1~55集(大結局)
珍しく日本初放送で初めて見たドラマになります。
なんで見てなかったかと言うと「扶揺」と間違っていた、というか「扶揺」の誤植だと思ってた。同時期にこんなややこしいの並べるのが悪いw
途中で放送時間が「マジか?もう見なくていいの?」と言われてるような時間に変更になったりと私的にはずいぶんタイミングが悪かった気がするドラマなのですが、ドラマ自体にも脚本上の時間の配分とか編集とかに課題が山積してた気がします。
最初の5集ばかりで、路招揺が純朴な世間知らずの少女から大魔頭になってしまいました。
女主角の路招揺は世間から隔絶した山奥で祖父と二人暮らしてた天真爛漫な少女だった。彼女は、山奥の洞窟に監禁されていた魔王の子厲塵瀾が洛明軒たちに殺されようとするところを助け、山を下りてきたら訪ねて来いとかおいしいことを言っていた洛明軒がとんでもないウソつきで偽善者だということを知って、一気に「闇落ち」、万路門という大組織を作って門主として君臨。庶民からすると宗門と名乗る正派の方が迷惑極まりない暴力集団で、万路門に助けられてる。万路門が滅ぼされるべき邪派なのは、権力を振りかざしたい洛明軒たち正派の大物たちにとっての悪だからということです。
ここまでが一気に展開。そして、万路門は洛明軒に率いられた正派一同に攻められ、洛明軒を倒したものの路招揺が死んで、万鈞剣を手にした厲塵瀾が門主として万路門を率いるようになる。
とここまでが5集くらい?
このテンポで55集と思ってたら、そこからが長いというか迷走した感じ。
復活した路招揺が居合わせた琴芷嫣と二人で一人になっていたり、徳を積むことで「ポイントを稼ぐ」異次元の町栖止地とかおもしろい設定もありました。まあ、栖止地とか突っ込み過ぎると話がややこしくなるw
洛明軒を復活させるためには他人を殺すのも当たり前と言うその婚約者柳蘇若がしつこかったり、いかにも成人君子な琴千弦とか本音と建て前ばらばらの正派の面々、一癖ありすぎの万路門の面々それぞれのエピソードが相当に大きく取り上げられている。
路招揺に惚れたと迫ってくる大悪人姜武と厲塵瀾が路招揺を挟んで三角関係、でもここではネバネバするハウもなくほぼオレ様姜武の一人コメディ展開。
そうなんです、主人公カップルよりもむしろ脇のキャラの方が濃いくらいなんです。むしろ男主角の厲塵瀾の影が薄い。彼は何か全体的に受け身キャラなんですよね。主体的に動いて良くも悪くもことを起こすのは路招揺とか姜武、反派の洛明軒なんかで厲塵瀾から何かを始めることと言うのを見た記憶がない。あったとすると路招揺がいなくなった後の万路門を大魔頭組織から慈善団体みたいに変容させたところでしょうか。でも、その場面はなかったし・・・
洛明軒の悪だくみで、次々裏切り者が出たり、犠牲者が出たりした挙句に、厲塵瀾が力を爆発させて洛明軒を倒す。それから、心魔にとりこまれそうな厲塵瀾をどう救うかという話から、エンディングになっていきました。
その後の一同ということでしょうが、普通それだけで丸っと1集分使うかねw
アクセントのつけるところがそこでいいの?と言いたくなるところがいろいろありましたね~
話は、邪悪な正派と善良な魔王の子率いる門派との対決にその奥にいる悪意を持った魔的な存在との闘い、路招揺と厲塵瀾をはじめとした各種カップルのラブストーリーの二本柱でしょうか。世界観がつかみにくいので、ちょっとあっちこっちしてしまってますが、根っこは正邪の対決と愛情物語。
だから、もっとクライマックス盛り上げようと思えばできたと思うんですけどね~盛り上げた方がいい場面がわりに淡々としていた気がする。
ドラマそのものの設定は、悪くないんですよね。武侠ドラマではお約束といってもいい正義を振り回す邪悪な正派、秘められた力を持つ剣とか封印された魔王の子とか、超善人から生まれた超悪人とかなかなかおもしろい。出てくる主要なキャラは表向きとは違う「正体」を持っているのも楽しい。
でも、ドラマ見てて、私が一番気になったのはそこではないんですよね。実は、このドラマの路招揺と厲塵瀾の設定が気になった。これまでなら男女が逆じゃなかったんだろうかとか思うのです。例えば、封印されていた魔王の子・・・これが女媧の子孫だったりすると、「仙剣奇侠伝」系列になってきません?
