江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

安楽伝 その1

1~6集

 

 龔俊と迪麗熱巴主演の古装劇という程度の情報で視聴スタート。ほんと立て続けに出てきて困惑。

 こちらのドラマ、私が視聴している中では内容の深刻さに比べて、ストーリ展開が極めてライトというか軽やかな感じで見やすいです。

 

 女主の任安楽こと帝梓元と男主の韓燁の相当にこじれた恋愛がテーマの一つなんですが、私的には琅琊榜的復讐譚にも見えまして・・・あれやこれや突っ込み続けているうちに6集まで見てしまいました。ドラマ自体のテンポはよいし、起伏もあるので見るのにそんなに苦労するようなところはなかったです。

 

 そもそもこの舞台となる大靖国というのは帝家と韓家が共に築いた帝国でしたが、韓家が帝につき、帝家は重臣となっていました。ドラマスタートの十年前、突然嘉昌帝韓仲遠が帝家は反乱を企てたと一族を皆殺しにさせます。その時生き残ったのが、太子妃に定められていた娘の帝梓元。彼女は太子の懇願によって、山奥に追放され、生涯下山は許されないということになります。


 そして、十年が過ぎました。

 太子韓燁は自分の妃になるのは帝梓元だけと、ずっと便りと礼物を送り続けています。その太子が、海賊退治に港にやってきて、出会ったのが任安楽です。彼女は、韓燁を好き放題にいじり倒していますが、実は安楽寨という水軍を率いる親分。たちまちに太子がしようとした海賊を退治して、ご褒美に私を太子妃にしてとせまってきます。

 この任安楽が、帝梓元なのはもちろん。知らぬは太子ばかりなりでしょうか?

 安楽は、三万の水軍を朝廷に差し出すから、私を太子妃にしてと皇帝にも要求しますが、とりあえず大理寺の小卿になって太子とうまくいくかやってみることになります。

 このあたりを企んだのが、安楽自身と彼女をずっと陰から支援してきた洛銘西で、彼らはこれを皮切りに帝家一族を虐殺した人間たちに復讐をしようとしています。

 

 まず、まな板に載せられたのが古雲年と古斉善父子。父親の「忠義侯」という虎の威を借りて、人殺しも科挙の不正も人殺しも何でもやりたい放題だけど頭のキレがよくない古斉善が安楽たちの罠にかかり、太子に裁かれます。

 といっても、皇帝が死罪を流罪に免じてしまうなど前途は多難です。でも、まずは安楽の復讐の第一ステージをクリア。彼女たちは皇帝とは父子であってもあくまでも妃は帝梓元だけと縁談をことごとく拒否、奸臣たちを排除しようとする太子とか大理寺のもう一人の小卿黄輔などは清官であるとして、復讐の対象にはしていません。

 この事件がとりあえずカタづいたところで、今度は縁談断固拒否の太子に結婚が問題になってきました。太子の妹で軍を率いる将軍安寧公主とか皇帝の母太后とかも出てきたところ。

 今度は太子妃選びに帝梓元も加えるという太子懐柔案も出てきて、それならと身代わりに偽の帝梓元を安楽たちが準備するとかいうややこしい話が始まりそうです。

 全体としては、安楽の復讐譚、太子との恋愛譚をメインに、洛銘西や皇帝たちが関わっていく話だと見ました。そこに大理寺が加わり、探案もの要素もプラスでしょうか?現時点では洛銘西が一番腹の読めないキャラですね。

 

 が・・・

 このドラマ、なんか別のドラマを思わせる匂いが満ちていて、見ながら突っ込み続けてました。

 まず、ドラマ全体に「琅琊榜」味があるんですが、任安楽が梅長蘇なら太子韓燁は靖王景琰、最初から安楽の正体を知っている洛銘西は蒙大統領というところですが、位置的にはむしろ藺晨?というよりもっとこじれた位置にいる感じです。安楽とすっかり意気投合した安寧は、もともと帝梓元の親友ということで霓鳳郡主ですかね?疑い深い嘉昌帝韓仲遠はもちろん梁帝簫選ですし、謝玉や夏江のような政府高官の悪いのや、太子に同情的な皇帝側の大監とかもいる。まあ、女主目いっぱい元気なキャラなんで、そのあたりはまるで違います。

 

 キャラを見てみると、けっこうなじみのあるキャラと新人がうまく混ざっている感じです。
 でも、男主の龔俊の造形が、登場時点でどう見ても温客行@山河令に見える。安楽の方は赤い装束で「烈火如歌」の烈如歌、立ち位置的には「長歌行」の李長歌を思い出させる。ここで安楽が「いい男~」と韓燁にまとわりつくのは「山河令」の一場面を見てるようで、挙句の果てに韓燁に「任安楽!」と呼ばれて「初めて名前呼んでくれた、いい響きだわ~」とまとわりつくとかわざとやってるとしか思えない。

 韓燁のスタイルはいくつかのパタンがあるようですが、こういうブレークした前作にのっかろうっていうのはどうなんですかね~まあ、総導演は同じ成子瑜なんですけどね~「柳の下に二匹目の泥鰌はいない」とまた書いておこう💦



 ドラマ全体には勢いを感じますし、あまりじめっぽい雰囲気も感じられないところは私向きでしょうか?
 女主のけたたましいのは苦手なんですが、あきらかに「演技」で振り向くと別の顔を見せるので問題なく見ていられそうです。突っ込み続けるのもちょっと楽しいしw

 とりあえず、こちらも視聴継続ということで現在5本並走中。ますます忙しくなってきました。まずは大結局まで配信された「長風渡」見ちゃいたいと思います。