江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

少年游之一寸相思 その1

 1~12集

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 6月スタートの古装劇で、若手中心の配役ですが、ラブコメでもなければヒロイン無双の恋愛ドラマでもなさそうな感じです。その割には男女二人の海報がいっぱいw

 ここまで見た感じは、古龍とか金庸ではなくどこか梁羽生の武侠小説を思わせる展開です。たくさんの登場人物が出てきますが、派手な雰囲気を持ったキャラは見当たらず、みんな抑え気味ですがそれぞれ個性的です。

 

 まず配役から紹介しますが、見始めたときに顔見知りの俳優さんいないと二の足踏んでたんです。でも、公式とかチェックしてみたら、主役陣はけっこう知った人がいました。

 男主1の左卿辞には張耀。この人は私にはお初にお目にかかります状態。

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女主1の蘇雲落には張雅欽。

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この人「扶揺」の雅蘭珠の中の人なんですが最初全くわかりませんでした。それは、この本気の変装のせい。

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 この前見てた成化十四年でもありましたが、ひげを付けたら「男に化けてます。誰にも分りません~~」みたいなお約束の変装ではなくて、本気で化けてきています。女性がなのはわかるんですけどね~いや、メイクチームお見事。

 

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 男主2の殷長歌の鄭好、男主3の朱厭の石雲鵬の二人、実は九州海上牧雲記でそれぞれ少年時代の牧雲笙と穆如寒江を演じていました。少年時代と言っても小さな子どもではないので、そういわれるとあ~~って感じです。

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 他のキャストも全く知らない人ばかりではなかったのです。最近、ネタバレがいやで視聴前にあまり細かくチェック入れないのでこういうことが起こります。どっちがいいか悩ましいところです。

 おっと主役陣の後一人沈曼青の鄧郁立。この人も初めて。

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 ドラマは大盛国北境の靖安侯府で錦繍山河図が盗まれたという話から始まります。この山河図がただの美術品ではなく、国の防衛にかかわる図面だったために、これを取り戻さなければ国が危ないというとこになる。

 そのために山水渡という琅琊閣のように情報を集めている組織の文思淵は江湖から人を集め、山河図を外国に売ろうとしている取引の場所赤炎沙に送り込む。

 そのメンバーがまず武林正派を束ねる正陽宮の大師兄弟子沈曼青と殷長歌。本来朝廷のことにはかかわらないというのが正陽宮の立場だが、国がなくなれば武林もなくなるぞ~とか言われてその気になる。

 ついで山河図を盗み出すには盗みの達人がいると変装の名人でもある飛寇儿。そして、医者もいるだろうと方外谷の少主左卿辞が弟子の白陌を連れて仲間入り。ただし、この左卿辞、全く武功はなく、体は弱いという話(実は疑ってる視聴者w)この左卿辞、医術の腕も確かなら、町の人に溶け込んで情報を集めてきたりと大活躍。

 このメンバーに途中で朱厭がいつの間にか仲間入り。この彼も武術の腕がたちます。

 山河図を盗んだ段衍にやとわれた雪域三魔などといういかにもな敵方も現れ、なかなか楽しい画面になりました。

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 山河図を取り戻すというミッションに絡んで、左卿辞と飛寇儿こと蘇雲落の子ども時代の関わり、飛寇儿がこのミッションに加わった狙いなんかも徐々に出てきます。

 段衍が最期を迎え、次のエピソードへと話が進みます。朝廷では皇帝よりでかい顔をしている威寧侯がいて、皇帝はいなくてもいいよ~という扱いをされている。
 この朝廷を牛耳る勢力と北境を守る靖安侯とは対立しているわけで、こちらからの話も主人公たちに迫ってきます。

 靖安侯から本物の山河図を取り上げに来た皇帝の使いこと実は威寧侯の手下と靖安侯府一同との対立。そこで左卿辞の隠された身の上が明らかになります。

 そして、正陽宮では、試剣大会という腕比べが行われることになり、そこに続々と腕自慢たちが集まってきます。その中には、師父の命を救うために正陽宮にある「鶴尾白」と手に入れようという蘇雲落、彼女についてきた左卿辞、正陽宮の殷長歌とすっかりいいお友達の朱厭、雪域三魔の一人だった元鬼童子もいます。

 話そのものはお約束展開という予感もするのですが、この鬼童子が実は(自粛)だったりとかなかなか楽しい設定もあって、楽しく見ています。

 お約束展開が悪い、ダメだというわけでもなく、試剣大会にうさん臭い「武林の名士」たちが次々現れ、えらそうにしている奴ほど悪いこと企んでるとかの安定のお約束もそれはそれで大事だと思います。

 ところで、このドラマの情報機関山水渡ですが、情報のやり取りに使っているのがなんとこれ!鯉の口から取り出してます。
 

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 白鳩避けたのは評価しますが、鯉で大丈夫なんですかね~川でつながってないところはどうするんだ?

 そしてもう一つ、正陽宮のある場所はここ。あの琅琊閣のあった雁蕩山なんですよね~それだけでなんか盛り上がってしまう琅琊榜迷。

 

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 画面的には色調も地味な方だし、華麗な衣装や装飾品と言う感じではないんですが、造形は手堅いし、ロケにもきちんと行ってたり、アクションもいいとかいろいろ視覚的にうれしくなるような仕掛けとかも多くて、見ごたえがあります。

 突っ込みどころも結構あるんですが、総体としては梁羽生っぽい雰囲気がなくもない武侠ドラマとして楽しんでみているところです。