それを救い出す路招揺の方が男主角だったら、気にもならなかったかもしれない受け身な厲塵瀾の立ち位置。
とか思うと私もジェンダーバイアスから逃れられていないなと反省。いかんな~
白鹿の路招揺と許凱の厲塵瀾が主人公なのですが、厲塵瀾はほぼ全編にわたって外傷か内傷を負っている。苦悩してるかラブラブモードになってるかの場面が多くて、せっかくの許凱が生かしきれてない。もっと絶大な力をもった魔王の子らしく活躍させてほしかったと思う。路招揺は純朴な世間知らずから大魔頭、蘇って厲塵瀾への復讐心に燃え、やがて手のひら返してラブラブモードと次々表情を変えていきますが、わりに一本調子なのが惜しい。
どこかやっぱりアクセントの置き方がおかしいんですよね~
代旭の姜武とか反派でもなく味方でもない中途半端な位置にいるんですが、強い印象を残しています。当初、路招揺に振り回されてた肖燕の琴芷嫣も、経験を積んで見事に大成していって好印象。中の人、「民国奇探」の白幼寧よりずっと印象良かったです。
なんにしても、どうもこの二人の方の主役感が強いw
琴千弦の李子峰、また他人に振り回される役なのかと思ってしまった。だって、「慶余年」も「媚者無彊」もそんな感じだった気がする。彼の位置もなんだかあいまいだったような感じ。ぶっちゃけ琴千弦より姜武の方がいろいろ役に立ちそうだ・・・
配役も悪くないし、キャラにもずいぶんユニークな濃いキャラがいるのに、もっとうまく全体を盛り上げるような編集ができなかったのかとそちらに気が行ってしまったというのがとにかく残念。
文句言いながらも、最後まで見終わりましたが、結論。やっぱり私には毎日1集ずつとか毎週1回の放送とかは性に合ってない。どっとまとめて、好きな時に一気見する方がストレスなくていいわ~
演 員 角 色 配 音
白 鹿 飾 路招摇 乔诗语
许 凯 飾 厉尘澜 杨天翔
代 旭 飾 姜 武 代 旭
肖 燕 飾 琴芷嫣 李诗萌
刘冠翔 飾 洛明轩 魏 超
米 露 飾 柳苏若 杨 婧
李子峰 飾 琴千弦 彭 尧
向 昊 飾 顾晗光 刘思岑
杨 泽 飾 柳沧岭 谷江山
丁 野 飾 司马容 齐斯伽
张 鑫 飾 路十七 李雪娇
尹雨航 飾 林子豫 刘 晴
于 潼 飾 沈千锦 唐小喜
叶思伟 飾 锦绣公子 凌振赫
刘钰瑾 飾 月 珠 张碧玉
傅 迦 飾 袁 桀 张 赫
洪剑涛 飾 招姥爷 洪剑涛
武 麟 飾 阿 大 杨凯祺
職員
制作人 阮杰、刘璐、黄艳红
原 著 九鹭非香
導 演 郑伟文
編 劇 杨千紫、九鹭非香
美術設計 林韦深
動作指導 李磊
造形設計 陈顾方
服装設計 张新乔