで、比較するというのは両方クリアしてからにしたいと思います。でも、だんだん展開に違いが出てきている感じ。


 とにかく、この二人の造形は原作通りだというのはわかったw

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 同じPriestの「鎮魂」原作だと、半分も来たら、というかかなり早い時期にそれなりの場面もあったし、趙雲瀾は「一緒に暮らそう」と沈巍に迫ってたんですが、こちらはかなりテンポがゆっくり。
 
 とにかく話は新しい段階に入ってきました。

 周子舒と温客行、張成岭それに葉白衣も一緒に龍淵閣へと向かっています。張成岭、周子舒に厳しく武芸を仕込まれ、急激に力を伸ばしてます。大々的なからくり屋敷となっている龍淵閣での大冒険の始まりというところ。

 五湖盟の盟主となった趙敬は蝎王を義子とし、彼が率いる四大殺手をも配下として、さらに天下を狙っている。高崇が持っていた三個の瑠璃甲は彼が死ぬときに木っ端みじんにしていますが、それは本物ではなかったとみんな思っているわけです。この趙敬、若いイケメンをたくさん義子にして周囲におき、ちょっとしたハーレムw

 

 山河令を見ていて、一番癇に障るのはとあるお菓子の宣伝。毎度おなじみの良品なんとかだと、せいぜい大きな名前がくっついてる商品とかが出てくるだけでしたが、それでも十分うざかった。それなのに今度は演員に、というかキャラに宣伝文句まで言わせるんですからね~それも決して一言や二言じゃなくて結構しつこい。逆に絶対買ってやるもんかって気にさせて、どうするんですかね?

 アクションシーンが遅くないかという指摘もあるようですが、武打星が主演というわけでもないんで、ストップモーションが多い、カット割りが多いのはしかたないかと思っています。それより集団での戦いでの陣の組み方とか、造形、場面の構成が結構好みです。

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 「玲瓏」も最後まで見終わったので、また何か新しいのを覗いてみようかな?

 
 

玲瓏 その4

31~40集(大結局)

 

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 前回視聴分でだいたいの玲瓏と元一周辺の話にケリがついていて、残り10集分も何をするんだと思ってました。

 待っていたのは、火屠辛と銀妆、烏縁に微生硯、銀妆、火屠辛という親世代の恋愛ドラマでした。予想通りというべきでしょう。


 だいたい最初から皇帝の元一にも神主の玲瓏も彼ら自身のキャラに奥行きがない。あるように見えるのは、玲瓏だと父と母の因縁やさらにその前の因縁からだし、元一は先祖や周囲の状況からなんで、彼ら自身はそれらに対してかなり客観的に対応している。二人の関係はほぼ順調に経過してるから、恋愛方面での盛り上がりも少ない。

 そっちが盛り上がったのは年長組の方でした。

 

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 主体的に物事を始めたのは、微生硯の方でドラマ全体を引っ張っていくのは彼の陰謀と銀妆への思いがけない純愛ということになります。

 そんな微生硯を振り回すのが「私は貴族」というのがステイタスの銀妆。彼女は火屠辛が好きなようなのに、あくまでも微生硯に嫁ぐと言い続ける。裏には兄を助けるとか、銀家を復興させるとかいろいろ理由はあるんですが、最後は兄の仇討ちということになりました。

 彼女は何度も火屠辛の方に行くチャンスはあったのですが、貴族なので平民なんて問題外だったんですかね?主体性のないお嬢様がブラック化したというよりもともと根性が悪かった気もします。かといって大悪人というわけでもないんですけどね~

 

 もっとも火屠辛の方にはひたすら彼を愛してるツンデレ烏縁がいるということもあります。

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 それに対して、出身が卑しくて没落貴族の娘を妻にして箔を付けようとしていた微生硯が、彼女の美貌に魂奪われていく様子がかわいい。かといって単なる厚かましい貴族に利用された被害者というわけでもなく、彼は彼なりの欲望を満たそうと銀妆でも朝廷の人間でもすべてを利用しまくります。

 でも、なんか最後に気の毒にしか思えない・・・

 決して、中の人が「三国機密」で嫌われ役のはずなのに「かわいい」と好感度の高かったキャラ満寵の屠楠だったからというわけではないです。

 余談ですが、この方、舞台「如夢之夢」で胡歌と共演してるんですね。映像がすべてではないけど、こうして舞台以外のところでも実力が認められていくのはいいですね。


 銀妆の兄銀霄にしても、そのほかの結構重要な登場人物と思われたキャラにしても、あっさり死んでしまうドラマでした。でも、死んだように見えて実はあんた生きてるよな?ってのもいるw


 ドラマのクライマックスの場面に玲瓏も元一も不在で、自ら犠牲になるのは火屠辛だし、大々的な戦闘シーンを展開するのは烏縁と本来の主人公二人に「主人公感」がない。
 かろうじて最後に二人が宿川のために神主を必要とされるところへ出ていくということで、これからこの二人が国を再興させていく話になるのかな~で終わりました。

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 というわけで、父と娘の物語?と見ていたけど、なんだ父の半生記だったのかということで見終わりました。

 玲瓏と元一の恋愛ドラマとか、朝廷権力闘争とか、ファンタジックな幻玄ドラマとかを期待して見始めるとちょっとなんか違うな~となってしまうかもしれません。

 父火屠辛と彼の周辺のドラマを楽しむドラマ、男主1袁弘、女主1蔡文静、男主2屠楠ということで一つよろしく!ですかねw


演 員     角 色   配音
赵今麦  飾  火屠玲珑   聂曦映
袁 弘  飾  火屠辛    陈浩
林 一  飾  元 一    钱文青
蔡文静  飾  银 妆    乔诗语
辛云来  飾  银 霄    杨天翔
陈雨锶  飾  乌 缘    杨婧
屠 楠  飾  微生砚    魏超
陈语安  飾  篱 砂    徐佳琦
曾 黎  飾  绯 天    赵熠彤
赵天宇  飾  梦 盏    苏尚卿
王 东  飾  佛 篆
张 帆  飾  烛 犀    商虹
张 琪  飾  乌 烟    刘琮
倪菘阳  飾  赤 方    凌振赫
汪小敏  飾  锦 儿
景如洋  飾  橘 浅
李峻贤  飾  骨 蚀    郭浩然
邓 凯  飾  铁 落    谷江山
过齐鸣  飾  大祭司    赵铭洲
谭晓凡  飾  夏 菱

職員
出品人   王一
制作人   张娜(总制片人)、蔡艺侬(总制片人)、夏汐苓(制片人)、贾文凤(制片人)
導 演   徐奕明(总)、施磊、卓威旭
編 劇   徐奕明、于秀婷、赵娟
美術設計 星汉(指导)
動作指導 李映辉(动作导演)
造型設計 陈顾方(顾问)、于璐璐(指导)、陈慧群(指导)
視覚特攻 白宇、吴哲(总监)