42~53集
さくっと12集。仁宗が大人になったところで一区切り。
死期を悟った真宗の懊悩、それに付け込む重臣たち、趙受益や子ども世代の話と続いて、真宗の死、その死後の朝廷の権力争いと劇的な展開が続く中、その渦中での劉娥の姿が描かれています。
やっぱりこのドラマ何かふわっとした部分と、きわめてシビアな部分が混とんとしていて、宮廷劇でも政治劇でも男女の情愛、親子の情愛の話でもあり、そのどれとも言い切れない不思議な感じがします。
真宗が、彼の死後の権力を手にしようとした丁謂や王欽若の讒言を真に受けて、冦准を左遷したり、彼らの口車にのって泰山に行って封禅を行うと出発してしまいます。このあたりでは、死を間近にした真宗の心理が細かく描写されています。その一方で、彼の体を案じる劉娥や受益、家臣たちの様子も丁寧に描かれています。こういうところに好感をもってるんですが、めちゃくちゃ評価低いんですよね、このドラマ。
あちこちを細かく描くということは、全体が散漫になってしまうということと裏表でもありますからね~
劉娥たちが案じたように真宗は泰山から生きて戻らなかった。真宗の死の場面って、病死だったり、毒殺されたりとかいろいろ見てきましたが、今度のは病死というか自然死?だけどね~なんか「紅楼夢」ドラマのラストで賈宝玉が姿を消すエピソードとダブって見えてしまったのは、私だけでしょうか?
特にファンタジックな設定はされてないのに、なぜかそういう雰囲気なんです。
けど、ここから始まる重臣たちと劉娥たちの皇帝の死後の話はシビアそのもの。皇帝に随行していた重臣たちのやりとりを聞いてると、魚の塩漬けを詰め込んだりはしないだろうね・・・とか一人突っ込む。
ここからのポイントは二つあって、まずは太子受益の皇位。いかにも幼い。そこで真宗の兄冀王を帝位に据えようとするその王妃の父曹鑒たち。
次に受益が皇帝になると決まっても、補佐は誰がするのか?真宗の意向の通り劉娥の垂簾とするのか?
ここで、重臣たちが皇族や重臣同士の姻戚関係やら利害関係であっちで手を組み、こっちで裏切る話が続出。とはいえ、担ごうとした冀王にはその気が全くないとか、息子が父親の魂胆をくじくとか、ちょっとニュアンスの変わった宮廷権謀術策が展開。
戻ってきた冦准や劉娥たちは真宗の遺勅がないかと探し回ります。ところがこの遺勅を預けられていた李婉儿は真宗の死を知って、絶命。結局、この遺勅は誰の目にも触れないまま彼女と共に葬られてしまいました。
じゃ、劉娥の垂簾の根拠は?となると彼女本人の実力と重臣たちの思惑、蘇義簡が伝えた真宗の口頭での遺言だけということになります。
普通のドラマ展開なら、最後の最後で「あった!」となりそうな気がしますが、そこに頼らないところにこの劉娥の圧倒的ヒロイン性を感じます。
真宗の陵墓を巡るいざこざを経て、ようやく受益が皇帝として即位することになります。
ここで、子ども時代の劉若谷から青年時代の鄭偉への仁宗の中の人交代。
劉若谷って、いろんなドラマでいろんな人の子ども時代を演じているんですが、一番印象に残ってるのが「将夜2」の少年皇帝李琥珀。で、交代したのが「大宋少年志」の薛英、「長安十二時辰」の小乙の鄭偉。なんか二人のイメージがつながらない。
劉若谷だとむしろ「清平楽(孤城閉)」の王凱の仁宗につながる気がする・・・とか言ってたら、清平楽の三人いた仁宗子役の真ん中も劉若谷だったw残念ながら記憶にないんだよね~💦
ま、ともかく・・・
残りは仁宗と劉娥の対立から劉娥の死までということになるんでしょうか?しかし、このドラマ、包拯は出てきそうにないですw