江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

長風渡 その4

31~40集(大結局)

 

 見終わりました。なかなかおもしろかったです。白敬亭の顧九思の韋小寶も顔負けの出世ドラマと見てもよし、柳玉茹との夫婦愛の話と見ても、顧家や范家、周家の親子関係メインの家庭劇と見ても、王朝交代期の政治劇として見ることもできるし、洛子商の復讐劇としても見ることもできて、まあなんというか盛りだくさんなドラマでした。

 どうにもアンバランスな部分も感じるし、ストーリ展開が早すぎて「え?もう黄河改修しちゃったの?」的な部分もありましたが、ま、いいか~と結構満足して視聴終了です。

 

 朝廷の役人となった顧九思達は、たちまち権力闘争に巻き込まれます。というか顧九思が台風の目?
 
 范軒に帝位を譲った前帝の皇后と公主が顧九思を駙馬にしようと狙い、拒絶されると今度は柳玉茹に目をつけて嫌がらせのし放題。ついには顧九思が太后を殺そうとしたと誣告、皇帝に彼を殺すように強要してきます。柳玉茹は、顧九思を救うために身代わりに死に、顧九思は黄河改修のために永州へと左遷されていきます。

 

 で、三年。
 皇帝范軒は朝廷の威信を名目に無理難題を押し付けてくる太后に、同じ理由で有無を言わさず公主を隣国に和親公主として送り出してしまい、ちょっとすっきり。
 その間に、朝廷に食い込んだ洛子商が、自分の勢力を拡大しています。

 永州で治水工事に取り組んでいた顧九思ですが・・・「天下長河」のマネしてるよな~としか思えず💦で、やっぱり申し訳程度w
 それでも、うまく工事をできたと都に呼び戻されます。

 

 何しろ皇帝は彼こそは将来の国を支える人材とお気に入りなのです。

 死んだはずの柳玉茹も皇帝の配慮で、名を変えて生き延びていてちゃんと再会。

 実はずっと治水工事を資金面で援助してきた「玉娘子」というのが彼女なのですが、ずっと妻は死んだと悲嘆に暮れていた顧九思、もっと怒っていいと思うよw

 

 ここから再び、都に戻っての話となります。

 早速に左丞相というとんでもない高官に任じられた顧九思ですが、本人は当然という顔してますが、いくらなんでも若すぎるよな~と突っ込む。

 

 一方で悠州に行かされていた太子は何一つ学ぶこともせず、遊び放題。

 皇帝范軒とは「兄弟」の将軍周高朗は、ずばり范玉は太子の器ではない、廃嫡すべきと主張して、皇帝と対立。太子や彼をとりこんだ洛子商から目の敵にされます。顧九思達も次々と命を狙われ、緊張感マックス。

 

 そんな中で皇帝がなくなり、勝手に都に戻ってきた太子范玉が即位。スタート時点から暗君そのもの、洛子商は本性剥きだして帝位簒奪に動き出す。彼が顧九思に向ける悪意の理由もようやく明らかになります。

 

 顧九思は命がけで周高朗を助け、都を奪い返し、范玉を救出しようとします。

 実は皇帝范軒は、太子を廃嫡し、周高朗に譲位するという遺勅を残していたわけですが・・・

 

 このドラマ、親子関係、夫婦関係・男女関係の他に、義兄弟のつながりというのも重要なポイント。范軒と周高朗など、とってもいいCP感です。顧九思は、周高朗の息子周燁、葉世安、沈明と義兄弟の契りを結んでいますが、冒頭の徉州のぐうたら息子時代の遊び仲間楊文昌と陳尋もよい仲間でした。柳玉茹、葉韵、秦婉之らの女性陣の結びつきもよい感じです。

 もっとも最後に出てきた三つの父子関係、どれもあまり良好とは言えない。范父子はこじれまくり、周父子は信頼をようやく築き、そしてもう一組・・・私としてはこういう愁嘆場はあまり見たいと思わなかったりするのです。

 よくある家庭劇や後宮劇では女性同士の関係が難しいという設定が多いと思います。ここでは、冒頭の柳玉茹の家庭の惨憺たる状況を除くとわりに女性間の関係は悪くない。柳玉茹と顧家の母江柔の関係は義理の母子というより江湖の女侠同士みたいだし、反派のようで時によって柳玉茹たちを助ける西鳳にしても、過酷な経験をした葉韵、軍を率いる秦婉之にしても、確固とした自分を持ち、くどくど恨みごといってる暇があったら前に進もうとしているところが私好み。

 

 さらに五年後、周燁は皇帝、顧九思は左相、葉世安は右相となって大夏国を支え、柳玉茹は大富豪になり儲けた金で孤児や貧民のための施設を作り、それぞれの場で活躍。顧九思と柳玉茹を初めそれぞれ家庭的にも大団円と、きれいにまとめられて終わりました。

 ちょっときれいにまとめ過ぎって気もしないでもないですが💦

 

 全部で40集あるし、登場人物が多いので、とっ散らかってしまうのではとも心配しました。幸いなことに、主人公CP以外の話もちゃんとありましたが、散漫なドラマ展開という感じにならなかったと思います。

 

 顧九思という男主の成長記としてもおもしろく見られましたが、ちょっと出来すぎですなwもともと資質は高かったとはいえ、なんというか周りが寄ってたかって彼を育て上げちゃった?

 

 反派の洛子商にはもっとしっかりした悪いキャラを期待してんですが、ちょっとイメージ違いました。それを良しとするか、もっと「人渣反派」な方がいいな~と思うかは個人の好みですが、劉学義ならとんでもなく美形でとんでもなく悪辣なキャラを見せてくれると思うんですけどね~

 期待を裏切られたのは、顧九思の父顧朗華が死んだと伝えられたまま戻ってこなかったこと。そう思うのは私だけではないようですが、原作では葉世安に助けられてるとか・・・私的には沙溢の顧パパをもう一度見たかったのですが、まさか見落とした?


演 員     角 色

白敬亭  飾  顾九思
宋 轶  飾  柳玉茹
刘学义  飾  洛子商
张昊唯  飾  叶世安
张 睿  飾  周烨
赵子琪  飾  江柔
沙 溢  飾  顾朗华
胡 可  飾  张月儿
张绍刚  飾  王善泉
张晞临  飾  柳宣
张棪琰  飾  苏婉
何晟铭  飾  江河
丁勇岱  飾  李繇
孔 琳  飾  太后
吴 冕  飾  叶老太太
何中华  飾  范轩
章呈赫  飾  周高朗
王 策  飾  梁王
程 梓  飾  云裳公主
张维娜  飾  叶韵
李欣泽  飾  沈明
艾 米  飾  印红
李小胖  飾  木楠
赵圆瑗  飾  秦婉之
聂子皓  飾  陈寻
郭昊钧  飾  杨文昌
邓 凯  飾  王荣
王瑞子  飾  西凤
赵奂然  飾  范玉


出品人    龚宇、李行健
制作人    杨蓓、李行健
监 制    王晓晖
原 著    墨书白
导 演    尹涛
编 剧    白锦锦、席如远、沈念青
艺术指导    尹涛
美术设计    刘承益
动作指导    石占杰、尹济元
造型设计    韩广仁
服装设计    刘海燕