江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

大明風華 その1

1~15集

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 湯唯と朱亜文主演の明朝歴史もの。
 これ、初めはタイトルが「大明皇妃」とか「大明皇妃孫若微伝」とかになっていたし、なんかラブ史劇っぽいタイトルだし、後宮ドラマ?なら見ないぞ~と思っていたんです。

 実際に始まってみると、永楽帝朱棣が甥の建文帝を廃して帝位についた靖難之役から始まる朱家一族の「ホームドラマ」?そこに帝位をめぐる永楽帝の息子たちの思惑、それに永楽帝が溺愛する太子の息子で将来の宣徳帝朱瞻基と靖難之役で両親を殺された孫若微の恋、靖難之役の生き残りによる復讐劇に帝位を狙う陰謀となかなか賑やかな展開。

 蓮静竹衣著の「六朝紀事」という原作があるそうですが、テンポがいいし、会話と演技にメリハリとユーモアがある脚本が好ましいです。

 同じように帝位をめぐる争いを描いていても、「鶴唳華亭」とは全く違う展開。こちらは一応史実、それも血みどろの一族の争いとかかなり暗澹とした史実を扱っているのですが、現時点では楽しく見ていられます、

 ただ、これ、どうやら土木の変まで行くようで、あの話、うっとおしいよな~と今からちょっと腰が引けてしまってるのも事実なのです。そういやそれを描いてた劉詩詩と霍建華の「女医明妃伝」見てないわ・・・

 

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 配役は、孫若微にドラマでは初めて見る湯唯。両親を殺され、復讐と建文帝の復活を狙う一団と共に都に戻ってきたが、太孫朱瞻基と知り合ったところから話が始まります。彼女には、両親と共に死んだと思っていた妹がいる。復讐よりも多くの人の幸せを考えるようになってきた彼女。
 聡明ではっきりと自分の考えと主張を持ち、周りに流されない孫若微をきびきびとした演技で造形しています。

 

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 朱瞻基の朱亜文は、10年以上前になる張紀中制作の「兵聖」での孫武以来です。あの時26歳なのに老け役が似合うと思ったのですが、不思議なことに今度の朱瞻基の方が若々しく見えるんですよね。演技力っていうことでしょうか?
 圧倒的な権力者であり、自分には厳しくも甘い祖父でもある朱棣、争いを好まず永楽帝を恐れる父の朱高熾、その朱高熾が太子であることを喜ばないその弟二人、この朱家一族の中で太孫としての位置を満喫しているように見えます。

 永楽帝が朱瞻基の聡明さを愛して、彼のために父親の朱高熾を太子に据えたという逸話もあるそうで・・・ドラマではこういう感じになってます。

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 その永楽帝には、王学圻。太子朱高熾には梁冠華。永楽帝の次男漢王朱高煦は俞灏明、三男朱高燧には栾元晖、ついでに将来の正統帝には張藝興がキャスティングされてます。みなさん、肖像画に寄せたのか見事な眉毛メイクw

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 でも、一番ふいたのは、こちらの朱元璋。不細工な方の肖像画に合わせた特殊メイクらしい。CGかと思ったwww

 太子は太り過ぎで命のかかわるほどだったとかいう話ですが、梁冠華のこういう気弱で情けない、でも実はすべてを見てるというような役初めて見た気がします。何しろ、この人見ると自動的に狄仁杰思い出すのです。

 漢王の俞灝明、「那年花開月正圓」とも「九州海上牧雲記」とも全く別人。化けますね~今回もすごい眉毛で誰だか見分けつかないくらいw

 太子朱高熾の妻で朱瞻基の母張妍には呉越、皇后のいない永楽帝後宮の実質的ナンバー1で、覇気のない夫を叱咤激励してます。

 孫若微の妹で、太子父子に命を救われ、後宮の胡尚儀の養女として育った胡善祥に鄧家佳。彼女、「無証之罪」のしたたかなヒロインが印象的です。今回は実の姉妹で朱瞻基の取り合い・・・とかになったらいやだな~と思っているところ。

 ほかにも喬振宇、巴森、趙櫻子なんかのお馴染みの顔ぶれも見えてます。

 ストーリーは、現在帝位を狙う漢王の陰謀が徐々に明らかになり、朱瞻基の母は息子の后探しに精を出し、息子は反逆者の娘が好き、その妹は出世欲をあらわに太孫妃を狙っている・・・というところ。今回も作り笑いが不気味です。

 

 朱瞻基は、錦衣衛の飛魚服着て「黄大人」という名で錦衣衛をこき使ってます。この飛魚服、かっこいい。同時期に出てきた「錦衣之下」の飛魚服より派手さはないけど、豪華な感じがしてよいです。

 ここまでで全体の4分の1、二人の結婚までと皇帝と皇后時代がそれぞれ後4分の1、その後宣統帝死後の土木の変とかが残り4分の1なのかな~と見当付けているところです。それにしても正統帝の張藝興・・・この顔ぶれの中でどうがんばってるのかは気になりますな~